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【独占】LL・クール・Jが語る11年振りの新作『THE FORCE』とカルチャーとしてのヒップホップ
LL・クール・J(LL Cool J)の11年振り、14作目のスタジオ・アルバム『THE FORCE』が2024年9月6日にリリースされた。
Nas、エミネム、リック・ロス、ファット・ジョー、バスタ・ライムス、スウィーティー、スヌープ・ドッグ、ドン・パブリト、J-S.A.N.D.、マッド・スクイブルズ、ソナ・ジョバルテらが参加した全14曲のニュー・アルバムについて、LL・クール・J本人が語る日本独占インタビューを掲載。インタビュアーは渡辺志保さん。
*9/17 update: 一部表記を修正しました
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Q・ティップがプロデュースした新作
―― 新アルバム『THE FORCE』の発売、おめでとうございます。いよいよですね。まずは、アルバムのコンセプトとタイトルに込められた意味を教えていただけますか?
タイトルは、単語の頭文字を取ったんだ――おっとその前に、取材にお招きいただきありがとう。
―― こちらこそ、ありがとうございます!
じゃあ、質問の続きを答えさせて。“Frequencies Of Real Creative Energy”の頭文字を取って『THE FORCE』というタイトルにした。自分が命を吹き込みたいと思うアーティスト性やクリエイティビティが最高レベルで振動する時、そのアートをちゃんと人々の心に届けることができる。現状の世界を見回して、自分のアーティスト的視点を通して何を表現したいか、そして何を伝えたいかということを考えた時に、リスナーに対して最高にピュアなブラック・ヒップホップ・カルチャーを経験させてあげたいという考えに至ったんだ。
しかも、インクルーシブでいて真髄を損なうことない方法で、みんなにオーセンティックでピュアなヒップホップ体験を味合わせてあげたいと思った。水で薄めることなく、純度が高くて、本音で向き合った作品としてのヒップホップ。その作品を作り上げるためにとても細かく気を配ったし、「特別なものになるように」と思いながら制作した。それが自分のやりたかったこと。分かるかな? Q・ティップを誘って、二人の思いを共にして、このプロジェクトを完遂した。
―― アルバムの全プロデュースをQ・ティップが手がけたと聞いた時は本当に驚きました。
もともと、Q・ティップと一緒にグループを組んでいたファイフ・ドッグ(※Q・ティップとともにラップ・グループ、ア・トライブ・コールド・クエストのメンバーとして活動していたラッパーのファイフ・ドッグ。2016年に逝去)が夢に出てきて「よお、なかなかいい曲を作ってるじゃないか」と俺に話しかけてきた。
でも、どこか正直じゃないような表情に見えたんだ。まるで俺をからかっているような感じに見えた。当時は、他のプロデューサーといくつか新曲を作っていたところだったんだけど、俺は起きてすぐにQ・ティップに電話をして「なあ、アルバムを作りたいんだ」と伝えた。「どんなアルバムを作りたいんだ?」と返されたから、「史上最高にブラックで、史上最高にヒップホップで、可能な限りピュアなアルバムだよ!」と返した。できるだけ、俺たちがどこから来たか、俺たちが何を知っているのか、俺たちが何を経験したのかをピュアに表現したかった。そしてそれを、自分の音楽として伝えたかったんだ。
そうしたら、Q・ティップも「いいぜ、やろう」と。それで、ニューヨークと、ニュージャージーにあるQ・ティップの家でレコーディングが進んで行った。だからレコーディング期間はずっとニューヨークを中心とした東海岸にいたんだ(※取材時、LL・クール・Jはロサンゼルスに滞在していた)。俺たちは焦らずに自分たちのペースで制作を進めていった。まるで、刀みたいな工芸品を作るかのような作業だったよ。満足いくまで鋭い斬れ味になるように、何度も火で炙ったり折りたたんだり打ちつけてみたり。そういう作業を繰り返して、アルバムを完成させたんだ。
―― 実際に、完璧な作品を仕上げるためにどれくらいの時間を要したのでしょうか。
約二年間かな。スピードもとても重要だけど、まずはきちんと制作物としてのクオリティを担保しなければならない。制作中は作品のクオリティに拘りながら、できるだけスピーディにレコーディングできるように集中したよ。もちろん、楽しむことも忘れずにね。日常生活の中でも、何かクレイジーな出来事やインスパイアされる出来事に遭遇したときは欠かさずメモを取った。
―― Q・ティップも、ラッパーでありプロデューサーでもあるレジェンダリーなヒップホップ・アーティストです。彼との制作はどのように進んでいきましたか?
間違いなく、なんと言えばいいかなーー魔法のようだったよ。お互いに手を取って、協力し合いながら作業が進んでいく感じだった。正直でいること、そして誠実でいることが求められた。俺としては、もう一度、曲を作ってライムを書くことに自分自身を捧げ直した、という感じ。再出発というか、自分が離れた場所にもう一度戻る、というよりも、ヒップホップを学ぶために学校に舞い戻ったという感じ。そう、学びだね。俺はもう一度、ヒップホップを学んだ。
「ヒップホップにまつわる全てを学び直した」
―― G.O.A.T.(※史上最強という意味。また、LL・クール・Jは2000年に同名のアルバムをリリースしている)と呼ばれるあなたでもヒップホップを学び直すとは、非常に謙虚な姿勢にも思えます。
ヒップホップにまつわる全てを学び直したよ。もちろん、俺自身、ヒップホップを立ち上げて、世界に広める役目を手伝った人の一人だと思っている。それでも、もう一度学校に戻って、勉強し直し、考え直し、調整し直した。そして、また自分の仕事に戻ったのさ。結果、今ここにいる。
―― “ヒップホップの純度が高いアルバムを目指した”ともおっしゃっていました。そのことについても伺えますか? 例えば、近年のニューヨークのヒップホップの状況についてどう見ていらっしゃるのか。
とても素晴らしいと思っているよ。自分の知識や自分がインスパイアされたことを表現している若いアーティストがたくさんいる。だって、アートって、そういうことだと思っているから。アートはすなわち、表現の自由ということ。日々の生活もままならない人たちもいるわけで、そういう人たちにとってアートはまるでブランケットのようなものなんだ。自分をありのまま表現できる唯一の場がアート。だから、ニューヨークの若いラッパーたちも素晴らしい活動をしていると思う。
もちろん、全員のことが大好きというわけじゃない。でも、全てを好きになるなんてありえないだろ。全員に好かれる音楽なんて存在しない。だから自分のことをやっている若いアーティストのこと自体はよく思っているし、そんな現状においても何か自分も貢献したいなと思っているよ。
新作のゲストについて
―― ありがとうございます。『THE FORCE』の本編についても教えてください。豪華なゲスト・アーティストたちの名前が並んでいますよね。
もちろん。NASにエミネム、ファット・ジョー、リック・ロス、バスタ・ライムス。スヌープ・ドッグもちょこっと登場してくれているし。「Proclivities」に参加しているのはスウィーティー。もっとセクシーな雰囲気を足したくて、彼女に参加してもらったんだ。
若手のアーティストだとドン・パブリート、マッド・スクワブルズ、J・サンド、それに西アフリカ出身のアーティスト、ソナ・ジョバルテ(※西アフリカに位置するガンビア共和国出身のコラ奏者でありSSW)も参加してくれて、信じられないほど素晴らしいコラボ曲を仕上げてくれた。
とにかく、たくさんの素晴らしいアーティストたちが集まってくれたんだ。話題作りのためのゲストじゃなく、それぞれが楽曲そのものを気に入ってくれて参加を決めてくれた。それに、もともと俺といい友人関係を築いてきたアーティストばかりだ。だから筋の通った人選になっていると思う。
―― アルバムを再生した途端、1曲目の「Spirit of Cyrus」からスヌープ・ドッグの声が聴こえてきてびっくりしました。
そう、すごいことだと思うよ。スヌープは俺より若いアーティストだけど、素晴らしい功績を残している人物だ。「Spirit of Cyrus」は彼の声が加わってまさに完璧なものになったと思う。というのも、この曲はロサンゼルス市警察に勤務していた警察官、クリストファー・ドーナーという人物について、彼の視点から語ったものなんだ。複数名の警察官を殺して逃亡を図り、そのあと亡くなった人物なんだけど、俺はそのクリストファーに似ていると言われるとよく言われた。
それで、彼のストーリーを表現してみるのはどうだろう、と思いついたんだ。スヌープの声で「Don’t try to apprehend me, I’ll black and blue your family(俺を捕まえるな、お前の家族を傷つけるぞ)」とラップしてもらった時に、「最高にドープだ!」と思った。
(※クリストファー・ドーナーは2013年2月、4名を殺害し逃亡を図った元警察官。世の中に対してマニフェスト[声明文]を発表し、ロサンゼルス市警察内の人種差別を告発したが、最終的には自殺を図り、その遺体が発見された。ドーナが最初に殺害したのは、元ロサンゼルス市警察警察官の娘とその婚約者であった)
―― アルバムの収録曲にそれぞれ誰を呼ぶか、どのように決めていったのですか?
曲を作るたびに「これは誰々と相性が良さそうだ」と話しながら決めていった。例えばファット・ジョーとリック・ロスをフィーチャリング・ゲストに選んだ「Saturday Night Special」は、俺が曲中でラップしているハスリングや野望、成し遂げることの大切さといったトピックを体現しているラッパーこそが、この二人だと確信したんだ。結果的に間違いなかったよ。フィーチャリング・ゲストなら誰でもいいってわけじゃなくて、こうやって一曲ずつ決めていったんだ。
それと「Murdergram Deux」という曲にはエミネムが参加してくれた。ずっと世界中のファンから「エミネムと一緒に曲を作ってほしい」と熱望されていたんだ。そこで、ここでようやく機が熟したと感じた。二人のコラボ曲に相応しいと思うようなサウンドに出会えたんだ。
―― アルバムの最後を締め括るのは「The Vow」というヘヴィかつ印象的な曲です。
まさに「誓いを立てる(I made a vow)」という意味の曲だ。このアルバムでは、伝説的で世界的に有名なアーティストを集めるだけじゃなくて、若い世代のアーティストにもチャンスを与えたかった。ドン・パブリートはクイーンズのサウスサイド出身、マッド・スクワブルズはフィラデルフィア、J・サンドはルイジアナ州のラファイエット出身のラッパーだ。
アメリカの色んな都市から集まった若きラッパーたち。俺は、若いアーティストたちにもプラットフォームを与え、世界中にその声を届けたいという誓いを立てたんだ。そして、俺は約束を守ってみせる。それがこの「The Vow」という曲。
―― ちなみに、若い世代のアーティストたちとはどのように交流を持っているのでしょうか。
めちゃくちゃ仲良くやってるよ。俺もいつだって時間が空いているわけじゃないから、マメに会うという感じではないけど。でも、逆に会うときはいつだってポジティヴな雰囲気で交流するようにしているよ。ネガティヴなことは無し。
11年振りの新作
―― 今回の『THE FORCE』は前作の『Authentic』から数えて11年ぶりのアルバムになります。久しぶりのリリースを決定づけたものは何だったのでしょうか?
「まさにこのタイミングだ!」と感じたんだ。インスピレーションと時間が全て。まるで赤ちゃんが産まれる時みたいにね。「今なら大丈夫だ」という確信があったからリリースに至った。
―― 11年前とはテクノロジーの変化やSNSを取り巻く環境にも変化がありますよね。制作時において、そうした時代の変化を感じることはありましたか?
たくさん感じたよ。まず、ソングライティングに関する新しいアプローチを模索していった。思考の方法に関しても、旧来の方法のままじゃなくて、みんなの進化のスピードに着いていかねばならないと感じたし。現代の時代精神(ツァイトガイスト)やパラダイムを理解する必要があると思った。
曲の中で、みんながどんな風にカプレット(※couplet。二行に連なって同じ韻を踏む方法)を使ったり、ライム・スキームや抑揚の付け方を工夫をしているかだったりを意識しつつも、ナチュラルにラップをせねばならない。現状のテクニックに付いていきつつも、何年も培ってきたものを失ってはならない。その両方を組み合わせて、うまく混ぜ合わせていくんだ。柔術(マーシャル・アーツ)みたいに、とでも言うのかな。新しいことを模索しつつ、伝統も守りながら、その上に積み重ねていく。アートも同じだよ。
―― この夏はツアーも控えていますし、忙しくなりそうですね。
またツアーに出たくてしょうがないんだ。みんなに俺がライブする様子を観てもらいたくて。長い間、あまり積極的にライブをしてこなかったから。
―― ぜひ東京にも来ていただきたいです。日本のファンも、長らくあなたの姿を拝見しておりませんので。
姿を見せる必要があるね。東京にはぜひ行きたい!それと京都も。
カルチャーとしてのヒップホップと文化の盗用
―― 昨年、2023年に行われた第66回グラミー賞授賞式におけるヒップホップ生誕50周年を記念したパフォーマンスも圧巻でした。その時、あなたが最後に行ったスピーチで「ヒップホップは今やユニヴァーサルなもの。ヨーロッパ、アフリカ、そしてアジアにも広まっている」と仰っていて。アジアに対してもシャウトアウトしてくれたことがとっても嬉しかったんです。
その言葉の通り、ヒップホップは今やグローバルなカルチャーだ。全ての国や町、都市やストリート、そして地元には、それぞれに解釈されたヒップホップが根付いている。固有のカルチャーや、その土地の大切なもの、音楽への愛そのものが混ざり合ってヒップホップ・カルチャーになっている。それこそが、ヒップホップが特別たる所以だと思う。
それに、もしあなたと一緒に時間を過ごしたとして、その中で俺が何かを教える。そして、あなたも俺に何かを教える。お互いに教え合いながら、それが楽しみに繋がっていく。「もっと知りたい」という気持ちがヒップホップをよりグローバルなカルチャーに育てていると思うんだ。
―― そうしてヒップホップ・カルチャーが世界的に広まっていく際に、文化の盗用的であると感じることはありますか?
うーん。あまりそういう風に考えたことはないし、その考えを支持する側に立ったこともあまりない。ただ、そういうことが起こり得る場合もあると思う。でも、ヒップホップ・カルチャーに参加したいと思う気持ちと、その文化を完全に盗んで操ってやろうと思う気持ちには違いがあると思う。その人の気持ちがどちらかにあるか、ということじゃないかな。
中には、カルチャーを盗んで独りよがりのゲームのためにヒップホップを利用しようとする人もいるかもしれない。それとは別に、ヒップホップというカルチャーを心から愛し楽しんでいて、その上でちょっとした捻りを加えて自分のものにしたい、と思っている人もいるかもしれない。だから、個々人の考え方や、意図によると思う。ただ、「君はアメリカやニューヨークのゲットー出身のブラック/ラティーノじゃないから」と言って、それが文化の盗用になるとは思わない。
それに、全員が同じというわけにはいかないだろう。もし誰もが同じなら、黒人か白人か、それで決めようぜ、ということになるかもしれないけど、そうじゃない。だからそれぞれがいろんな理由で、ヒップホップ・カルチャーに参加していると思うんだ。
40年のキャリアを振り返る
―― どうもありがとうございます。そして、長きにわたる活動歴についても教えてください。1985年に1stアルバム『Radio』をリリースしてから約40年が経とうとしています。その間も、俳優としても活躍されたり、ロックの殿堂入りを果たしたりと、幾つもの伝説を作り上げている。常に邁進し続ける秘訣は何でしょうか?
まず一つ、愛し続けるということ。もし自分がやっていることを本当に心から愛しているなら、きっとできる。それも上手にね。二つ目は、いつも心の中に神への忠誠心を忘れないこと。自分のアートやクリエイティヴィティに、信仰の気持ちや信念を注ぎ込むんだ。そして三つ目は、気持ちのアップダウンに慣れておくこと。水の底に沈んでしまったような気持ちになったとしても、呼吸を整えて、しっかり浮き上がってくるんだ。そうして、また息をする。そのまま溺れてはダメだよ。
―― 長いキャリアの中で色々なことがあったと思います。どうやって、そのアップダウンに慣れていったのでしょうか。
何かを強烈に愛していると、タフにならねばならないんだ。言い換えるとしたら、サムライみたいな精神なのかもしれない。もちろん、リスペクトを込めた例えだよ。もしも何かに対して懸命に、献身的に取り組んでいるとする。楽しい時には、もちろん思いっきり楽しめると思う。
反対に、苦痛だと感じることがあっても、愛があればその苦痛さを乗り越え、さらに継続し、学びを得ることができる。分かるかな? そして、常にその瞬間を大事にすること。今、ここにいるということを大事にするんだ。俺は過去には生きられないし、未来のことはただ想像するだけに過ぎない。今の瞬間を最大限に生きるのみだ。
―― 新作アルバムを完成し、ツアーを控えているという状況ですが、今はどんなお気持ちですか?
まるでG.O.A.T.って気分だね。いい気持ちだし、達成感を味わっているよ。世界に自分の作品を発表することができて、みんながそれを楽しんでくれている。充実した気持ちだね。
―― アーティストとして、ラッパーとして、どんな思いで活動を続けていらっしゃるのでしょうか?どんな思いにインスパイアされますか?
自分の音楽を聴いたみんなが、エスケープできればいいと思っている。
―― エスケープ?
何かを作り上げることによって、自分の人生はもちろん、君の人生も楽しいものになればいいと思っているんだ。まるで自分にボタンが備え付けられていて、それを押せばみんながいい気分になる、みたいな。でも、ボタンそのものは目には見えず、心の中にしか存在しない。アルバムを作り上げた今、また俺はボタンを作ることができた。それを押すと、みんなが、世界がいい気分になるんだ。いいボタンをデザインすればするほど、みんなも気分が良くなる、ってね。
―― 常に大勢のことを考えながらクリエイティヴなマインドでい続けることは、容易くないのでは?
常に世界のことを気にかけたり、人々に対しての興味を失わずにいたりすると、自然とオープンな姿勢になれる。しかも、そこに強い気持ちが伴ってくるんだ。謙虚な気持ちでいることも大切だし、自分の心をのびのびさせてあげて、自分自身のことを深く掘り下げることも大切だと思ってる。だから、特に難しいことはしていないよ。
―― 現状、もっとも関心のある事柄はなんでしょうか。
ただ、楽しみたい。そして、何かクールなことをやってみんなにも楽しんでほしい。最高なヒップホップ・アルバムをリリースしたから、みんなに大騒ぎしてほしいね。そして、若い世代のリスナーにもLL・クール・Jの音楽を楽しんでほしい。スローバックじゃなくて、今のLL・クール・Jだ。
前に作ったものをまた作り直したいわけでも、今の流行にしがみついているわけでもない。新しいLL・クール・Jのヴァイブを、ぜひ世界に広めてほしい。そして昔からのファンも、『THE FORCE』の内容を気に入ってくれると思う。これが、今の俺が考えていること。もちろん、日本にいるファンにも楽しんでほしい。
―― 新しいアルバムが出たばかりですが、今後、ファンとしてはLL・クール・Jの新作を待っていてもいいのでしょうか?例えば、また10年後とかに。
それか、20年後か100年後か…。今、レコーディングしている曲があっても、世に出るのは100年後かもしれないな(笑)。それまでは『THE FORCE』を楽しんでいてほしい。それ以降は今後のお楽しみさ。
―― 最後に、日本のファンにメッセージをお願いできますか?
コンニチワ、みんな!みんなにはとっても感謝しています。このアルバムを気に入ってくれるといいな。そしてみんなに敬意を表します。アリガトウ!
Written By 渡辺志保
LL・クール・J『THE FORCE』
2024年9月6日発売
iTunes Store / Apple Music / Spotify / Amazon Music / YouTube Music
1. Spirit of Cyrus (Featuring Snoop Dogg)
2. The FORCE
3. Saturday Night Special (Featuring Rick Ross and Fat Joe)
4. Black Code Suite (Featuring Sona Jobarteh)
5. Passion
6. Proclivities (Featuring Saweetie)
7. Post Modern
8. 30 Decembers
9. Runnit Back
10. Huey In Da Chair (Featuring Busta Rhymes)
11. Basquiat Energy
12. Praise Him (Featuring Nas)
13. Murdergram Deux (Featuring Eminem)
14. The Vow (Featuring Mad Squablz, J-S.A.N.D., and Don Pablito)
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