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LL・クール・J「Rock The Bells」MVがトライベッカ映画祭で最優秀MV賞を受賞
LL・クール・J(LL COOL J)の1985年の代表曲「Rock The Bells」のために新たに制作されたミュージック・ビデオが、2025年度のトライベッカ映画祭で最優秀ミュージック・ビデオ賞を受賞した。
LL・クール・Jは、監督のグレッグ・ブルンカラ、キース・ブラウン、Def Jam、UMeのチームと共にこの栄誉を受け取った。
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ジャック・ホワイト、キッド・カディ、レイ・カリルらの作品とともにショートフィルム部門にノミネートされていた本ビデオは、同映画祭期間中に、ニューヨーク郊外ロングアイランドがヒップホップの歴史に果たしてきた重要な役割を描いた長編ドキュメンタリー『The Sixth Borough』の上映前にプレミア公開された。トライベッカ映画祭は本作の選出理由について次のように述べている。
「今年新設されたミュージック・ビデオ部門の受賞作として、このビデオは、トライベッカのホームであるニューヨークのスタイル、粋、そしてサウンドを見事に捉えており、偉大なるニューヨークを称えるにふさわしい作品だと思いました」
この「Rock The Bells」ミュージック・ビデオは、LL・クール・Jの1996年の『All World: Greatest Hits』と1997年の『Phenomenon』のアナログ盤の再発にあわせて公開された。JJが、リック・ルービン、マーリー・マール、L.A.ポッセ、ラシャド・スミス、クインシー・ジョーンズ3世、トーンらと共同プロデュースを手がけた自身初のベスト盤『All World: Greatest Hits』には、「Rock The Bells」をはじめ、「Mama Said Knock You Out」、「Around The Way Out」といった代表曲の数々が収録されており、2001年にはプラチナ認定を受けている。
今年2月に「Rock The Bells」のビデオが公開された際、監督のグレッグ・ブルンカラはFADER誌の取材に次のように語っていた。
「ニューヨーク街中で本物のニューヨーカーに歌詞をラップしてもらう、っていうアイデアをLLに提案したところ、1985年に発表した“Rock The Bells”の40周年を祝うのにぴったりだと言ってくれたんだ。この楽曲は多くの人に知られているからこそ、うまくいくだろうと思った。バスケットボールコートでの撮影日に現場へ行ったら、たまたま通りかかったジープの窓から“Rock The Bells”が爆音で流れてきたんだ。あれは本当にすごい偶然だった。すべてが絶妙にかみ合っているようだったよ」
その他の関連ニュースとしては、LL・クール・J主催による2025年度の“Rock The Bells Festival”が、現地時間6月28日にニュージャージー州ニューアークのプルデンシャル・センターで開催される。今年4月にラインナップが発表された際、LL は自身のX(旧Twitter)で「クラス・オブ・2025。これは再会じゃない、リマインダーだ」と呼びかけていた。
Written By Will Schube
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