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スティーヴィー・ワンダー「You Are The Sunshine Of My Life」解説:3曲目の全米1位となった名曲

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Photo by David Redfern/Redferns

1973年5月19日、スティーヴィー・ワンダーが米チャートに送り込んだ14曲目のトップ10ヒット曲が首位を獲得。これは彼にとって3曲目の全米1位獲得曲となった。

2カ月をかけてビルボード誌のホット100の頂点にまで上り詰めたその曲「You Are The Sunshine Of My Life」は、1972年にリリースされた傑作アルバム『Talking Book』からシングル・カットされた2曲目のトラックだった。このきわめてロマンティックな楽曲はグラミー賞の3部門にノミネートされ、このうち最優秀男性ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス部門で最優秀作品に選ばれている。

『Talking Book』は、ヒット・チャートの首位に到達するシングルを立て続けに生乱しており、この「You Are The Sunshine Of My Life」の前に、アルバムからの最初のシングルに選ばれた「Superstition (迷信)」が1位に輝いている。

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You Are The Sunshine Of My Life

楽曲の興味深い点

「You Are The Sunshine Of My Life」には興味深い点があった。スティーヴィー・ワンダー本人の歌唱が登場する前に、ふたりのヴォーカリストがリード・パートを歌っているのである。最初のヴォーカルはジム・ジルストラップが、次はラニ・グローヴスがそれぞれ担当し、そのあとでようやくスティーヴィーのヴォーカルの出番となる。ジルストラップは、その後、ソロ・アーティストとして成功。出世作は1975年にヒットした「Swing Your Daddy」だった。

「You Are The Sunshine Of My Life」はビルボード誌のアダルト・コンテンポラリー・チャートでも首位に立っている。同部門でスティーヴィーが1位を獲得するのはこれが初めてのことだった。この曲はさらにオーストラリア、ニュージーランド、カナダのシングル・チャートでもトップ10圏内にランクイン。イギリスでは1973年6月に、2週間に亘って7位を記録している。

 

レコーディングのエピソード

レコーディングは、ニューヨークのエレクトリック・レディ・スタジオで行われている。レコーディングでベースを担当したスコット・エドワーズは、このときのことを以下のように振り返っている。

「スティーヴィーは楽曲の構成をひとりで組み立てていた。そしてレコーディング・メンバーが揃うと、彼はいきなりそれを演奏し始めたんだ。そして全員がその流れに加わり、みんなで楽曲のノリと展開を把握していった。いかにもヒットになりそうな曲だったよ。スティーヴィーはとても興奮していて、僕たちにこう言った。『今夜、このままスタジオに入ってレコーディングしよう』ってね。僕たちは同意して、みんなでスタジオに入った。いつものように、スティーヴィーは何もかも、すべてをこともなげにやり遂げてしまったんだ」

その後、この曲は、無数のアーティストに取り上げられている。最初にカヴァー・ヴァージョンに挑んだのはジョニー・マティスで、そのすぐあとにブレンダ・リー、アンディ・ウィリアムス、ライザ・ミネリといった歌い手が続いている。

Written By Paul Sexton


スティーヴィー・ワンダー『Talking Book』
1972年10月28日発売
CD&LP / iTunes Store / Apple Music / Spotify / Amazon Music



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