マスク姿のラッパー、MFドゥームが逝去。その功績を辿る

Published on

Photo: Jim Dyson/Redferns

MFドゥーム(MF Doom)として知られるDaniel Dumileが49才で亡くなった。彼は2020年10月31日に亡くなっていたが、12月31日に彼の妻が死去を公表した。

<関連記事>
2020年に亡くなったミュージシャン、音楽業界の関係者たち

MFドゥームはアンダーグラウンド・ラップの最大の才能の一人であり、ヒップホップグループのKMDでZev Love Xとして活動していたのが始まりである。

1999年にリリースされたMFドゥームとしてのデビュー・ソロ・アルバム『Operation Doomsday』は、アンダーグラウンド・ラップのベスト・アルバムの一つと評価されている。その数年後、MFドゥームは有名なプロデューサー、マッドリブとのコンビでもう一つの傑作を制作した。『Madvillainy』と題されたこのアルバムは、ローリングストーン誌の「500 Greatest Albums Of All Time」で365位に選ばれている。

MFドゥームはマスクをつけてパフォーマンスを行っていることについて、2011年のRed Bull Music Academyでその理由をこう語っている。

「マスクは人間を商品として売り込もうとすることへの反発を表している。同時に、それとは違うけど、反逆者、悪役というテーマにも合っています。彼は名声を気にしない。そんなことはどうでもいいんだ。それよりも、何が言われているかがメッセージだ。(マスクをすることで)人々は何が語られているかに集中するのに役立つ」

彼はニューヨークのロングアイランドで育ったが、生まれはイギリスのロンドンで、2009年から同地に住んでいたと報じられていた。彼の死は、MFドゥームの公式アカウントのインスタグラムの投稿で報じられ、死因は明かされていないが、妻のジャスミンから10月31日に死亡したことを公表するメッセージが書かれていた。

「最高の夫、父親、教師、学生、ビジネスパートナー、恋人、そして友人。あなたが私、私たちの子供たち、そして私たちの家族に示し、教え、与えてくれたすべてのものに感謝します。人間を許し、またチャンスを与える方法を教えてくれてありがとう。愛することを恐れず、最高の人間になる方法を教えてくれたことに感謝します。あなたなしで、私の世界はすっかり変わってしまいました」

ア・トライブ・コールド・クエストのQティップはMFドゥームの訃報を受けてTwitterで「衝撃的なニュースです」とコメントした。

MFドゥームは、King GeedorahやViktor Vaughnという別名でのアルバムも含み、11枚のソロアルバムとコラボレーション・アルバムをリリース。彼の最後のリリースは2018年のCzarfaceとのコラボレーション作品『Czarface Meets Metal Face』だ。

Written By Jeff Terich




Share this story

Don't Miss

{"vars":{"account":"UA-90870517-1"},"triggers":{"trackPageview":{"on":"visible","request":"pageview"}}}
モバイルバージョンを終了