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時にロイヤル・エリック・ホールと人は呼ぶ:クラプトンと彼が205回もステージに立ったロイヤル・アルバート・ホールとの関係

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エリック・クラプトンが2017年5月に彼のお気に入りのコンサート会場であるロイヤル・アルバート・ホールで3回の公演を行なったとき、エリック・クラプトンとこの会場の所縁の更なる歴史が始まった。

この偉大なギタリストと由緒正しいロイヤル・アルバート・ホールの関係は、そのキャリアのごく初期から始まっているが、彼がこの会場で複数回の連続公演を行うようになったのは、1987年1月6日からで、近く行われるコンサートで18回目を数えることになる。これまでに彼がロイヤル・アルバート・ホールで披露したステージの総数は205回、このうち181回では彼自身がヘッドライナーを務めている。

eric clapton yardbirds 1964

エリック・クラプトンが初めて、ロイヤル・アルバート・ホールのステージでパフォーマンスを披露したのは1964年12月のことで、当時、彼はまだヤードバーズのギタリストだった。このときはBBCのテレビ番組の収録のために、メンバーと共に舞台に上がっている。当日のヤードバーズ以外の出演アーティスト/グループは、ブライアン・プール&ザ・トレメローズ、ウェイン・フォンタナ&マインドベンダーズ、ナッシュヴィル・ティーンズ、ブレンダ・リー、そしてイギリスではまだあまり知られていなかったスモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズらである。

このテレビ番組用のステージから3ヶ月も経ないうちにエリック・クラプトンはヤードバーズを脱退し、以降2組のバンドを渡り歩いた。1組目はジョン・メイオールのブルースブレイカーズ、そしてもう1組が説明不要の偉大なるトリオ・バンド、クリームである。ロイヤル・アルバート・ホールをエリック・クラプトンが2度目に訪れたのは、1968年11月のことで、クリームのフェアウェル・コンサートを行うためだった。

1983年、エリック・クラプトンはARMSコンサートと呼ばれるチャリティ公演に出演するために再びロイヤル・アルバート・ホールのステージに立った。この慈善コンサートは、かつてスモール・フェイセスやフェイセズで活動していたロニー・レインが多発性硬化症という難病に苦しんでいるという報せをきっかけに開催され、その収益は多発性硬化症の研究機関ARMS(Action for Research into Multiple Sclerosis)とプリンス・トラストに寄付されている。

会場にはチャールズ皇太子とダイアナ妃も姿を見せており、スティーヴ・ウィンウッド、ビル・ワイマン、チャーリー・ワッツ、アンディ・フェアウェザー・ロウといった大物ミュージシャンから成るバンドの一員としてステージに上がったエリック・クラプトンのパフォーマンスを鑑賞している。ショーには、エリック・クラプトン、ジミー・ペイジ、ジェフ・ベックというヤードバーズ出身の3人のギタリストが共演するという一幕もあった。

先にも述べたが、ロイヤル・アルバート・ホールでの長期公演というアイデアをエリック・クラプトンが確かなものにしたのは1987年のことで、その年のショーで彼のバックを務めたのはグレッグ・フィリンゲインズ(キーボード)、ネイザン・イースト(ベース)、スティーヴ・フェローニ(ドラムス)という鉄壁のラインナップだった。また同年のステージには、ゲスト出演というかたちでマーク・ノップラーも登場している。

以降9年に亘って、エリック・クラプトンはロイヤル・アルバート・ホールに定期的に出演。その回数は134回を数え、この間に彼は毎年、少なくとも6ステージをこなしている。1991年には同ホールで24日に亘ってコンサートを開催。この記録的な公演の模様はライヴ・アルバム『24 Nights』に纏められた。2002年には親友であるジョージ・ハリスンの死を受け、やはりロイヤル・アルバート・ホールで開催された”Concert For George”に出演。永遠に忘れられることはないであろうこの追悼公演で、彼は中心的な役割を担った。

2004年には記念すべきクリームの再結成コンサートが行われた。ジャック・ブルース、ジンジャー・ベイカーにエリック・クラプトンの3人が挙がるステージといえば、それがどこかは言うまでもないだろう。そして2015年の『Slowhand At 70』である。この連続公演の最終日に当たる2日目のショーは、彼にとって200回目のロイヤル・アルバート・ホール公演だった。彼は、この記念すべきコンサートを、エリック・クラプトンにとっては友人であり、憧れのミュージシャンでもあったB.B.キング(この日の前日に亡くなった)に捧げている。

1990年のBBCのインタビューで、ロイヤル・アルバート・ホールについて、エリック・クラプトンは以下のように語っている。「僕にとってとても気楽で居心地のいい場所だ。品のいい洒落たホールだけど、あそこにいると心からくつろぐことができるんだ」。

Written by Paul Sexton


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