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1967年のヒット曲、スモール・フェイセスの「Itchycoo Park」

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1967年の夏、イギリスのサイケデリック・ポップを決定付けた1枚のシングル「Itchycoo Park」が8月9日に全英シングルチャートトップ50入りを果たした。スモール・フェイセスは、4曲連続でトップ10入りをしてからというもの、「I Can’t Make It」や「Here Come The Nice」などその成功は目立たっておらず、大いに期待される新曲のリリースだった。「Itchycoo Park」は快楽の喜びを感じさせ、すべてがまた“All Too Beautiful”、つまり、あまりに美しかったのだ。

バンドのスティーヴ・マリオットとロニー・レーンが作曲、グリン・ジョンズによるミックスだったこの曲は、スモール・フェイセスによる画期的な作品だった。歌詞は大胆にも快楽を得るための麻薬の使用をほのめかしており、さらにフランジングという2つのオーディオ信号を組み合わせて夢の中にいると感じさせるようなディレイ効果をもたらす技術を初めて駆使した曲のひとつだった。

「Itchycoo Park」は全英チャート43位でデビュー、代わりにスモール・フェイセスの友人であり、コラボレーター、そしてイミディエイト・レコードのレーベルメイトであるP.P.アーノルドの「The Time Has Come」は50位に滑り落ちた。この週、最も高いランクに入った新曲はエディ・フロイドのスタックス・レコードからのリリース「Things Get Better」で、その他にはマフとスティーヴ・ウィンウッドが脱退してからの初めてのシングルとなるスペンサー・デイヴィス・グループの「Time Seller」も含まれた。

しかし、数週間のうちに「Itchycoo Park」の勢いに拍車がかかり、すぐにトップ20に飛び込んでから、6週間トップ10に入り続けた。9月後半には、勢いの止まらないエンゲルベルト・フンパーディンクの「The Last Waltz」が首位をキープし、キース・ウェストの「Excerpt From A Teenage Opera」が2位に浮上、そして「Itchycoo Park」が最高位の3位を記録したのだ。1968年にはグループにとってアメリカでの一番のヒット曲ともなり、Billboardのシングル・チャートで16位を記録した。

また、1976年にスモール・フェイセスのカタログの所有者が変わるとともにリイシューの時期を迎え、その時もまた全英チャートのトップ10に舞い戻り、9位を記録してその楽曲の息の長さが証明された。「Itchycoo Park」は様々なアーティストにもカヴァーされており、2015年にはオール・スター・バンドのハリウッド・ヴァンパイアーズもセルフ・タイトルのアルバムに収録している。

Written by Paul Sexton



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