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ボウイの初期共作者で「Space Oddity」にも参加したジョン・“ハッチ”・ハッチンソンが逝去

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Photo: Gijsbert Hanekroot/Redferns

2021年7月25日、デヴィッド・ボウイのキャリア初期における重要な共作者であり、不朽の名曲「Space Oddity」のオリジナル・ヴァージョンにも参加していた英国人ギタリストのジョン・“ハッチ”・ハッチンソン(John “Hutch” Hutchinson)が、長い闘病生活の末、逝去したことが デヴィッド・ボウイの公式サイトから伝えられた。

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デヴィッド・ボウイの公式ツイッターにはこう記されている。

「長い闘病生活の末、昨日病院で亡くなったジョン・ハッチンソンのご家族やご友人の方々に心よりお悔やみ申し上げます。ジョンは、現役から半ば退いた知る人ぞ知るジャズ・ギタリストであり、1966年から1973年までの7年間、デヴィッド・ボウイが率いた3つの重要バンドに参加していた経験豊かなミュージシャンでした」

1960年代初頭、イギリス北部のスカボローに生まれたジョン・ハッチンソンは、テネシアンズやデイヴ・カービー・ファイブでのバンド活動の傍ら、リトル・リチャードやジーン・ヴィンセントらのサポートを務め、また、スウェーデンでシンガーとして活動していた時期もあった。

1966年に、デヴィッド・ボウイの当時のバックバンド“ザ・バズ”のオーディションを受けたジョン・ハッチンソンは、その後数ヶ月間、デヴィッド・ボウイ&ザ・バズ(David Bowie & The Buzz)のメンバーとしてボウイと活動を共にする。グループは解散し、ソロ・アーティストとしてのキャリアを追求し始めたデヴィッド・ボウイは、1967年にセルフ・タイトルのデビュー作を発表後、当時のガールフレンドだったヘルミオーネ・ファージンゲール(後にボウイの曲「Letter to Hermione」の題材にもなった)とジョン・ハッチンソンと共にフォーク・トリオ“フェザーズ(Feathers)”を結成。同トリオは、1968年にいくつかのデモ曲をライヴで披露し、レコーディングも行なっていたが、ボウイとヘルミオーネが別れたのを機に、解散に至った。

Space Oddity (Home Demo Version 3) (2019 Remaster)

以降もデヴィッド・ボウイとジョン・ハッチンソンは、サイモン&ガーファンクル風のフォーク・デュオとして活動を続けることを決め、「Space Oddity」の初期ヴァージョンを含むいくつかの楽曲を共に演奏、録音した。これらの音源の多くは、1969年のアルバム『Space Oddity』のデラックス復刻盤の一部として2018年にリリースされている。この作品は、イギリスではボウイの2作目のセルフ・タイトル・アルバムとして発表されていたが、タイトル曲が思い掛けないヒットを記録した後、『Space Oddity』と改題され再発されることになった。

一方でジョン・ハッチンソンは、デヴィッド・ボウイとの音楽活動を続けていくことで、まだ幼い子供もいる家族との時間が取れないと判断し、デュオから脱退した。その数ヵ月後、デヴィッド・ボウイによる「Space Oddity」のソロ・ヴァージョンがイギリスやヨーロッパの一部の国のチャートでTOP10入りを果たすと、彼のソロ・キャリアは軌道に乗り、1973年の再発時には、全米でもヒットを記録した。

Written By Sam Armstrong




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