史上最高のシンガー・ソングライター・アルバム25選

1月 16, 2017


史上最高のシンガー・ソングライター・アルバム25選

2016年ノーベル賞受賞者ボブ・ディランの60年代リリースから、デヴィッド・クロスビーとベックの21世紀のリリースまで、我々はシンガー・ソングライターによる名アルバム25枚を選出した。

(*本記事およびリストは本国uDiscovermusicの翻訳記事です)


Bob Dylan The Freewheelin' Bob Dylan Album Cover - 300

ボブ・ディラン: The Freewheelin’ Bob Dylan(1963)
ボブ・ディランのセカンド・アルバムは創造性にあふれた傑作である。彼はデビュー作では僅か2曲しか書いていないが、セカンドには「A Hard Rain’s A-Gonna Fall(邦題:はげしい雨が降る)」と「Masters of War(邦題:戦争の親玉)」等オリジナル12曲が収録されている。『The Freewheelin’ Bob Dylan』には社会的主張とラヴ・ソングが同時に登場、当時の10代の恋人で今は亡きスーズ・ロトロの影響も見受けられる。この後一世代に影響を与えることとなる、21歳のフォーク・シンガーと腕を組みグリニッジ・ヴィレッジを散歩する彼女が、ジャケット写真にも登場している。

 オススメトラック: 「Blowin’ In The Wind(邦題:風に吹かれて)」: アフリカ系アメリカ人によるスピリチュアル(黒人霊歌)の「No More Auction Block」から生まれたこの曲はフォーク・アンセムとなり、ピーター・ポール&マリーのカヴァー・ヴァージョンはリリース後1週間で300,000枚の売り上げを記録し、それにより瞬く間に最高傑作として知られるようになる。

Tim Hardin Tim Hardin 1 Album Cover - 300

■ティム・ハーディン: Tim Hardin 1 (1966)
元海兵隊員のティム・ハーディンが、1980年に39歳で死去した時、ジョー・ストラマーは彼のことを“失われた音楽の天才”と評し、音楽業界は深い悲しみに包まれた。『Tim Hardin 1』には「Don’t Make Promises」等、最も頻繁にカヴァーされている曲が収録されている。全12曲中にその豊かでソウルフルな声がフィーチャーされ、絶望、薬物乱用、損なわれた恋愛の細やかな感情を鋭く探求している。

オススメトラック:「Reason to Believe」: このカントリー・スタイルの楽曲は後にロッド・スチュワートによりヒットする。

■ジャック・ブレル: Ces Gens-Là (1966)
ベルギー人シンガー・ソングライターであり俳優のジャック・ブレルは、辛辣で苦悶に満ちた歌を書き、デヴィッド・ボウイ(は彼の曲「Amsterdam」や「My Death」[ライヴで]カヴァー)からレナード・コーエンまで幅広いタイプのミュージシャンに影響を与えている。ブレルは肺癌により、1978年、49歳で死去。

オススメトラック:「La Chanson De Jacky(邦題:ジャッキー)」: フレディ・マーキュリーがプロデュースし「Jackie」としてリリースされたピーター・ストレイカー・ヴァージョンはUKでヒットした。

Laura Nyro More Than A New Discovery Album Cover - 300

■ローラ・ニーロ: More Than A New Discovery(邦題:ファースト・ソングス) (1967)
ブロンクス生まれのローラ・ニーロは19歳の時にデビュー・アルバムをリリース、当時は商業的成功を収めることはなかったが、ジョニ・ミッチェルとリッキー・リー・ジョーンズに多大な影響を与えた。その詩的な歌詞と感情的な歌い方により、ニーロは60年代と70年代最も重要な女性シンガー・ソングライターのひとりとなる。ニーロもまた49歳で、卵巣癌の合併症により死去。

オススメトラック: 「Wedding Bell Blues」: アメリカで新しいキャッチフレーズを生み出した曲。

■ジェイムス・テイラー: Sweet Baby James (1970)
ジェイムス・テイラーが70年代を代表する傑作アルバムを制作した時、彼は無一文でホームレスだった。その甘い声と巧みなアコースティック・ギター、印象的な歌詞、それからキャロル・キングのゆったりとしたピアノ伴奏が合わさった同アルバムにより、ジェイムスはシンガー・ソングライター・ジャンルの新星として世界の舞台に躍り出た。

オススメトラック: 「Fire and Rain」: フォークの永遠の傑作。ボビー・ウーマックが見事なカヴァーを披露している。

■キャット・スティーヴンス: Tea For The Tillerman(邦題:農夫にはお茶を) (1970)
心に残る歌いぷっり、説得力ある歌詞と壮大なオーケストレーションに溢れる、キャット・スティーヴンスのアルバムは、後にイスラム教に改宗しユスフ・イスラムとなるこのアーティストの、音楽に対する野心が生み出したもの。「Tea For The Tillerman(邦題:農夫にはお茶を)」は「Wild World」、「Hard-Headed Woman」や「Father And Son(邦題:父と子)」など、印象的な曲に溢れている。

オススメトラック: 「Where Do The Children Play?(邦題:子供たちの園はどこへ?)」: 半世紀近く前に書かれた、世界が直面する生態系への脅威が綴られた、人を不安にさせるような曲。

■エルトン・ジョン: Elton John (1970)
エルトン・ジョンがアメリカで初めてリリースしたアルバムだが、素晴らしい収録曲「Border Song(邦題:人生の壁)」で、このブリティッシュ・スターは初び全米チャート・ヒットを手にする。主な収録曲は長年のソングライティング・パートナーのバーニー・トーピンとの共作であるこのアルバムで、エルトン・ジョンは70年代を代表する重要なソロ・アーティストとしての地位を築いた。

オススメトラック: 「Your Song(邦題:ユア・ソング[僕の歌は君の歌])」: とにかく史上最高に甘美なラヴ・ソング。

■ティム・バックリィ: Starsailor (1970)
ジェフの父ティム・バックリィは、ヴァラエティーに富む一連の作品を生みだした。間違いなくバックリィの最高傑作「スターセイラー」では、「I Woke Up」同様、フォークとアヴァンギャルド・ジャズを独自の方法で混合させながら、その感傷的な声が魅力的な雰囲気と厄介な歌詞上を漂う。

オススメトラック: 「Song to the Siren」: 美しく赤裸々なラヴ・ソング。

■ポール・マッカートニー: McCartney (1970)
20世紀を代表する最高のポップ・ソングの背後にいる男(とそのペン)は、元ザ・ビートルズの同僚達と刺々しい関係にあった頃、デビュー・アルバムを制作。マッカートニーはドラムスと玩具の木琴などアルバム中の全楽器を演奏し、当時の妻リンダがヴォーカルでバックアップ。アルバムはビルボード・チャートを一気にナンバー1へと駆け上がった。

オススメトラック:「Maybe I’m Amazed(邦題:恋することのもどかしさ)」: 印象的で強烈に耳に残るラヴ・ソング。

John Lennon Imagine Album Cover - 300

■ジョン・レノン: Imagine (1971)
『Imagine』はタイトル・トラック以外にも、アシッドな「How Do You Sleep?(邦題:ハウ・ドゥ・ユー・スリープ[眠れるかい?])」等、多種の逸品が揃っている。パワフルなプロテスト・ソング「Gimme Some Truth(邦題:真実が欲しい)」等が収録された同アルバムでは、ジョージ・ハリスンがギターをプレイし、フィル・スペクターがプロデュースを担当している。

オススメトラック: 「Imagine」: 仲間に対する愛情と平和の上に築かれた世界の永遠の希望をとらえた曲。

■キャロル・キング: Tapestry (邦題:つづれおり)(1971)
現代を代表するソングライターのひとり、キャロル・キングは自分の名ソウル・ナンバー等を、じわじわとくるようなフォーク・メロディーとしてレコーディングする大胆な行動を取った。その結果は「(You Make Me Feel Like) A Natural Woman(邦題:ナチュラル・ウーマン)」と「Will You Still Love Me Tomorrow」の感動的なヴァージョンで証明されている。

オススメトラック: 「You’ve Got a Friend(邦題:君の友だち)」: ジェイムス・テイラーも同ナンバーでヒット・チャート1位を記録。

■ドリー・パートン: Coat Of Many Colors (1971)
非常に華やかな個性と甘美な歌声のドリー・パートンだが、そのソングライターとしての傑出した才能が時として忘れられがちになっている。“わたしはずっと他の何よりもソングライターとしての自分に誇りを持っていた”とこのテネシー出身のスターは言う。『Coat Of Many Colors』のタイトル・ソング(邦題:コートはカラフル)は、カントリー・ミュージックいち感動的な幼年時代を綴った曲のひとつ。

オススメトラック:「My Blue Tears」: 傑出したブルーグラス・トラック。

■ニック・ドレイク: Pink Moon (1972)
ニック・ドレイクは、1974年に抗うつ剤の過剰服用により、26歳の若さで、悲劇的な死を遂げた。そのことで、このシンガー・ソングライターは自らの人生でもって、破滅的なロマンチズムという観念を体現することとなる。この愁いを帯びた美しいアコースティック・アルバム『Pink Moon』は、余計な要素を削ぎ落したことで、彼の儚い歌詞を浮き立たせており、「From the Morning」等すてきなものに満ちている。

オススメトラック: 「Place to Be」: 絶望についての心に残る曲。

■デヴィッド・アックルズ: American Gothic (1972)
デヴィッド・アックルズは4歳の頃からボードビルに登場していた。ミュージシャンとしてのピークを極めたのは、故郷についての壮大で意欲的なアルバム『American Gothic』(プロデューサーはバーニー・トーピン)。アックルズはエルヴィス・コステロに多大な影響を与えたことでも知られる。

オススメトラック: 「Montana Song」: アメリカの初期開拓者が直面した苦難を綴った大胆かつ気骨ある10分間の曲。

Randy Newman Sail Away Album Cover - 300

■ランディ・ニューマン: Sail Away (1972)
ランディ・ニューマンの皮肉っぽさはサード・アルバムで本領発揮されている。「Political Science」は半世紀程後の現在でも恐らくは的を射ている政治風刺であり、「Sail Away」くらいエッジーでアイロニックな奴隷制度廃止を歌った曲をレコーディングする勇敢なソングライターは今も殆どいないだろう。

オススメトラック: 「God’s Song (That’s Why I Love Mankind)(邦題:神の歌)」: 神がランディ・ニューマンを介して語っている曲。

■ヴァン・モリソン: Veedon Fleece (1974)
最も称賛を受けているのは『Astral Weeks』だが、主にアイルランドで制作された『Veedon Fleece』は、ヴァン・モリソンの見落とされている名作であり、意欲と想像性を示したソングライティングの素晴らしい例である。

オススメトラック:「You Don’t Pull No Punches, But You Don’t Push the River(邦題:ドント・プル・ドント・プッシュ)」: この上なくエニグマティックな叙事詩。

■ジョニ・ミッチェル: The Hissing Of Summer Lawns(邦題:夏草の誘い) (1975)
画期的な『Blue』のリリースから4年後、カナダ人のジョニ・ミッチェルは特に今は亡きプリンスから絶賛されることになる、実験的でジャズ風なアルバムをリリース。『The Hissing Of Summer Lawns』にはジェイムス・テイラーが参加、商売上の利益の為に芸術的価値に背くことを拒否する「The Boho Dance」等が収録されている。

オススメトラック: 「Sweet Bird」: ジョニ・ミッチェルの生き生きした喜びに満ちた曲。

■ブルース・スプリングスティーン: Nebraska (1982)
ロザンヌ・キャッシュが“アメリカン・ライフの傑作ドキュメントのひとつ”と評する『Nebraska』。この荒涼としたソロ・アコースティック・アルバムでスプリングスティーンは非商業的で“内部志向型、心理的な”アルバムを作ろうとした。「My Father’s House(邦題:僕の父の家)」や「Mansion on the Hill」等、彼の代表的なパーソナル・ソングも幾つか収録されている。

オススメトラック: 「Used Cars」: アメリカン・ドリームについての短く鋭い珠玉の作品。

Tom Waits Rain Dogs Album Cover - 300

■トム・ウェイツ: Rain Dogs (1985)
80年代半ば頃までには、現在はしわがれ声のトム・ウェイツは、豪華でありながらも幾分ストレートフォワードな1973年のデビュー・アルバム『Closing Time』から、随分と長い道のりを歩んでいた。『Rain Dogs』はアメリカの“財産を奪われた者達”を描いた独創的で意表を突くアルバムであり、「Time」、「Downtown Train」、「Singapore」等の素晴らしいソングライティングによる曲が満載。

オススメトラック:「Hang Down Your Head」: ウェイツがこれまで書いた中で最も心を打つ曲のひとつ。

■ポール・サイモン: Graceland (1986)
この野心的なアルバムを制作した1986年当時のポール・サイモンは、ポピュラー音楽いち充実したバックカタログを所有するアーティストのひとりだった。南アフリカ人ミュージシャンがフィーチャーされている『Graceland』は、絶望の中にも温かくウィットに富んだ曲に溢れ、大成功を収めた。

オススメトラック:「You Can Call Me Al」: サイモンの見かけによらず最もシンプルで良質の楽曲

■シェリル・クロウ: Tuesday Night Music Club (1993)
『Tuesday Night Music Club』は、ミズーリ州の元音楽教師シェリル・クロウの、洒落たアップビート・カントリー・ロック。アルバム・タイトルは、アルバムの作曲及びレコーディングを担当したスタジオ・グループの名で、ギタリストのビル・ボトレルがプロデューサーを担当。

オススメトラック:「All I Wanna Do」: シェリル・クロウのキャリアをスタートさせた曲はワイン・クーパーの詩「Fun」に基づいている。

Lucinda Williams Car Wheels On A Gravel Road - 300

■ルシンダ・ウイリアムス: Car Wheels On A Gravel Road (1998)
カントリー・シンガー・ソングライターのルシンダ・ウイリアムスの5枚目スタジオ・アルバムは、ほぼ完成されたものをまたゼロからレコーディングし直し、制作に6年もの年月を要した骨の折れる一作だった。感情に訴える収録曲はヒットし、彼女にとって初のゴールド・ディスク・アルバムとなった。

オススメトラック: 「Jackson」: ざらざらした感傷的なナンバー。

■ライアン・アダムス: Heartbreaker (2000)
天才の手によるキャリア初ソロ作品『Heartbreaker』は、ガールフレンドとの辛い別れの後にリリースされた。曲は物悲しくメロディーは甘く、ギリアン・ウェルチやエミルー・ハリス等がバッキング・シンガーを担当、エルトン・ジョンは本作を、音楽への興味を再着火させてくれるアルバムと評した。

オススメトラック: 「Oh My Sweet Carolina」: エレガントでモダンなカントリー・ナンバーの最高傑作。

Beck Morning Phase Album Cover - 300

■ベック: Morning Phase (2014)
ベックの体調不良からの復活後、6年ぶりに発表された、2015年グラミー賞最優秀アルバム賞受賞作は、甘くメランコリックな曲が詰まった一作。『Morning Phase』に収録された印象深いナンバーは、“個人的で直接的で奔放な感覚のもの”とベックは言う。

オススメトラック: 「Wave」: 不気味で瞑想的で魅力的な曲。

■デヴィッド・クロスビー: Lighthouse (2016)
デヴィッド・クロスビーのジャズの音色への温かな思いは、1971年の名作『If I Could Only Remember My Name』から明白であり、ジャズ・ファンク・バンド スナーキー・パピーのマイケル・リーグと共作した昨年のアルバムは、50年近くの間で最も優れた作品といえる。収録曲には74歳のソングライターの心の底からのパフォーマンスが披露されている。

オススメトラック: 「Look In Their Eyes」: 難民に対する思いやりを熱く訴えた曲。

Written By Martin Chilton


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