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ジンジャー・ベイカーの20曲:ロック界の初のスター・ドラマー

様々な側面を持ちながらもいつも重要なポジションを務めていたキャリアを通して、ロック・トリオの創作を手助けし、不本意ながらもロック界の初のスター・ドラマーとなった男ことジンジャー・ベイカーは、今日(8月19日)、誕生日を迎える。2016年前半に心臓の手術をした彼が一刻も早く全快することを願って、この誕生記念日にジンジャー・ベイカーの20曲のプレイリストを発表する。
uDiscoverのプレイリストで選んだ曲は、常に話のネタになるものであり、今後も長く生き続ける曲の見本となるものである。だから、ぜひコメント欄を使って、あなたの一番好きな曲を、その理由も含めて知らせて欲しい。また、グラハム・ボンド・オーガニゼーションでの初期の活動の頃から、革新的なクリームでの活躍、輝かしくも短命に終わったブラインド・フェイス、その他のグループや、ジンジャー・ベイカーのソロ作品での優れた作品についての思い出も教えていただきたい。
過小評価されていたR&Bを流行させた、グラハム・ボンド・オーガニゼーション(ジンジャー・ベイカーがドラム、ジャック・ブルースがベース)は、ロンドン、ハムステッドのレイルウェイ・ホテルにある、有名なクラブ、クルークス・クリークにレギュラーで出演していた。プレイリストの頭の2曲は、1964年10月にそのクラブで録音された楽曲だ。当時ジンジャー・ベイカーは25歳で、その素晴らしく強力なドラム奏法のおかげで、すでに看板アーティストになりつつあった。
グラハム・ボンド・オーガニゼーションとスタジオで何曲か作曲した後、ジンジャー・ベイカーは、ロック界初のスーパーグループと評されることになるジャック・ブルースとエリック・クラプトンとのトリオバンド、クリームに加入した。クリームのレコーディング作品は、スタジオ作品もライヴ作品も、このプレイリストの大半を占めている。ジンジャー・ベイカーがドラマー、シンガー、ソングライター、あるいはナレーターとして主役になっていたアルバム収録曲を中心に選んだ。
それから、ブラインド・フェイスに移って、1969年の忘れ難い彼らの唯一のアルバム『Blind Faith』から、ジンジャー・ベイカー作曲の「Do What You Like」を収録した。残念ながら、ジンジャー・ベイカーズ・エアフォース時代の曲は、現在Spotifyでの視聴ができないのでこのプレイリストには入れられなかったが、1970年代初期の多岐に渡った活動を知らせる曲として、フェラ・クティのアルバム『Fela’s London Scene』から、彼が参加してアフリカン・リズムへの傾倒を反映させている曲「Edbe Moi (Carry Me)」を入れた。
より伝統的なロック曲に戻った例として、ベイカー・ガーヴィッツ・アーミーのエイドリアン・ガーヴィッツとの曲がある。1975年の初期にイギリスで30位を記録した、彼らのセルフ・タイトル・デビュー・アルバムの収録曲「Mad Jack」である。ジンジャー・ベイカーのソロ・アルバムからは、1986年の『Horses & Trees』の収録曲を入れた。それから彼は、クリームでパートナーだったジャック・ブルースと2度タッグを組んでいる。まずは、1992年のジャック・ブルースのアルバム『Cities Of The Heart』。そして、1994年のゲイリー・ムーアと組んだパワー・トリオ・グループ、BBMだ。
2005年、ロイヤル・アルバート・ホールでの歴史的なクリーム再結成公演で、「Wheels Of Fire」を書き換えた「Pressed Rat And Warthog」というスポークンワードをジンジャー・ベイカーが披露した。そして、このプレイリストは、素晴らしいタイトルの「Ginger Spice」で締めくくった。2014年のソロ・スタジオ・アルバム『Why?』のオープニング曲である。
Written by Paul Sexton
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