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ブライアン・メイ、リマスター盤タイトル曲のフィジカル発売と“タイムトラベル”する新ビデオを公開

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2021年8月6日に発売されたブライアン・メイのリマスター・アルバム『Back To The Light』からタイトル曲のシングルCDと7インチ・レコードが10月22日にリリースされることが発表となった。

この発表とあわせてブライアンが『Back To The Light』のオリジナル発売日である約30年前に、タイムトラベルして、当時のブライアンと一緒にコンサートを行うという演出のミュージック・ビデオも公開となった。このビデオが公開される前、ブライアンは以下のようにコメントしていた。

「振り返ってみると、なんだか愛着が湧いてくる。30年前の自分は、これからどのような旅が待っているかを知らない若者だった」

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Brian May – Back To The Light: The Time Traveller 1992-2021 (Official Video)

ブライアン・メイが1980年代後半に書いていた曲のうち、クイーンで使用された曲以外の作品は、常にソロの楽曲となる運命にあった。その一つが、1992年に発表され、先日リイシューされた、ブライアンのソロ・デビュー・アルバムのタイトル曲「Back To The Light」だ。

2021年10月22日には、この曲と、フレディ・マーキュリーにインスパイアされた「Nothin’ But Blue」がカップリングされたCD/ 7インチ・レコードがフィジカル・リリースされるほか、デジタル・リリースには、「Back To The Light」のカラオケ・ヴァージョンが特別ボーナス・トラックとして収録される。

また、ブライアンが、オリジナル・リリースと今回の再発との間の時間の経過を埋めるものだと語る、ニュー・ビデオも公開された。“タイムトラベラー”というのが今のところ、彼が明かした唯一のヒントだった。

序曲「The Dark」に続いて、アルバムの冒頭を飾る「Back to the Light」は、ソロ・アーティストとしてのブライアンをファンに紹介し、力強くも心優しく誠意あるリード・ヴォーカリストとしての、彼の新たな役割が披露された1曲だ。

1992年11月にシングル・リリースされ、TOP20ヒットを記録。前向きで壮大なサウンドは、ブライアン・メイ・バンドのコンサーでもオープニングを飾り、会場を大いに盛り上げた。歯切れの良いギターとヴォーカルによる熱い掛け合い、『Queen II』にブライアンが提供した名曲「Father to Son」からの流れを汲むハーモニーなど、クイーンで育まれ、ソロ用に再編成されたブライアンのアレンジ能力がフルで発揮されている。幾重にも重なるサウンドとドラマチックなメロディの間、宣言されるのは“光はそこにある”という、パーソナルかつより広い意味での確固たる信念。さらには、その光に向かうリスナーの長い道のりを、このアルバムが共に歩むことになるのかもしれないという約束だ。

温かな賛美歌のようなヴァースと、盛り上がるコーラスの間、小宇宙の中を「よりはっきりと物事を知ろうとする」探究の旅が描き出される。ブライアンはこう説明する。

「この曲を書いた時は困難な時期にいたんです。決して太陽の光が当たる時期ではなかった。どこに行けば、進むべき旅の道標が見えるのか、その場所を探さなければならなかった。そのことを歌っています」

「最初は暗く、夜の生き物たちのことが歌われる。といっても、キツネやアナグマじゃない。心に噛みつき、恐怖を感じさせる、人間の想像上の生き物たちのことです。彼らの悲鳴を聞きながら、僕は一人座っている。ヴァースは全体的にそんな雰囲気だけど、コーラスで一転前向きになる。“僕は探してみせる-光に戻れ-僕が探しているのはこれなんだ”とね」

 

30年前の制作背景

「Back to the Light」が生まれたのは1988年。ギター・テクニシャン、ブライアン “ジョビー” ゼリスと、名プロデューサー/ミキサー/レコーディング・エンジニア、ピート・シュワイアーとの3人で、ブライアンはこの曲の最初のアイデアを書き留めた。そして、いざアルバム用のレコーディングとなった時には友情とコラボレーションがもたらす復活力を裏付ける情熱的な1曲へと発展した。

ゲイリー・ティブス(ロキシー・ミュージック、アダム&ザ・アンツ)がベースを弾き、4人のシンガー(ミリアム・ストックリー、マギー・ライダー、スージー・オリスト、ギル・オドノヴァン)がハーモニーを軌道に乗せる一方で、今は亡き偉大なるロック・ドラマー、コージー・パウエルの存在が、ブライアンに再びバンドでプレイする喜びを思い出させた。

「とても辛い時期を送っていた時、多くの素晴らしい仲間に助けられた。特にコージー・パウエルは、音楽面だけでなく、精神面でも、最大のサポートでした」

「コージーによって初期のロックン・ロール・ドラミングは定義づけられたと言えるほど、彼は偉大なドラマーの一人ですね。 その存在はとても大きかった。いつも楽観的でフーリガン精神に満ちていた。僕は“これはできる? これをやってもらえる?”と頼み事ばかりだったけど、彼は“もちろんだ、ブライアン。さあ、やろうぜ!”と言ってくれたんです。いつもそこにいてくれて、いつも協力的だった。僕がアルバムでやろうとしていることを、気に入ってくれていたんだ。レコーディング期間中、どれほど背中を押してもらえたことか。“Back to the Light”からはそれが音になって聴こえてきます。コージーが生み出すフィーリング、あのバカでかいドラム・サウンドがあるだけでね」

そうやって作られた、パンチが効きつつも繊細なサウンドによって、曲はブライアンの歌詞が示唆する状況をさらに超えた世界観へと押し上げられる。ブライアンが書いていたのは、ごく個人的な問題だったかもしれないが、慎重に詳細をぼかすことで、当事者のプライバシーは保護され、リスナーは曲をより身近に感じられるようになる。

「一歩下がり、具体性を控えた表現にすることで、似た経験をしている人たちが、自分たちなりの解釈を曲に持ち込めるようになるんです。聴く人を招き入れるという意味で、曲を多少、一般化するのは良いことだと思う。聴いた人から“これは自分の人生に当てはまる、まさに自分のことを歌っている” と思ってもらえる曲は、その人の人生の一部に織り込まれていきますからね」

 

「Nothin’ But Blue」こそフレディについての曲

新たに発売される「Back to the Light」のシングルCDと7インチ・ホワイト・レコード、デジタル・シングルには、ブライアンによる「Nothin’ But Blue」のギター・ヴァージョンが収録される。クイーンの伝説的フロントマン、フレディ・マーキュリーが亡くなる直前、ブライアンが作曲、ジョン・ディーコンのベースを加えて、録音されたものでブライアンはこう語る。

「スタジオでこの曲を録っていた時点では、まだフレディは生きていた。彼のことを考え、彼のことを歌ったんだ。フレディは最期の日々を過ごしていて、まだ命はあったが、もうすぐその日が来てしまうような気がしていた。そして録音の2、3日後に、フレディは逝ってしまいました。“Nothin’ But Blue(悲しみ以外ない)”はどこか予言的で、いくつかのヒントが込められていたんです。“We Are The Champions”からのちょっとした引用があることに気づいた人は、ごく数名ですね。フレディのことを思い出すようなハーモニーやリズムもわずかだがあります。つまり、この曲が他ならぬフレディについての曲なんです。多くの人からは“Too Much Love Will Kill You”がフレディについての曲だと思われたことを考えると、奇妙だね。でも、実はフレディについての歌は“Nothin’ But Blue”の方でした」

Nothin' But Blue (Guitar Version)

この曲で、ジョン・ディーコンを迎えたことを振り返るブライアンの様子は、フレディの話をする時と同じく感情的だ。

「この時もジョンはいつもながらの素晴らしい仕事ぶりで、味わい深いベースを弾いてくれました。この曲でジョンが演奏してくれたことを感謝してる。みんな忘れがちだが――僕自身ですらそうだが――最近は悲しいかな、ジョンの近況を聞くことも少なくなってしまった。ロジャーと私にとっては、フレディを失ったことは永遠の悲しみだが、僕らは本質において、ジョンも失ってしまった。それ以降は、クイーンになろうとするのは楽なことではなかったんだ」

デジタル・シングルには、「Back to the Light」のカラオケ・ヴァージョンも収録されている。それら全楽曲を収録したアルバム『Back to the Light』のリイシュー盤は今年8月に再発され、すでにアルバム・チャートTOP 10入りを果たしており、リスナーの心の特別な場所を占めていることがわかる。

Written By uDiscover Music



ブライアン・メイ『Back To The Light』
2021年8月6日発売
(国内盤CD発売は8月11日に変更)
国内盤2CD / 国内盤1CD / 2CD+1LP / LP

Brian May – Back to the Light Ad


 

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