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ポール・マッカートニー、ウイングス「Live and Let Die」50周年記念でドルビーアトモス音源を配信

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Paul McCartney performs 'Live and Let Die' in 2016 - Photo: MJ Kim

ポール・マッカートニー(Paul McCartney)が、1973年公開の映画『007 死ぬのは奴らだ』(Live and Let Die)のために制作したウイングスによる主題歌「Live and Let Die」の発売50周年を記念して、同曲のオリジナル・プロデューサー、ジョージ・マーティンの息子であるジャイルズ・マーティンとスティーヴ・オーチャードがリミックスを手掛けたドルビーアトモス音源がApple Musicで配信された。

この新たなイマーシブ(没入型)ミックスでは、リスナーが曲の中心にいるような全く新しい感覚で「Live and Let Die」を聴くことができる。同曲は、昨年80歳の誕生日を迎えたポールがヘッドライナーとして出演したグラストンベリー・フェスティバルでも演奏されるなど、彼の近年のライヴの定番曲として新たなオーディエンスを獲得し続けている。

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007主題歌というプレッシャー

1972年にこの主題歌の制作を依頼されたポールは当初、歴代の『007/ゴールドフィンガー』『007/危機一発』『007/ダイヤモンドは永遠に』の主題歌に匹敵するような楽曲を制作できないかもしれないという疑念を抱いていたというが、そんな彼の心配はよそに、同曲は、同シリーズの主題歌として初めてアカデミー賞の歌曲賞にノミネートされ、1974年のグラミー賞に輝いた。

1974年1月に掲載されたRolling Stone誌のインタビューの中で、ポールは映画関連の仕事のオファーが多いことについてこう語っていた。

「結構な数が来るんだよね。私はただ、自分が気に入った作品を選ぼうと思っているよ。もともと計画していたわけではないんだ」

また、ポールは当時の記事を次のように振り返っている。

「Rolling Stone誌に、“マッカートニーが『Live and Let Die』をやるつもりだという、やはりやってしまうのか”と書かれてあったのを覚えているよ。バカなやつらだと思ったね。別の新聞社の取材を受けていて、私が『Live and Let Die』、つまり007の音楽をやると言ったら、その記者には、“そうなんですね、それは本当に最先端ですね”って言われたんだ。だから、それをどう見るかは人それぞれなんだよ」

ジョージ・マーティンによる回想

プロデューサーのジョージ・マーティンは、スチュアート・グランディとジョン・トブラーが1982年に共同出版した著書『The Record Producers』の中で、当時をこう回想している。

「ポールが電話をかけてきて、“映画用の曲があるんだけど、プロデュースとアレンジをやってくれないか”と言われたのが始まりだった。私は“もちろん”と答え、彼の自宅でその内容について彼と話し合った。私からしてみれば、私たちはアルバムを作ることになるのだから、どんな費用も惜しまず、大きなオーケストラを手配することにした」

「私はこう言った。”まずはウイングスだけでセッションをやって、夕方にはオーケストラを入れて、ウイングスにはそのままステイしてもらいつつ、ライヴ感を出すために、全員でライヴ録音してみよう”。そして私たちはそれを実行した。ただ、弦楽器の音がポールの声には大きすぎるということで、弦楽器パートだけ別にオーバーダビングすることにした。それ以外はライヴ録音で、あとはバック・コーラスを入れて、いいレコードができたと思う」

Live And Let Die (2018 Remaster)

Written By Paul Sexton


ウイングス「Live and Let Die」
2023年6月1日配信(Dolby Atmos配信)
Apple Music




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