TikTokやネットで話題の過去の名曲とその理由Vol.10:マーヴィン、50セント、ウィーザーなど

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50 Cent – Photo: John Shearer/WireImage for Nickelodeon Magazine)

バイラルヒットとなって、チャートを制覇するというTikTokトレンドへの道は、もはや最新の楽曲だけに限ったことではない。昨今の音楽業界では、TikTokなどのソーシャルメディアやサウンドトラック、CMへの起用、そして時には偶然の賜物として、ポップカルチャーに再登場した過去の名曲への関心が高まっている。

この記事では、今、再びトレンドになっている過去の名曲とその理由を紹介しよう。

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マーヴィン・ゲイ「I Want You」

マーヴィン・ゲイ(Marvin Gaye)の1976年のシングル「I Want You」は、その伝説的なキャリアにおいて、ある種のギアチェンジをもたらした作品だった。

レオン・ウェアとアーサー・”T-Boy”・ロスが書いたこの曲は、当時すでにソウル・シンガーとして高い評価を得ていたマーヴィン・ゲイをディスコ界に紹介しただけでなく、そのジャンルでも大きな成功を収めた。

全米シングル・チャートで15位、ディスコ・シングル・チャートで10位を記録し、グラミー賞の“最優秀R&B男性ヴォーカル・パフォーマンス部門”にノミネートされた同曲は、過去にマドンナ、マッシヴ・アタック、ロバート・パーマーらによってサンプリングやカヴァーされており、つい先日、ケンドリック・ラマーがサプライズ・リリースしたシングル「The Heart Part 5」で引用されたことでTikTokで新たな人気を獲得している

50セント「Best Friend」

2005年、50セント(50 Cent)は自身の半伝記映画『ゲット・リッチ・オア・ダイ・トライン』(原題:Get Rich or Die Tryin’)の中で主人公のマーカス役を演じた。この映画を通して、とりわけジョイ・ブライアント演じるマーカスがシャーリーンと恋仲になる場面などで、「もし俺がお前の親友なら、いつもお前のそばにいたい」と50セントが歌う「Best Friend」が使われている。

そのロマンチックなシーンは、新たなTikTokトレンドの火付け役となり、同アプリのクリエイターたちは、この曲をサウンドトラックに、自分の恋人との動画や写真をシェアしているのだ。

ウィーザー「I Just Threw Out The Love Of My Dreams」 

元々は、ウィーザー(Weezer)のお蔵入りになったコンセプト・アルバム『Songs From The Black Hole』に収録される予定だった「I Just Threw Out The Love Of My Dreams」は、このプロジェクトの中で唯一フル尺でレコーディングされた曲だった。

もしこのアルバムが完成していれば、宇宙をテーマにしたロック・オペラの中で、ローレルが船員のジョナス(フロントマンのリヴァース・クオモが演じる)に思いを寄せながらも、その誘いを断ったという場面を、この曲で埋めることができたはずである。

このほとんど知られていないウィーザーの楽曲は、その後TikTokで認知されるようになり、ユーザーはこの曲をアニメや漫画のサウンドトラックに使用している

テーム・インパラ「New Person, Same Old Mistakes」

テーム・インパラ(Tame Impala)の2015年のアルバム『Currents』からの「New Person, Same Old Mistakes」は、変化という概念と、自分自身をどれだけ変えられるか、自分という個性をどれだけ捨て去ることができるのかがテーマとなっている。

この目の眩むようなシンセポップ曲は、2016年にリアーナが自身のアルバム『ANTI』の中でカヴァーしたことで第2の人生を歩み始め、現在、新たなトレンドのお陰でTikTokに再浮上している。

TikTokのクリエイターたちは、“トランジション(転換)”動画のBGMとしてこの曲を使用し、サビが流れる瞬間に“新たな”自分に変身する様子を表現しているのだ。

Written By uDiscover Team



 

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