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ボブ・マーリー(Bob Marley)歌詞にこめられた普遍的な名言9選

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2020年に生誕75周年を迎えているミュージシャン、ボブ・マーリー(Bob Marley)。そんな彼が楽曲に込めた歌詞から、ブラック・ライヴス・マター運動につながるものや、日常生活の悩みにも効くような普遍的な名言の数々をライター/翻訳家である池城美菜子さんに解説いただきました。

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36年の生涯で、ボブ・マーリーはラスタファリアンとして、アーティストとして、ひとりの人間として声を上げる大切さを説いた。彼がパイオニアのひとりであるレゲエは、「レベル・ミュージック」とも呼ばれる。この「レベル」は反逆や抵抗といった意味であり、現状に流されず、自分の周りや世界を変えていこうとの気概にあふれている。ボブが発した言葉でもっとも有名な「ワン・ラブ」(翻訳者泣かせの単語だ)は、1962年に独立したジャマイカの国としてのモットー「アウト・オブ・メニー、ワン・ピープル(Out of Many, One People / 出自が様々でも 人間はひとつ)」からつながっている。同名タイトルの、歌詞を抜粋して意訳しよう。

 

「One Love」

ワン・ラブ 愛を生み出す心はひとつ
みんなでまとまれば きっと大丈夫

この「大きな愛」を最初に説いたの1965年。曲調もレゲエの前身にあたるスカだった。愛に軸足を置きながら、ボブは世相や歴史を歌詞にしてレゲエに焼き付けた。「レゲエの神様」と崇められる人だが、私はときどき預言者でもあったように感じる。それほど、彼の言葉は力強く何世代にわたって人々の心を貫く。いくつかの歌詞を引用しつつ、どう聞かれているか紹介しよう。

One Love [Lyric Video] – EXODUS 40 (2017)

 

ブラック・ライヴス・マターにつながる言葉

ここ2週間、アメリカのみならず世界を賑わせている黒人の命を守り、不平等を是正するムーブメント「ブラック・ライヴス・マター」。名前がついた時期こそ2013年だが、すでに1世紀以上にわたる闘いの歴史がある。1970年代にジャマイカから世界的大スターになったボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズも、自分たちと同じ肌の色をした人々をテーマにした曲を残している。

「I Shot The Sheriff」

保安官を撃ったんだ でも補佐官は撃っていない
保安官を撃ったんだ 誓っていう 正当防衛だったんだ

ロック・ファンは、エリック・クラプトンのカバー曲になじみがあるかもしれない。1973年にボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズの8作目『Burnin’』に先駆けてリリースされた曲。ショッキングな歌い出しだが、背景となるストーリーがわかると受け取り方が変わってくる。

歌い手の男が、保安官を撃って追われる身になった理由はこうだ。保安官のジョン・ブラウンは日頃から男に目をつけて、嫌がらせをしたり、何かを始めたら邪魔をしたり。ある日、その辺を歩いていたら、銃口を向けられたので男は仕方なく保安官を撃った、というわけだ。3分足らずの曲で映画の数シーン分の話を詰め込むあたり、ボブ・マーリーのソングライティング能力の凄まじさが伝わってくる。もともと、シェリフ(保安官)ではなく、ポリス(警官)で曲を作ったそうだが、それだとあまりにも生々しいため、少し時代が遡った感があるシェリフにしたそう。さすがのボブも、まさか半世紀後も現在形で響くと思っていなかっただろう。

I Shot The Sheriff (1973) – Bob Marley & The Wailers

 

「Buffalo Soldier」

バッファロー・ソルジャー アメリカのど真ん中にいたんだ
アフリカで捕らえられ アメリカに連れてこられた
到着するのもやっとだった
生き延びるために闘ったんだ

バッファロー・ソルジャーの起源は、19世紀にインディアン戦争や南北戦争で活躍したアフリカ系アメリカ人の連隊だ。その後、陸軍の黒人部隊を指す名称となる。1978年、ボブ・マーリーはレゲエDJのパイオニアのひとり、キング・スポーティーとともに黒人の縮れ毛とバッファローの毛並み、力強さから名づけられたバッファロー・ソルジャーと、自分のドレッドロックスを重ね合わせ、曲にした。上記のリリックで歴史を振り返りつつ、自分の祖先を誇りに思う気持ちを歌詞にしている。

自分の歴史を知ったら
どこからやってきたか腑に落ちるんだ
俺に尋ねてくれるなよ
自分を何様だと思っているんだとかさ

先祖の話は日本人も好きな話題だが、人間扱いをされなかった奴隷を祖先にもつ人々の悲しみや怒りに想像を巡らせるのも、今回の事件を理解するひとつの糸口だ。ジャマイカの黒人も、プランテーションで働かせるためにアフリカから連れてこられた人たちである。余談だが、アメリカに移民したキング・スポーティーの奥さんは、先月亡くなったR&Bシンガーのベティ・ライトである。

Bob Marley & The Wailers – Buffalo Soldier (Official Video)

 

「Burnin’ And Lootin’」

今回の抗議運動の一部で略奪(looting)が行なわれたため、よく耳にする英単語になってしまった。

燃やすんだ 奪うんだ 今夜

ボブが残したコーラスだ。ただし、「I Shot The Sheriff」同様に背景がある。ファースト・ヴァースはこうだ。

今朝 戒厳令のなか目を覚ましたら
なんてこった神様 俺はすでに囚われの身だった
周りと取り囲む顔は知らない奴ばかりで
全員 残虐な制服を着ていた

「泣き咽び 嘆くんだ 今夜」というラインもある。耐えに耐えて、苦しんだあとに略奪が起きることを端的に示している。

Burnin' And Lootin' (1973) – Bob Marley & The Wailers

 

「War」

ある人種が優れていて ほかが劣っているとかいう考え方そのものが
ついに そして永遠に 間違えていると示され
捨て去られるまで
どこでも戦争が起きる
戦争になる

1976年の『Rastaman Vibration』に収録された曲。頭のヴァースだけで戦争の本質、なぜ起こるのか、平和を手に入れるためになにが必要か喝破している。ミリタントなサウンドに強い口調の言葉に乗っているため、歌詞をよく理解していないと怖い曲かと勘違いしそうだが、最後は「善が悪を駆逐する(good over evil )」と宣言し、ボブが人間の良心を信じていたのがよくわかる。英語の授業などで、ぜひ全部を訳してみてほしい曲だ。

Bob Marley – War (Live at Easy Skanking in Boston, 1978)

 

 

普遍的な悩みに効くボブ・マーリー

つぎは日本の日常生活の悩みにも「効く」ボブの歌詞を紹介しよう。

「Judge Not」

よく知らないうちに「こういう人だよね」と決めつけられて不愉快だった経験はだれにもあるだろう。逆の立場だと、第一印象で人柄までわかった気になってしまい、あとから違うと気がついて後悔することも。その危険性を歌ったのがこの曲だ。

そんなに上から目線で俺を見るなよ
俺がろくでもないとか言うな
俺のことをわかったような顔するとか何様だ
俺の暮らしぶりとかさ

自分が完璧でないのはわかってる
そんなこと言ってないよ
でもさ こっちを指差す前に
自分の手がきれいかどうか確かめな

決めつけるなよ
自分をしっかり見つめてからにしろ
だれかを決めつけるな
自分も決めつけられたくないなら

とても好きな歌詞なので、少し長めに引用した。「自分のことを棚に上げて非難ばかりするな」というメッセージは、時代や場所を問わず、有効だ。自分の調子が悪いときほど、他人の悪口を言いたくなるのも人の常だと思う。決めつけられて悔しいときに聞くのもいいが、自分が攻撃的になっていると感じたときにも、耳を傾けて反省しよう。

Bob Marley – Judge Not (1962)

 

「Small Axe」

つぎは、上司から理不尽な扱いを受けたとき、ぜひ心の中で唱えたいリリックを紹介しよう。

そっちが大木なら
俺たちは小さな斧だ
お前を倒せるように刃を研いでおくよ

ボブが国際的なスターに登り詰める前に、鬼才プロデューサーのリー・ペリーと作った曲であり、いくつかヴァージョンがある。60年代のジャマイカで大きな力を持っていた音楽プロデューサー、コクソン・ドッドとデューク・リードにたいするリー・ペリーの怒りから生まれた説が有力だ。ブジュ・バンタンやUB40などのアーティストにカバーされている。新しいビジネスを始めるときに、耳を傾けると力をもらえるかも。

Small Axe (1973) – Bob Marley & The Wailers

 

「Who the Cap Fit」

友達のふりをした敵、フレネミー(frienemy)の曲。

一緒に飲み食いしている奴が
自分がいないところで噂をまき散らす
これが当てはまる奴に向けて 歌っているんだ

 「〇〇のことなら、よく知っているから」と、断りを入れてから噂話を始める人は危険だ。仲がいい前提で、おもしがってあまり広げてほしくない事柄や、事実を脚色した話を言いふらす。「who the cap fit, let them wear it」は、ことわざだ。ここでは「当てはまる人は、(フレネミー認定の)帽子を被せればいいさ」と歌っていて、鋭い。実生活では噂が巡りに巡って自分の耳に入ったところで、噂を流した人に面と向かって文句を言えないから、この曲を聴いて気持ちを紛らわせよう。なにしろ、レゲエの神様が共感してくれているのだ。3巡目くらいでどうでもよくなって、「アイスでも食べようかな」という気分になる。

レゲエは南の島であるジャマイカのイメージと、ワンドロップと呼ばれる裏打ちのゆったりしたリズムのせいで、のんびりした平和な音楽というイメージがあるが、戦闘的だったり啓蒙的だったりする内容が多いのだ。

Who The Cap Fit (1976) – Bob Marley & The Wailers

 

最後は、もっとも有名なリリックで締めよう。

「Redemption Songs」

精神的な隷属から自分を解き放とう
自分の精神を自由にできるのは 自分自身だけなのだから

『Uprising』に収録された「Redemption Song」はアコースティックギターだけで歌われた曲であり、20世紀の頭に活躍したジャマイカ人の思想家、マーカス・ガーベイの言葉から触発され、「奴隷として囚われても自分の精神まで囚われない」というのが元の意味。

最初の「ブラック・ライヴス・マターを理解できる歌詞」にもは当てはまるのだが、年月を経てより汎用性の高い意味をもつようになっている。この歌詞が奴隷の祖先をもたない私たちにも響くのは、世間の常識や周囲の圧力に毒されて、知らず知らずのうちに自分自身で考えること、感じることを止めて「精神的な奴隷」になってしまうことがしばしばあるから。

この歌詞を書いたとき、ボブはすでに皮膚ガンに冒され、自分の死期を予感していた。病床から発した最後のメッセージのひとつであり、やはりボブは普遍的なメッセージを届けるために降りてきた預言者だったと思う。

Bob Marley & The Wailers – Redemption Song

 

Written By 池城 美菜子(ブログはこちら


 

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