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ハンソン「MMMBop」の舞台裏:世界的スターへと押し上げたデビュー・シングル

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Cover: Courtesy of Universal Music

1997年4月のリリース当時、ハンソン(Hanson)のデビュー・シングル「MMMBop」は至るところで流れていた。世界中のラジオを席巻したこの楽曲は、爽やかで清々しいメロディーが印象的で、歌い手である輝くような金髪のティーンエイジャーたちの存在が、その魅力をいっそう際立たせていた。

「MMMBop」が世界各国のチャートを駆け上がっていた当時、アイザック・ハンソンは16歳、テイラーは14歳、ザックはまだ11歳だった。同じ兄弟グループであるジャクソン5やオズモンズとの比較は避けられなかったが、ハンソンは特に若き日のジャクソン兄弟のような、思わず笑みがこぼれるような活気を彷彿とさせた一方で、そこには決定的な違いがあった。それは、ハンソンがデビュー当初から自らの楽曲を書き、幼いながらも実力派のバンドとして活動していたという点だ。

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Hanson – MMMBop (Official Music Video)

 

楽曲の制作

リリースの数年前に書かれたという「MMMBop」について、2018年のThe Guardian紙のインタビューでアイザックはこう振り返っている。

「当時僕は14歳で、弟のテイラーとザックはそれぞれ12歳と10歳だった。僕らはドゥーワップをたくさん聴いていて、それが“MMMBop”のサビに影響を与えたんだ。別の曲のためのパートを書こうとしていて、このキャッチーなフレーズを思いついたんだけど、あまりしっくり来なかった。ずっと後になってから、僕は弟たちにこう言ったんだ。“あのフレーズを覚えてる?すごく頭に残るよね。なんとか使い道を見つけるべきだ”って。それで、寝る準備をしているときに、バスルームで3人で一緒に歌ったんだ」

このフレーズこそが「MMMBop」の成功に不可欠なものとなった。あまりにキャッチーなサビゆえに、歌詞に込められた実存的な疑問は多くのリスナーの意識からこぼれ落ちていた。アイザックはこの曲の着想についてこう回想している。

「その数日後、テイラーがキーボードの前に座って、真剣な表情で“アイデアがある”って言ったんだ。“これを、人生について――そして僕たちが感じているあらゆる拒絶についての曲にできる”って」

老後まで続く人間関係を維持することの重要性を説き、はかない友情を振り返る(「イン・アン・MMMBOP、彼らは去り/イン・アン・MMMBOP、彼らはもういない」)という歌詞は、当時のハンソン兄弟の年齢にしては驚くほど深遠なものだった。

 

レコーディングとダスト・ブラザーズ

ハンソン兄弟は1995年後半にこの曲をレコーディングし、自主制作によるセカンド・アルバムのタイトル曲として発表した。地元のライヴで販売されていた「MMMBop」の初期の録音は、後に世界的ヒットとなるバージョンよりも明らかにテンポが遅く、その成熟した歌詞がより一層際立っていた。彼らの年齢や当時の環境(後にアイザックは“車1台用のガレージで録音した”と明かしている)を考慮すれば、この「MMMBop」は素晴らしい出来だが、彼らをスターにするようなポップな華やかさには欠けていた。

マーキュリー・レコードのA&R責任者、スティーヴ・グリーンバーグは、そのデモの中に十分な可能性を見出し、カンザス州コフィービルで開催されていたカントリーフェアまで車を走らせ、その場でハンソンと契約を結んだ。スティーヴは「MMMBop」をヒットさせるべく動き出し、当時人気を博していたプロデューサー・デュオ、ダスト・ブラザーズに白羽の矢を立てた。しかし楽曲の制作途中で、ベックの『Odelay』がリリースされ、ダスト・ブラザーズの評価が飛躍的に高まってしまったために、「MMMBop」は後回しにされ、インストゥルメンタルの骨組みのみが完成した状態となった。

そこでスティーヴ・グリーンバーグは、ブラック・グレープのプロデューサーであるスティーヴ・リローニ、そしてエアロスミスやリンゴ・スターと仕事をしてきたマーク・ハドソンを招き、この曲を完成させた。一方で、その過程で新たな問題も生じていた。スティーヴはThe Guardian紙のインタビューでこう語っている。

「レコーディング中にテイラーの声変わりが起きていたんだ。彼はすでに“MMMBop”をオリジナルのキーで歌うことが難しくなっていた。それでも、その響きには特別な魅力があったから、どうしてもそのまま残したかったんだ」

そうして完成した最終トラックは、やや重くもたついた初期バージョンとは対照的に、軽快でほろ苦いニュアンスをまとった、弾けるような仕上がりとなった。制作過程で困難を抱えながらも、ターンテーブルのスクラッチや乾いたファンク調のビートといった、ダスト・ブラザーズの痕跡は色濃く残されており、ポップ・カントリー的なスタイルでありながら現代的な響きを帯びていた。そして兄弟の生き生きとしたヴォーカルが、そのサウンドに決定的な輝きを与えた。

アメリカでは150万枚、イギリスでは75万枚以上を売り上げるなど、世界的に驚異的なセールスを記録した「MMMBop」は、世界各国のチャートで首位を獲得し、ハンソンを一躍スーパースターへと押し上げた。数十年を経た現在も彼らは精力的に活動を続けているが、「MMMBop」を演奏する際のキーは、すでに大幅に下げられている。

MMMBop — Hanson [LIVE @ SiriusXM] | SiriusXM

Written By Jamie Atkins


ハンソン「MMMBop」
1997年4月15日
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