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ジャクソン5のデビューアルバム:ダイアナ・ロスに“発掘された”5人兄弟の門出作

アメリカでは2026年4月24日に、日本では6月に劇場公開されることが決定したマイケル・ジャクソンを描く伝記映画『Michael/マイケル』。先日初めて映像が公開され、マイケルの実の甥(マイケルの兄、ジャーメイン・ジャクソンの息子)であるジャファー・ジャクソンが演じるマイケルの姿に対して、全世界からすでに賞賛の声が上がっている。
そんなジャファー・ジャクソンの兄ジャーメイン・ジャクソンがマイケルとともに人気を二分した兄弟グループ、ジャクソン5(Jackson 5)のデビュー・アルバム『Diana Ross Presents The Jackson 5』を紹介しよう。
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“Ripples & Waves Plus Michael”というグループを覚えているだろうか? いや、そんなグループを思い出せる人はいないだろう。彼らの正体を知るためのヒントは、父親によって作られた家族単位のR&Bグループであること。しかし、より大きなヒントは、彼らがインディアナ州ゲイリー出身であるということだ。その中の一人“マイケル”は、キャリア初期には、彼の兄弟とグループ名を分かち合っていた、そしてそのグループ名はジャクソン5(Jackson 5)へと改名される。
この兄弟グループは、地元のレーベル、スティールタウン・レコードから自主シングルをリリースしていたが、その成長に刺激を受けたモータウンが1969年3月に契約した。モータウン創業者のベリー・ゴーディはためらうことなく、大胆にも、「このレーベルの新しい5人組はダイアナ・ロスによって発掘された」と告知していくことにした。それは関係者全員にとって、非常に有効な手段であった。ダイアナ・ロスはシュープリームスから離れてソロ・キャリアをスタートしようとしていたのだからなおさらだ。
1969年8月、ダイアナ・ロスは、ジャクソン5を紹介するための記者会見を開いた。当時11歳のマイケルと、年上の兄弟たち、ティト、マーロン、ジャーメイン、そしてもっとも年長となる18歳のジャッキーが出席していた。
「I Want You Back(邦題:帰って欲しいの)」は最初「I Wanna Be Someone」というタイトルで、10月にジャクソン5のモータウンからの初のシングルとしてリリースされた、作家のクレジットはザ・コーポレーション、これは、ベリー・ゴーディ自身を中心としたチームである。11月にはチャート入りし、モータウンがジャクソン5のデビュー・アルバム『Diana Ross Presents The Jackson 5』を発表した12月18日に、チャートを急上昇した。
このシングルは、プラチナムに認定され、新年に入ると、全米ポップ・チャートとR&Bチャートで1位を獲得した。そしてアルバム(モータウンのアーティスト、ボビー・テイラーが前述のザ・コーポレーションとプロデュース)は独自にチャートを登り始めた。ポップ・マーケットでは、5位まで上昇したにとどまったが、R&Bチャートではとどまるところを知らず、2月から1970年4月まで9週1位にとどまり続けた。
「I Want You Back」はこのアルバムからの唯一のシングルで、アルバムには、「Standing In The Shadows Of Love」「My Cherie Amour」「(I Know) I’m Losing You」や、1968年のマーヴィン・ゲイのシングル「Chained」などジョベット(*ベリー・ゴーディが作った音楽出版社)が権利を有するモータウンのヒット曲のカヴァーが数曲収録された。まだ、ディズニー映画『南部の唄』の挿入歌「Zip-A-Dee-Doo-Dah」も収録されている。ジャクソン5のバブルガム・ソウルの始まりだ。
Written by Paul Sexton

1969年12月12日発売
CD&LP / iTunes Store / Apple Music / Spotify / Amazon Music
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