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1981年、クイーン初めての南米ツアーについてメンバーが語る。その熱狂と独裁政権下のアルゼンチン

Published on

8月 21, 2021

Photo: Neal Preston/ Copyright Queen Productions Ltd

バンドの結成50周年を記念して毎週1本ずつ全50本の動画がYouTubeで公開されているクイーンのビデオシリーズ「Queen The Greatest」の第23弾のエピソード「Queen: 1981年クイーンが南米を揺らす」が公開された。映像は以下から日本語字幕付きでご覧いただける。この記事ではその内容を紹介しよう。

Queen: 1981 – Queen Rock South America (Episode 23)

今週の「Queen The Greatest」は、1981年にさかのぼり、クイーンのライブ史上最大かつ最も画期的なツアーの一つである南米公演が紹介されている。クイーンは、母国のUK、そして北米での大成功を受けて、新たな領域であった南米ツアーに招かれることになった。そこでの熱狂的な大観衆からの反応は、彼らの想像を超えるものだった。

フレディ・マーキュリー「ロシアには入れてもらえなかった、若者が堕落すると思われたからね…。だからラテン・アメリカに行ったんだ。今までロックが演奏されたことのない場所で演奏したかったんだ」

ブライアン・メイ「南米で僕らの人気が大きくなっていて、アルゼンチンやブラジルでクイーンが凄く人気になっているという噂を聞いて、ツアーで行ってみないかと誘われるようになったんです。彼らは“南米ではサッカースタジアムで演奏できますよ”と言っていて、僕らは “ああ、冗談だろう”と思ってましたね」

ジム・ビーチ（マネージャー）「当時、アルゼンチンは独裁政権下で私たちは陸軍元帥と交渉していましたが、彼は私にこう言ったんです。“クイーンのコンサート中に、誰かが突然 “Viva Peron（前政権）”と叫んで暴動になったらどうするんだ？”って。私は彼に、ローマの剣闘士の試合のように、バンドのコンサートは人々にとって万能薬なのだと説明しようとしました。今までになかったことだから、これは特別な経験になるでしょうとね」

ブライアン・メイ「だから、機材を全部を集めて、ジャンボジェットに全て入れ込んだんです。あとは神のみぞ知るってね」

ロジャー・テイラー「旅行の道中はとても怖かったよ。例えば、先導車がいる高速道路を逆走したり、大きなジープに乗った男たちが大きな銃を振って、自分たちに向かってくる車に車を止めさせたり」「初日の夜は緊張したのを覚えているよ。スタジアムの最上階だけで8万人を収容したんだけど、俺たちがいたのはおそらくサッカーチームが普段使用している控室のような場所だった。窓はすべて壊れていて、”うーん、これは、外に出るには度胸がいるな “と思ったよ」

ジョン・ディーコン「アルゼンチンで行われたショーはすべてサッカースタジアムで行われましたが、彼らはピッチの芝生が傷むことをとても心配していました。彼らにとってサッカーグラウンドは神聖な場所であるからね。そこで、プラスチックの芝生で覆うというアイデアを提案して、彼らも同意してくれました。ピッチに多くの人が集まることを僕たちは望んでいたから、ステージを片方の端に設置したんです。（招聘元の）彼らはスタンドに観客がいることだけで満足していたけど、僕らはショーを盛り上げるためにはピッチにも人がいなければと主張したんです」「（ライヴは）素晴らしかった。観客は実際にサッカーの試合を見にきたような感じでした。みんなとても熱狂的で、恍惚としており、英語でも一緒に歌ってくれたり、”woh, woh, woh, woh “と合唱してくれました」

バンド初めての南米ツアーは当初は緊迫したものだったが、結果この南米ツアーは大成功を収め、バンドと観客に強烈な印象を残した。クイーンは、1985年に最も記憶に残るパフォーマンスを行うことになるのだが、それは「Queen The Greatest」の別のエピソードで紹介されるとのことだ。

Queen – Love Of My Life (Live in Sao Paulo, Brazil '81)

Written By Tim Peacock

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ロジャー・テイラー『Outsider』
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