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リトル・リチャード「Tutti Frutti」:ロックン・ロールで最も偉大なイントロ

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1956年1月14日は、ロックという物語の中で重要な幕開けとなった。その日はまさに、リトル・リチャードが素晴らしき「Tutti Frutti」でアメリカのポップ・チャートにデビューを果たし、全米シングル・チャートにて58位に突入したのである。

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Little Richard – Tutti Frutti [Screen Test]

この曲は、誰もが認める最もロックン・ロールで偉大なイントロとアウトロを擁し、また、もしかすると「A wop bop a loo bop a lop bam boom!」というドラム・パターンをアーティストが歌った唯一の曲であり、そしてリチャードが叫び、世界が聴いたのである。

「Tutti Frutti」は1955年の暮れにR&Bチャートに入り、第2位にまで上り詰めた。このリトル・リチャードのヴァージョンはさらにポップ・チャートでも17位を記録、当時まだロックン・ロールに対して用心深かったアメリカの体制において、これはかなりの快挙であったが、しかし彼はパット・ブーンの「White Bread」のカヴァーの方が12位という記録を立てたという屈辱で苦しまなければならなかったのである。

リトル・リチャードは、音楽界ではあまり名の知られていないケンタッキー出身のドロシー・ラボーストリーという作曲家と共作することになり、これはスペシャルティ・レーベルの“バンプス”ブラックウェルが、リトル・リチャードの詩人としての際どさを抑止する為の策であった。「Tutti Frutti」は後に続くデビュー・アルバムに先駆けて発表されたが、アルバムが出たのは1957年3月であった。アルバム『Here’s Little Richard』には「Long Tall Sally (邦題:のっぽのサリー)」「Rip It Up」「Jenny, Jenny」など数多くのクラシックが含まれていた。

彼はこの時点でレコーディング歴4年を迎えており、RCAビクター所属からピーコックへ移籍、しかし彼は「Tutti Frutti」がチャートでヒットした時にはまだ23歳を迎えたばかりであった。1956年が進むにつれロックン・ロールはより大胆になり、リトル・リチャードも音楽的にそして比喩的にも引き裂いていくのであった。

Written by Paul Sexton



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