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ジョージ・ハリスン『Thirty Three & 1/3』

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ジョージ・ハリスン『Thirty Three & 1/3』

1974年9月、ジョージ・ハリスンのレコード・レーベル<ダーク・ホース>から、最初の2枚のシングルがリリースされた。 その1枚目となったのが、ラヴィ・シャンカールの「I Am Missing You」だ。 ハリスンがプロデュースとアレンジを手がけた同シングルは、シャンカールには珍しく西洋のポップ・スタイルの曲となっている。 同日リリースされたもう1枚のシングルは、オーストラリアと南アフリカでトップ10入りを果たし、全英ではトップ20入りしたスプリンターの「Costafine Town」であった。

それから2年後、他レーベルとの契約上の義務が終了し、アップル・レコードが段階的な縮小を行っていたのに伴って、ジョージは自身のレーベルと契約。 その数年の間に、ダーク・ホースからは、ステアステップス、ジーヴァ、(ウィングス脱退直後の)ヘンリー・マカロック、そしてアティテュードというバンドの作品がリリースされている。ハリスンの1975年のアルバム『Extra Texture (Read All About It)』の際に結成されたアティテュードには、キーボード奏者のデヴィッド・フォスターが在籍。彼はジョージのダーク・ホース移籍第1弾アルバム『Thirty Three & 1/3』にも参加している。

ジョージにとって通算7作目のソロ・スタジオ・アルバムとなる本作は、1976年5月下旬から9月中旬までの間に、彼の自宅であるフライアー・パークで録音され、2ヶ月後の11月19日にリリースされた。

このアルバムの制作に着手した直後、ジョージは肝炎に感染。夏の盛りの間中、殆ど仕事ができない状態に陥った。 鍼灸や他の非伝統的治療法のおかげで健康を回復した後、ジョージはすぐにアルバムを完成。本作のタイトルには、彼の年齢とLPレコードの回転数の両方が反映されている。

本アルバムに参加している他のミュージシャンは、ベーシストのウィリー・ウィークス、ドラマーのアルヴィン・テイラー、キーボード奏者のリチャード・ティーとデヴィッド・フォスター、ジャズ・パーカッショニストのエミル・リチャーズら、全員がアメリカ人だ。 ジョージはまた、彼の長年の音楽仲間であるゲイリー・ライトとビリー・プレストンの2人にキーボードを演奏してもらっている。 その他、ジョージとしばらく前から一緒に仕事をしているホーン奏者のトム・スコットも参加。メイン・プロデューサーであるジョージの補佐として、彼が本作のプロデュースをアシストしたことがクレジットに記されている。

本作収録曲の1つ「See Yourself」は、ジョージが1967年に書き始めた曲だ。長年温めていた曲はこれだけではない。「Woman Don’t You Cry for Me(邦題:僕のために泣かないで)」と「Beautiful Girl」は両曲共、1960年代後半にその起源が遡る。 アルバムのオープニング曲でもある前者は、彼がデラニー&ボニーとツアーを行っている最中に思いついたものだ。 この曲はジョージのスライド・ギターが特色となっており、自身よりも有名なこのバンド・メンバーにスライドを演奏するというアイディアを授けたのは、デラニー・ブラムレットであった。「See Yourself」と「Dear One」は、どちらも『あるヨギの自叙伝』(原題:Autobiography of a Yogi)の著者であるパラマハンサ・ヨガナンダに触発されて書いた曲だ。ジョージは1966年9月のインド訪問時に、この本を読んでいた。

新曲の中には「This Song」と題されたものがある。これは「My Sweet Lord」とシフォンズの「He’s So Fine」の類似性に関し、盗作の告発を受けて訴訟問題に発展したこと、そしてその時の苦難に対するジョージの音楽的な見解となっている。

「Crackerbox Palace(邦題:人生の夜明け)」は、1976年初め、ジョージがコメディアンのロード・バックリーのマネージャーだった人物と出会った時の話を元に書かれた曲だ。“ジョージのソウル・アルバム”とも呼ばれている本作で、特に際立っているのが、優美な「Pure Smokey」であるという意見は数多い。スモーキー・ロビンソンに捧げられたこの曲は、 モータウンの伝説的存在の功績を讃える繊細かつ美しいバラードとなっており、ジョージの最も素晴らしいギター・ソロのうち2つがフィーチャーされている。

『Thirty Three & 1/3』のリード・シングルは「This Song」で、そのB面に選ばれたのは、同じく本作収録の華やかな「Learning How To Love You(邦題:愛のてだて)」だった。 英国向けシングル「It’s What You Value」には、B面としてオープニング曲「Woman Don’t You Cry For Me」を収録。「It’s What You Value」は、ドラマーのジム・ケルトナーが1974年にジョージとツアーを行った際、ギャラを現金で支払ってもらう代わりに、メルセデス・ベンツのスポーツカーの新車が欲しいと求めた後で書かれたものだ。

このアルバムにはカヴァーも1曲収録されている。それは、ビング・クロスビーが映画『上流社会』(原題:High Society)で歌ったことで有名になった、コール・ポーターの曲「True Love」だ。

『Thirty Three & 1/3』は 、米国での売り上げが『Dark Horse』と「Extra Texture』の両作を上回り、全米チャートで最高位11位を記録。 一方、楽曲の質の高さをを考えれば理解しがたいことではあるが、英国では最高位35位に留まった。だがよく考えてみれば、ジョージが本作のレコーディングを終了した2日後に、あのパンク・フェスティバルがロンドンの100クラブで開催されたのだ……音楽の時勢は変化の真っ只中にあった。

「This Song」と「Crackerbox Palace」は、全米チャートでそれぞれ最高位26位と19位を記録。 英国でリリースされた3枚のシングルは、いずれもチャートインを果たせなかった。

本作発表時、米ビルボード誌は「ラヴ・ソングとご機嫌なジョークが満載の、明るく元気なこのアルバムは、恐らくジョージのソロ・キャリア全体の中で、最も野心が控えめな、最も楽しげで、そして最も商業路線寄りのアルバムだろう」と評していた。それに異議を唱えることは不可能である。同時期の他のレビューはそこまで寛容ではなかったが、 『Thirty Three & 1/3』は、時代を経ると共に味わいを深めた作品だ。 本作には穏やかさがあり、聴き手を魅了する内省性がある。 回顧的な評論家の1人が近年語っていた通り、“壮麗な「Dear On」”は、このアルバムの“数え切れない名曲”のうちの1つ。 本作は上等なワインのように、年を重ねる毎に良さを増すアルバムなのだ。

- Richard Havers

ジョージ・ハリスン アーティストページ

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George Harrison - Thrity Three And 1/3

 

 

 George Harrison - Thirty Three & 1/3

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