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ソウル/ジャズ・シンガーのマリーナ・ショウが81歳で逝去。その功績を辿る

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Marlena Shaw - Photo: Michael Putland/Getty Images

ヒット曲「California Soul」で知られるソウル/ジャズ・シンガーのマリーナ・ショウ(Marlena Shaw)が81歳で逝去した。この訃報は、1月19日、彼女の娘であるマーラ・ブラッドショーが、彼女の公式フェイスブックに投稿した動画メッセージによって伝えられたが、本稿執筆時点では、死因は明らかにされていない。

娘のマーラはこの動画の中で次のように述べている。

「非常に悲しいことですが、私と家族のために、私たちの最愛の母で、皆様に愛されたアイコンでアーティストのマリーナ・ショウが本日12:03に亡くなったことをお知らせします。彼女は安らかでした。私たちも心穏やかでした。 彼女はいくつかの彼女のお気に入りの曲を聴きながら旅立ちました。彼女の(フェイスブック)ページのフォロワーのみなさんには感謝をお伝えしたいです。彼女の人生の一部になってくださり、ありがとうございます。特にこの3年間は、(このページが)彼女をとても幸せにしていました」

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California Soul

 

その生涯

1942年9月22日、ニューヨーク州ニューロシェルで生まれたマリーナ・ショウが、初めて音楽に触れたのきっかけは、彼女の叔父でジャズ・トランペット奏者のジミー・バージェスだった。彼女はニューヨーク・タイムズ紙のインタビューでこう語っている。

「彼(ジミー・バージェス)はレコードを通して良い音楽を教えてくれました。ディジー・ガレスピー、マイルス・デイヴィス、多くのゴスペル曲、そして本当に歌が上手だったアル・ヒブラーなどもそうです」

1960年代に音楽キャリアをスタートさせた彼女は、以降ジャズ、ソウル、ディスコ、R&Bなど、さまざまな音楽ジャンルに影響を与えていった。彼女はそのキャリア通して、8つの異なるレーベルから通算17作のアルバムをリリースしており、中には伝説的なジャズ・レーベルであるブルーノート・レコードやヴァーヴ・レコードからの作品も含まれている。

マリーナ・ショウは、彼女の才能を見出したチェス・レコード傘下のカデット・レコードからリリースした『Out of Different Bags』(1967)、そして「California Soul」と「Woman of the Ghetto」などのヒット曲を収録した『The Spice of Life』(1969)という2作のアルバムで初めて世の注目を集めた。

現在までにSpotifyで1億回以上の再生数を記録しているアシュフォード&シンプソンの夫婦ソングランティング・デュオが手掛けた「California Soul」は、彼女のヒット・ヴァージョンの以前にも、マーヴィン・ゲイ&タミー・テレル、フィフス・ディメンションらによってカヴァーされており、過去に多くのテレビ広告に起用されたほか、ギャング・スター、ステレオ・エムシーズ、DJシャドウ、ディプロらよってサンプリングされている。

Woman Of The Ghetto

以降も彼女は、1972年に移籍したブルーノート・レコードから、高い評価を獲得した『Marlena』、『From the Depths of My Soul』、『Just a Matter of Time』などのアルバムを発表し、1977年にはコロムビア・レコードから、イギリスのレア・グルーヴ・シーンで人気のトラック「Look at Me, Look at You」を収録した『Sweet Beginnings』をリリース。同年、映画『ミスター・グッドバーを探して』のために主題歌「Don’t Ask to Stay Until Tomorrow」を録音している。

2000年代に入ってからもライヴ活動を継続していた彼女は、1999年、2001年、そして2007年に、オランダの“ノース・シー・ジャズ・フェスティバル”に出演し、そのパフォーマンスは称賛された。

Theme From "Looking For Mr. Goodbar" (Don't Ask To Stay Until Tomorrow)

1987年のライヴ盤『It Is Love: Recorded Live At Vine St.』で彼女と共作したヴァーヴ・レコードは、次のような追悼声明を発表している。

「マリーナ・ショウの訃報に接し、悲しみでいっぱいです。彼女は素晴らしい歌手であり、彼女の“California Soul”は、今日も以前と変わらぬ人気を誇っています。彼女のアルバム“It Is Love: Recorded Live At Vine St.”は1987年にヴァーヴ・レコードの再起に貢献しました」

Written By Tim Peacock



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