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キャンド・ヒートのベーシスト、ラリー・“ザ・モール”・テイラーが77歳で逝去

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60年代のブルース・ロック・バンド、キャンド・ヒートで長年ベーシストとして活躍したラリー・“ザ・モール”・テイラーが、2019年8月19日、77歳で逝去したことがバンドの代理人によって報告された。12年間に及ぶ癌との闘病の末、カリフォルニア州レイク・バルボアの自宅で息を引き取ったという。

“ザ・モール”の愛称で親しまれていたラリー・テイラーは、キャンド・ヒートが結成された2年後となる1967年にバンドに加入し、ギタリストのアラン・ウィルソンとヘンリー・ヴェスタイン、ヴォーカルのボブ・“ザ・ベアー”・ハイト、そしてドラマーのアドルフォ・デ・ラ・パーラらと共にオリジナル・メンバーとして、1969年のウッドストック・フェスティバルや1967年のモンタレー・ポップ・フェスティバルでの歴史的ステージでパフォーマンスを披露し、「Going Up the Country」や「On The Road Again」をはじめとするバンドの代表的ヒット曲に参加した。

「ラリーは話上手で、よくジョークを言っていました。グルメで、ワインやレコード、ロック・ポスターのコレクターでもあり、パソコンの達人でもあり、そして音楽に人生を捧げていた特別な人物でした」と、ラリー・テイラーのマネジャーであるスキップ・テイラーはビルボード誌に語った。「音楽こそが彼の信仰でした。彼は様々なかたちで私たちの多くに影響を与え、音楽業界にいる多くの関係者が彼の死を惜しむことでしょう。彼の妻、アンドレア、息子のダニー、そして二人の娘であるレベッカーとモリーに心よりお悔やみ申し上げます」。

1942年6月25日にニューヨークに生まれたラリー・テイラーは、ジェリー・リー・ルイスのツアーのバックバンドとしてそのキャリアをスタートさせ、その後モンキーズのスタジオ・ベーシストとして、1966年のデビュー作『The Monkees』を含む、バンドの多くの代表作に参加している。

キャンド・ヒートに加入する以前にも、アルバート・キング、ソロモン・バーク、バディ・ガイ、J・J・ケイル、ライ・クーダー、ハーベイ・マンデル、ジョン・メイオール、ジョン・ハモンド・ジュニア、そしてトム・ウェイツといった錚々たるミュージシャンのレコーディングに参加し、多作なセッション・ミュージシャンとして活躍していた。中でもトム・ウェイツのアルバム『Swordfishtrombones』や『Rain Dogs』では多くの収録曲に参加し、彼のツアー・バンドではコントラバスを演奏した。

Canned Heat – I'm Her Man (Live At Woodstock 69')

 

ラリー・テイラーにとって、ブルースはどんな時も人生の一部であり、キャンド・ヒートのバンド名は、戦前のデルタ・ブルースマンであるトミー・ジョンソンの「Canned Heat Blues」から付けられた。モンタレー・ポップ・フェスティバルへの出演が決まった頃には、キャンド・ヒートはすでに人気上昇中の注目バンドで、2011年の著書『A Perfect Haze: The Illustrated History of the Monterey International Pop Festival』のインタビューで、ラリー・テイラーは当時の歴史的パフォーマンスについてこう振り返っている。

「当時、あのモンタレーの時でさえも、ブルースはずっと昔からある、僕たち全員に影響を与えた音楽でした。アルはどちらかというとカントリーに寄っていて、僕は都会ブルース派、ヘンリーはレコード・コレクターでしたから、よく南部へ行ってレコード探しをしていた。それから初期のフランクはジャズとブルースの中間にいて、そこにボブはいろんなネタやアイデアを採り入れていました」。

Written By Laura Stavropoulos



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