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連載:“マッカートニー・シリーズ”とは?【第6回: 新型コロナの蔓延と『McCartney III』の発売背景】

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ポール・マッカートニー『McCartney-III』

2020年12月18日に発売が決定したポール・マッカートニーによる新作アルバム『McCartney III』。第1作『McCartney』から50年、第2作『McCartney II』から40年目となる今年リリースされるこのアルバム、そして3部作となるシリーズについて、ビートルズに関連した著作を何冊も手掛けているビートルズ研究家、藤本国彦さんによる連載第6回です。

連載第1回:【シリーズの特徴】
連載第2回:【ビートルズの解散と『McCartney』ができるまで】
連載第3回:【ビートルズ脱退宣言直後、元祖宅録アルバムの内容】
連載第4回:【1980年『McCartney II』が出来上がるまでの背景】
連載第5回:【『McCartney II』の内容、ジョンやYMOとの関係】

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ポール・マッカートニー、最新作 『McCartney III』発売決定


 

連載6回目は、“マッカートニー・シリーズ”の最新作『McCartney Ⅲ』について、2回に分けて紹介する。まずは、アルバムが出来上がるまでの背景について――。

『Egypt Station』から2年。ポールの新作が発売されるというのは、予期せぬ驚き、嬉しい悲鳴、である。だが、今回も、これまでの“マッカートニー・シリーズ”と同じように、ある“事情”があった。世界を覆い尽くした新型コロナウイルス感染症の世界的流行である。「パンデミック」(感染流行・感染爆発)という言葉を初めて知ったという人も多かったに違いない。

逆に言えば、もし世界がコロナ禍の状況になっていなかったら、ポールの新作は生まれなかっただろう。ポールは変わらずコンサート・ツアーを続けていたわけだし、6月開催予定だったグラストンベリー・フェスティバルでテイラー・スウィフトとの共演も実現していたに違いない。だが、2020年に入ってまもなく――これは音楽に限ったことではないが、世界の“状況”が一変したおかげで(?)、こうして早くもポールの新作を楽しみに待つ、という状況が生まれたわけだ。

新作が制作されることになったきっかけについて、BBC Radio 6 Music用のインタビューに応じたポールは、こんなふうに語っている。

「今年の初めに休暇でイギリスに戻ってきて、田舎にある自分の農場に行ったら、たまたま娘のメアリーと彼女の家族、つまり僕の4人の孫たちと一緒に隔離生活を送ることになったんだ」

「(サセックスにある)自宅スタジオで少し作業をしなければならなくなり、それがきっかけで作業を始めたんだ。隔離期間中に少しずつ新曲のレコーディングを行なっていき、夕方に家に帰るとメアリーと家族がいるという、とても素敵な時間を過ごせたよ。孫たちとのたくさんの時間をね」

こうしてポールは、スタジオに一人で向かい、浮かんだ(あるいはどこからかやって来た)アイディアを形にしていく作業を進めていった。ポールが自宅スタジオで少し作業をしなければならなかったのは、アニメの短編映画用の曲だった。

「映画作品のために、イントロの音楽やインストゥルメンタルが必要だった。それで僕は、スタジオでその音楽を作らなければならなかったんだ。その作業をしているうちに、“悪くないね。いい感じだ、これをやってみようか”と思うようになった。それから9週間、いろいろやってみて、“ああ、この作品は完成させた方がいいだろう。おお、完成できそうだ。そう、これでいいんだ”と思って、全曲を通しで聴いてみた。そこで、これは紛れもなく一枚のアルバムになるという確信が得られたのさ」

そこでポールは、このアルバムは『McCartney Ⅲ』なんだと、急に思いついたという。

「過去の2作と同じように、すべて自分一人で作り上げたんだから、そう呼ぶのにふさわしいだろ」

Paul McCartney – McCartney III (Official Album Trailer # 2)

『McCartney』の時は、妻のリンダがポールを支え、『McCartney Ⅲ』では、『McCartney』の裏ジャケットに写っていた娘のメアリー(一家)が、作業後のポールを迎え入れる――。と、取り巻く環境は大きく異なるものの、ひとつ変わらないのは、ポールが家に引き籠ってレコーディング作業を続けていったということだ。こうして出来上がった新作の中には、未完成だった曲もあったという。

「ほとんどが新曲だよ。中には、未完成のまま残してあった曲(1992年録音の「When Winter Comes」)もあった。スタジオに入ってから“待てよ、あの曲はどうだろう? 試しにやってみよう”と思って、実際にやってみたら、“おや、まあ”ってなるんだ。何がよくなかったのか、なぜ気に入らなかったのかを考えてみると、場合によってはヴォーカルや歌詞が合っていなかったり、ただ何かが噛み合っていなかったりすることもあった。そういう部分を全部削ぎ落とし、“よし、じゃあ、まったく違う曲にしてみよう”と」

曲を書くのが趣味だというポールは、とはいえ、『McCartney Ⅲ』の収録曲を、スタジオでいちから作り始めたわけではない。まず、1年ぐらい前に書いてそのままにしてあった曲や、半分ぐらいはできていた未完成曲から手を付けていったという。ポールが重視していたのは、「手作り感」。パンデミックの状況下で、自分の寝室に飾る絵を描くような解放的な、それこそ誰のためにでも、何のためにでもない気分で曲を仕上げていったのだった。

発売日は1週間延期となったものの、12月18日にいよいよ登場となる『McCartney Ⅲ』。78歳のポール・マッカートニーが、マルチ・プレイヤーとしての腕前を発揮し、一人多重録音に挑んだ最新作である。果たしてどんなサウンドになっているのだろうか。

「自分一人で考えを巡らしている時は自由度が高いし、常に僕自身が楽しんでいることでもある」と語るポール。次回は『McCartney Ⅲ』の内容について紹介します。

Paul McCartney – McCartney III (Official Album Trailer)

Written by 藤本国彦


マッカートニーⅢ
ポール・マッカートニー『McCartney III』
2020年12月18日発売
先着カレンダー付CD / LP / iTunes / Apple Music




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