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デフ・レパード『Diamond Star Halos』Twitterリスニングパーティーでのツイート全翻訳

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Def Leppard - Photo: Anton Corbijn

2022年5月27日に発売されたデフ・レパードの7年ぶりの最新アルバム『Diamond Star Halos』。この発売を記念して、Twitterでアルバムを聴きながらメンバーと今作のプロデュースを担当したローナン・マクヒューがツイートするTwitter Listening Partyが6月4日に実施。この全ツイートの日本語訳を掲載します。

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DEF LEPPARD – Diamond Star Halos (Album Trailer)

 

1. Take What You Want

最初「Take What You Want」聴いた時は「今度のアルバムは結構行けそうだぞ」って気分がアガったよ。正しいロック・ソングって感じでエネルギーが溢れてたからね。(ヴィヴィアン・キャンベル)

この曲、最初はツェッペリンの名曲って感じのアコギのリフから始まったんだ。それに俺がイントロのギターのアイデアを足して、曲全体をエレクトリックにしたら、見事にうまく形に収まったんだ。(リック・サヴェージ)

最初から俺はこの曲はアルバム1曲目しかないと思ってた。イントロからもの凄い劇的な感じ満点で、3曲目や4曲目ではうまくいかないと思ったからさ。オープニング以外はあり得なかったんだ。(ジョー・エリオット)

Def Leppard – Take What You Want (Lyric Video)

 

2. Kick

アルバムが完成間際の最後の最後にフィルがデイヴ・バセットと書いたこの「Kick」って曲を送ってきたんだ。あいつは「なあこの曲、他の誰かにあげる前にデフ・レパードの曲として使えるかなあ」って言うから俺たちみんな「もちろん!」って答えたよ。(ヴィヴィアン・キャンベル)

だからこの曲は最後の最後に加えられたんだ。俺たち、スタジオに飛び込んでレコーディングしたら、何と最初のシングルに決まったんだ。幸先いいよね!(ヴィヴィアン・キャンベル)

このアルバムの中で、多分一番歌って楽しかった曲だったな。だって最後に来たから、プレッシャーなんてなかったし!(ジョー・エリオット)

Def Leppard – Kick

 

3. Fire It Up

「Fire It Up」は、LAのゴールド・ディガーズっていうスタジオでスゴいソングライターのサム・ホランダーと作ったんだけど、そこは映画監督のエド・ウッドがカルト映画『プラン9・フロム・アウタースペース』のシーンを撮影した場所で、俺たちがこの曲を書いたのは、あの有名なドラキュラ俳優のルゴシ・ベーラが最後の演技をした部屋だったんだ。(フィル・コリン)

このビデオを撮ってる時に急に気が付いたのは、カメラにケーブルがつながってないってこと。スゲえな、違う時代にタイムトラベルしてビデオ撮ってるみたいだって思ったよ。(フィル・コリン)

このビデオは有名なロック写真家のアントン・コービンとのフォト・セッションの後で撮ったんだけど、その日は一日中興奮しっぱなしだったけど何しろ凍り付きそうに寒かったな。2月のロンドンだったし!(フィル・コリン)

Def Leppard – Fire It Up

 

4. This Guitar

フィルはこの「This Guitar」を2003年に書いていて、その時俺はすごく気に入ってたんだ。2007年と2014年にレコーディングするチャンスがあったけど、どちらもうまく行かなかった。(ジョー・エリオット)

今回フィルに「何曲用意してる?」って聞くと3曲って言うから、俺は「4曲あるだろ。“This Guitar”をやってみようぜ」って言ったんだ。(ジョー・エリオット)

俺はAメロに「12弦ギターを使えば?」って言ったんだけど結局自分で弾くことになった。レコーディング40年やってきたけど、あれは一番難しいパートだったな!(リック・サヴェージ)

素晴らしいアリソン・クラウスが参加してくれて、この曲で俺とデュエットしてくれたんだけど、彼女、歌う前にロバート・プラントとショートメールでサッカーの話なんかしてたんだぜ!(ジョー・エリオット)

 

5. SOS Emergency

「SOS Emergency」は6年以上前から書き始めた曲なんだ。以前コーラスとギターを思いっきり入れたデモを録音して、当時ジョーに聴かせたら「これは凄いな!」って言ってたんだけど、なぜかみんな忘れちゃってたんだ。(フィル・コリン)

だからこのアルバムのために曲を集め始めた時、ジョーにこの曲のことを思い出させたら「そうだよな!」ってなって、あいつが歌詞全部と、俺のデモに新しいパートを書き足したんだ。あっという間に作品完成したよ!(フィル・コリン)

フィルがコーラスと音楽は全部やってくれたんで、その流れを汲んで完成させるのは簡単だった。タイトルからいって歌詞はすべて医療関係の言葉や比喩表現を使うことにした。「俺の心臓わしづかみで心停止状態」とかね。フィルが書いた曲に合ったテーマのシンプルな歌詞なんだ。(ジョー・エリオット)

 

6. Liquid Dust

歌詞を聴いた瞬間、「Liquid Dust」のメロディは最初と違う方向に展開していった。最初はボーカルに合うように、ヒップホップ風のドラム・ループで始めたんだけど、急にあのインド風のメロディが出てきたんだ。(フィル・コリン)

ギターソロも何だか東インド風な雰囲気あるよね。(フィル・コリン)

フィルの曲を歌うのは好きなんだ。あいつは俺ほど高音で歌わないから、あいつが書く曲は中音域のメロディが多くて歌うのが楽なんだ。(ジョー・エリオット)

「Liquid Dust」と「U Rock Mi」をつなぐアイデアを思いついたのはジョーだ。この2曲をスムーズにつなぐのはちょっとした仕事だったな。曲のテンポが結構違ってたからね。(ローナン・マクヒュー *プロデューサー)

7. U Rock Mi

「U Rock Mi」はインスピレーションについての曲で、誰かのことや精神的なことについての曲じゃない。音楽にインスピレーションを受けるとそれがたちまちみんなで共有されるっていう曲なんだ。(フィル・コリン)

俺たちみんなちょうどウクレレにハマってた。俺の娘が習いたいっていうから、彼女と他の2人の娘たち、そして自分とクルーの何人かにそれぞれウクレレを買ってやった。そしてみんなでスターバックスに行ってはウクレレの練習をしてたんだ。(フィル・コリン)

ある日、娘のシャーロットのウクレレを借りて、このギターフレーズのアイデアをiPhoneに録音してたら、知らない間に曲が出来上がってた。2018年のジャーニーとのツアー中でカナダにいる時に、小さいスタジオでデモをレコーディングしたんだ。(フィル・コリン)

 

8. Goodbye For Good This Time

この「Goodbye For Good This Time」って曲は、ジョーがギターの代わりにピアノで曲を書いてると何が起こるかっていう好例だよ。マイク・ガーソンのピアノとエリック・ゴーフェインのオーケストラ・アレンジが素晴らしい。(ローナン・マクヒュー)

この曲のフィルによるアコギ・ソロの録音は、音声ファイルと、マイクのポジションの写真をフィルとやり取りしながらやったんだ。最後にはキッチリ決めてくれた。(ローナン・マクヒュー)

このタイトルもなかなかシャレが効いてると思うな。俺が一番好きな作詞家、バーニー・トーピンのやり方に習おうとしてやってみたら、歌詞的にはダークな方向に落ち着いていった。音楽的にも歌詞的にもエルトン・ジョンっぽい感じの曲にしたかったんだよ。(ジョー・エリオット)

 

9. All We Need

「All We Need」は、まだ俺たちがリモートでレコーディングをやってた、このアルバムのレコーディングの最初の頃の曲だ。(ローナン・マクヒュー)

この曲を書くにあたって、俺たち全員が違うタイムゾーンにいたことのいい点は、この曲について常に誰かが何か手をかけていたことだ。(ローナン・マクヒュー)

フィルがLAで曲に手を入れて、ダブリンにいる俺たちに送ってきて、それに俺たちが更に手を入れて彼に送り返す。かなり早く仕上がったんで、他の曲でも同じ手法を使うことにしたんだ。(ローナン・マクヒュー)

 

10. Open Your Eyes

「Open Your Eyes」はこのアルバム用に最初に聴いた曲で、最初にヴォーカルをレコーディングした曲だ。すぐ気に入ったね。とっても豪華なサウンドで映画っぽい。ジョーにはまるでジェームス・ボンド映画のテーマソングみたいだな、って言ったよ。(ヴィヴィアン・キャンベル)

この曲はジョーと俺とでこのアルバムのために最初に書いた曲の一つ。コロナのロックダウン中にベースを習い始めるために手に入れた安いギターとベースの音が、これまでと違う感じの曲作りのインスピレーションをくれた。ベースのリフを書いて、それにギターでコーラスを乗っけて、ジョーに送ったんだ。(フィル・コリン)

ジョーも気に入ってた。あいつはギターのジャカジャカしたフレーズや追加のAメロも書けるって言ってたから、一つ曲のフレーズを送ってやると、次の朝には殆ど完成した状態の曲が戻って来た。これで曲作りの調子が一気に上がって、どんどんいい感じで曲が書けたんだ。(フィル・コリン)

 

11. Gimme A Kiss

「Gimme A Kiss」は、もともとジョーと俺がザ・ストラッツと仕事している時に書いた曲のデモだった。完成した曲には、デモの時の生々しいギターがそのまま残ってるから、ああいう感じになってるんだ。(フィル・コリン)

曲のタイトルはちょっと冗談っぽくてキッチュな感じだね。アルバムタイトルの「Diamond Star Halos(ダイアモンド星に差す後光)」にも通じるような、T・レックスっぽい感じがある。意味もなく楽しくて、ちょっとクールな感じ。ジョーはそういう雰囲気にぴったりな、マーク・ボランちっくな歌詞を書いてくれた。(フィル・コリン)

フィルはもうコーラス部分を仕上げてたから、俺が腰を据えて残りの歌詞を書く時には、ソングライター的にはニューヨーク・ドールズのデヴィッド・ヨハンセンの雰囲気と、ミック・ジャガーが「Start Me Up」で見せる人格が、マーク・ボラン的歌詞にうまく溶け込むようにやってみたんだ。(ジョー・エリオット)

 

12. Angels

ジョーが「Angels」聴かせてくれた時、あいつは「ピアノの曲なんてダメだよな」って申し訳なさそうだったけど、俺はこう言ったよ。「最高じゃないか!」ってね。(フィル・コリン)

ピアノ・サウンドを避けるんじゃなくて、むしろ突き詰めていって、エルトン・ジョン的な世界を作りあげようとしたんだ。俺たちのお気に入りのピアニスト、マイク・ガーソンが弾いてくれてたからね!(フィル・コリン)

最後のあたりでのデビ・ブラックウェル・クックのボーカルが実にピッタリハマっているし、ピンク・フロイドの『The Dark Side of the Moon(狂気)』みたいなサウンドにしてくれてるね。(フィル・コリン)

 

13. Lifeless feat. Alison Krauss

「Lifeless」はアリソン・クラウスが歌ってくれた2曲のうちの1曲だ。面白くて興味深いコード進行の曲で、アリソンはこれを全く違うレベルに高めてくれている。(ヴィヴィアン・キャンベル)

ギターのパートで、何かカントリーっぽいことをやってみるのもいいな、と思ってた。「Lifeless」のコーラス部分は出来ていて、それをU2っぽい雰囲気とブレンドさせたかったんだ。ジョーにコーラス部分とギターパートを録音して送ったら、あいつは美しい歌詞を付けて戻してくれた。(フィル・コリン)

フィルに電話して、「中間の8小節とギター・ソロのパートができたんだけど、そこのコード進行は曲の他の部分と全く逆だから、気に入らないかも知れないな」って言ったんだ。あいつは「そんなことない、最高だ!」って言ってくれた。ちょうどロニー・レインがいた頃のフェイセズの曲みたいなコード進行なんだよ。(ジョー・エリオット)

 

14. Unbreakable

「Unbreakable」は俺が自分でレコーディングした最初の曲で、あれが最初のギターソロだった。何しろ自分でレコーディングするのは初めてだったから、レコーディング技術が不安でかなり緊張したんだ。(ヴィヴィアン・キャンベル)

最終的にはジョーがギターソロをえらく褒めてくれて自信が付いたんで、それからは快調にレコーディングできたんだ!(ヴィヴィアン・キャンベル)

ヴィヴがこのアルバムで弾いてるギターソロで俺がぶっ飛んだ曲が2つあるんだけど、その一つが「Unbreakable」なんだ。(ジョー・エリオット)

 

15. From Here To Eternity

「From Here To Eternity」はリック・サヴェージ一流の名曲だ。壮大に組み立てられたヴォーカルとアルペジオのギターフレーズに加えて、最初にヴィヴ、そして最後にフィルの最高のギターソロで完結する。(ローナン・マクヒュー)

この曲は、1940~50年代のフィルム・ノワール時代のクラシックな映画への俺の敬意のしるしなんだ。ハンフリー・ボガートやジェイムス・キャグニー、ローレン・バコールといったあの頃の俳優達が大好きで、あの頃の素晴らしい映画にあった愛とか復讐とか、報復といった偉大な要素を全て持ってる曲を書きたかったんだよ。(リック・サヴェージ)

サヴの必殺バラードだよ!アルバムのエンディング曲としては最高だ。壮大で延々と続くフェードアウト、美しい構成されてよく出来てる楽曲。映画のようにドラマティックで、正に俺たちの音楽がこうあって欲しい要素全てが備わってる曲だよ。(ジョー・エリオット)

Written By uDiscover Team


最新アルバム

デラックス(左)、通常盤(右)

デフ・レパード『Diamond Star Halos』
2022年5月27日発売
CD / iTunes Store / Apple Music / Spotify / Amazon Music / YouTube Music

1CDデラックス収録曲
1. Take What You Want
2. Kick
3. Fire It Up
4. This Guitar (featuring Alison Krauss)
5. SOS Emergency
6. Liquid Dust
7. U Rok Mi
8. Goodbye For Good
9. All We Need
10. Open Your Eyes
11. Gimme A Kiss
12. Angels
13. Lifeless (featuring Alison Krauss)
14. Unbreakable
15. From Here To Eternity
16. Goodbye For Good This Time – Avant-garde Mix *
17. Lifeless – Joe Only version *
*ボーナストラック
*限定盤デジパック仕様

1CD通常盤
1. Take What You Want
2. Kick
3. Fire It Up
4. This Guitar (featuring Alison Krauss)
5. SOS Emergency
6. Liquid Dust
7. U Rok Mi
8. Goodbye For Good
9. All We Need
10. Open Your Eyes
11. Gimme A Kiss
12. Angels
13. Lifeless (featuring Alison Krauss)
14. Unbreakable
15. From Here To Eternity
16. Angels – Striped Version *
17. This Guitar – Joe Only version *
*ボーナストラック



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