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スパイナル・タップ、41年ぶりの続編映画に合わせてエルトン・ジョンをゲストに迎えた楽曲を公開
架空のヘヴィメタルバンド、スパイナル・タップ(Spinal Tap)についてのモキュメンタリー映画で1984年に公開されて以降カルト的人気となっている『スパイナル・タップ』(原題:This Is Spinal Tap)。このオリジナル映画から41年ぶりとなる続編映画が『Spinal Tap II: The End Continues』が2025年9月12日に全米で公開されることが決定した(日本公開未定)。
この映画の公開に合わせて9月12日に発売されるスパイナル・タップのニュー・アルバム『The End Continues』からエルトン・ジョンをゲストに迎えた「Stonehenge」の新ヴァージョンが公開された。
映画のサウンドトラックにもなっている本作には、9曲の新曲と、再構築された人気曲4曲の全13曲を収録。エルトン・ジョンをはじめ、ポール・マッカートニー、ガース・ブルックス、トリーシャ・イヤウッドらのゲスト参加も予定されている。
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続編『Spinal Tap II: The End Continues』の物語は、オリジナル映画から41年後の世界を舞台に、長らく疎遠だったバンドメンバー、デイヴィッド・セントハビンズ(マイケル・マッキーン)、ナイジェル・タフネル(クリストファー・ゲスト)、デレク・スモールズ(ハリー・シェアラー)が再び集結し、“最後のコンサート”に臨む様子を描いている。
監督ロブ・ライナーも、ドキュメンタリー作家マーティ・ディ・バーギとして再登場し、年老いたメンバーたちが死と向き合い、爆発するドラマーや誤作動するセット、迷路のようなバックステージなど波乱万丈の過去に対峙する様子を記録している。
オリジナルの映画『スパイナル・タップ』の公開以降、この架空のバンドは実際にツアーを行い、ジョン・メイヤーやシェール、メタリカのメンバーらとも共演してきた。同作は2002年、米国議会図書館に公式に登録され、映画史におけるその地位が確立された。また、実在のロック・バンドへの影響も大きく、フー・ファイターズのデイヴ・グロールはこの作品を「唯一観る価値のあるロック映画」と称し、トーキング・ヘッズのクリス・フランツも「“スパイナル・タップ”を観て、自分を真剣に受け止めるのはもうやめようと思った」と語っている。
楽曲「Stonehenge」は、オリジナル映画で描かれている“伝説的な小道具のハプニング”により、スパイン・タップの歴史において特別な意味を持つ楽曲である。その出来事とは、ステージ演出のために18フィート(約5.5メートル)のストーンヘンジのレプリカを発注しようとしたにもかかわらず、誤って18インチ(約45センチ)のミニチュアが届いてしまうというもので、映画の中でも最も有名で語り継がれるシーンのひとつだ。
このエピソードはカルチャー的にも根強い人気を誇り、2008年には、クリストファー・ゲスト演じるナイジェル・タフネルが、ナショナル・ジオグラフィック制作のドキュメンタリー『Stonehenge: Decoded』に登場し、ストーンヘンジの石のサークルについて、自らの“仮説”を披露するというユニークな展開が話題となった。
Written By Sam Armstrong
スパイナル・タップ『The End Continues』
2025年9月12日発売
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