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1999年に発売されたアルバム・ベスト56:25年前に生まれた名盤たちをランキング【動画付】

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Eminem - Photo: Frans Schellekens/Redferns

控えめに言っても、1999年は興奮と不安が入り混じる一年だった。2000年を間近に控え、世界中が新時代の到来に胸を弾ませる中、たくさんの名作が音楽ファンを楽しませたのである。

ポピュラー音楽の世界は、数多くの男性ヴォーカル・グループや、女性ヴォーカル・グループ、そしてポップ界の歌姫たち(デスティニーズ・チャイルド、ブリトニー・スピアーズ、バックストリート・ボーイズ、クリスティーナ・アギレラなど)で溢れかえっていた。

その一方で、ラテンのリズムもテレビやラジオを賑わせていた。例えば、キューバの音楽シーンを題材にしたドキュメンタリー映画『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』が公開され、イブライム・フェレールなどの伝説的アーティストが新たな活躍の場を得たのもこの年のこと。また、ラテン・ロック・バンドのサンタナは、大反響を呼んだ復活作『Supernatural』で新世代のファンを獲得。

さらにズルドク、コントロール・マチェーテなどの新鋭グループは、複数のジャンルの融合に成功の新たな可能性を見出し、リッキー・マーティンも「Livin’ La Vida Loca」で世界を席巻した。

他方、当時の音楽シーンは電子音楽のアーティストにとっての可能性にも満ちており、モービー、ファットボーイ・スリム、アンダーワールドといったグループがメインストリームでの成功を手にした。そして、この年にはドクター・ドレー、ザ・ルーツ、エミネムらが名作を次々と発表したことから、ヒップホップ・ファンにとっても素晴らしい音楽に事欠かない一年だった。

レッド・ホット・チリ・ペッパーズの『Californication』からTLCの『FanMail』まで幅広い作品を含む1999年の名作アルバムの数々を紹介していこう。

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ベスト・アルバム・ランキング記事一覧

 


 

56位: ジュリー・ミラー『Broken Things』

カントリー/フォーク調の作風が持ち味のシンガー、ジュリー・ミラーの1999年作。心を揺さぶるヴォーカルと緻密に練られた楽曲を特徴とする同作は、親しみを感じさせる感情豊かなアルバムである。

Broken Things

 

55位: ペペ・ブラドック『Burning』

フランスのプロデューサーが70年代のダンス・ミュージックに着想を得て制作したアルバム。ディスコ、ブレイクビーツ、ソウルなどの要素を基に、思わず身体が動いてしまうダンサブルなサウンドを作り上げた重要作だ。

Pepe Bradock – Burning 1999 (HQ)

 

54位: ベック『Midnite Vultures』

多様なジャンルを組み合わせた作風を得意とするベックは、ソウルやファンクからの影響を取り入れつつ、そこに彼らしいユーモアや風変わりな装飾を加えてこの1999年作『Midnite Vultures』を完成させた。

Debra

 

53位: イブライム・フェレール『Buena Vista Social Club Presents Ibrahim Ferrer』

キューバ音楽界のレジェンドが、ドキュメンタリー映画『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』の人気を受けて制作したカムバック作。50年代から60年代にかけてのキューバ音楽の黄金時代の精神を蘇らせたアルバムである。

Ibrahim Ferrer – Nuestra Ultima Cita (Official Audio)

 

52位: ズルドク『Hombre Sintetizador』

メキシコのオルタナティヴ・ロック・バンドによる1999年作。ヒット・シングル「Abre Los Ojos」を収めた同作で、彼らは当時のメキシコを代表する人気グループになった。

Zurdok "Abre Los Ojos"

 

51位: ボッチ『We Are The Romans』

メタルコア・バンド、ボッチのラスト・アルバム。彼らは実験的なリズムや深遠な歌詞を組み合わせることで、メタルコアというニッチなジャンルにおける傑作を作り出した。

To Our Friends in the Great White North

 

50位: Puya『Fundamental』

プエルトリコのメタル・バンド、Puyaのメジャー・デビュー作。スペイン語のロックが脚光を浴びるきっかけになるとともに、質の高い音楽は万国共通で受け入れられることを証明したアルバムだ。

Oasis

 

49位: ケミカル・ブラザーズ『Surrender』

電子音楽デュオのケミカル・ブラザーズがハウス・ミュージックの領域に足を踏み入れた、3作目のスタジオ・アルバム。ハウスという歴史あるジャンルと、彼ら自身が前2作で完成させたビッグ・ビートのサウンドを絶妙なバランスで調和させた1作である。

Hey Boy Hey Girl

 

48位: ディリンジャー・エスケイプ・プラン『Calculating Infinity』

激しい怒りと緻密な技巧に満ちた、メタルコア・バンドのデビュー作。その革新性の高さと影響力の大きさは、このジャンルにおいてもトップクラスである。

43% Burnt

 

47位: リーバ・マッキンタイア『So Good Together』

多作なことで知られるカントリー界のスターによる、25作目のスタジオ・アルバム。ジャンルの垣根を超えたシングル「What Do You Say」を含む同作で、彼女は幅広いリスナーからの支持を獲得するとともに、”生ける伝説”としての地位を確かなものにした。

What Do You Say – Reba McEntire

 

46位: ポール・ブレイ、ゲイリー・ピーコック、ポール・モチアン『Not Two, Not One』

ジャズ界の名手たちが20年以上の時を経て再集結したアルバム。各人がその手腕を見事に発揮した同作は、彼らの輝かしいキャリアに相応しい”ウイニング・ラン”のような1作である。

Paul Bley Paul Motian Gary Peacock – 1 -Not Zero In Three Parts 1999

 

45位: オーペス『Still Life』

スウェーデンのメタル・バンドが1999年に発表したコンセプト・アルバム。グループ史上屈指の完成度を誇る歌詞や記憶に残るアレンジを含む同作で、彼らは同国メタル・シーンの牽引役に躍り出た。

Face Of Melinda (Remastered)

 

44位: オリヴィア・トレマー・コントロール『Black Foliage:  Animation Music Volume One』

ミュジーク・コンクレート、ノイズ・ミュージック、ポップなどの要素が混ざったこのグループの1999年作は、安易にジャンル分けすることができない。最初から最後まで、頭がクラクラするような感覚に陥る衝撃作である。

Hideaway

 

43位: ドリーム・シアター『Metropolis Pt. 2: Scenes From A Memory』

プログレッシヴ・ロック・バンドのドリーム・シアターが1999年に発表したコンセプト・アルバム。作品の中核を成しているのはタイム・トラベルを伴う殺人ミステリーだが、演奏もその物語に劣らぬ濃密な内容である。注意深くじっくりと耳を傾ければ、それだけの大きな満足感を得られるはずだ。

Scene Two: I. Overture 1928

 

42位: アンダーワールド『Beaucoup Fish』

映画『トレインスポッティング』に彼らの楽曲が使用されたことで知名度が大きく高まったあと、リスナーに待ち望まれる中でリリースされたアルバム。その期待をたやすく超えてみせた同作は、発表当初からエレクトロニカの傑作として高く評価されていた。

Jumbo

 

41位: モービー『Play』

モービーは大ヒットを記録した『Play』で、ブルースやポップの要素をテクノ・サウンドにさりげなく散りばめた。その結果、批評家を感心させるような創造性と大衆に広く受け入れられる魅力を兼ね備えたアルバムが完成したのである。

Porcelain

 

40位: デイヴ・ホランド・クインテット『Prime Directive』

ウッド・ベース奏者として名高いデイヴ・ホランドはこのアルバムで、混じり気のない純粋なジャズを展開した。つまりこのアルバムは、即興性が高い一方でよく考え抜かれ、そして何よりリズミカルな作品なのである。

Dave Holland Quartet – Prime Directive

 

39位: ブラー『13』

デーモン・アルバーンは”人間関係の終わり”というテーマをこのアルバムにおける曲作りの中心に据えた。そして完成した『13』は、彼らのほかの作品とは比較にならないほど”人間の弱さ”が表現された1作になった。

Coffee & TV

 

38位: プリンス・ポール『A Prince Among Thieves』

ヒップホップ・プロデューサーであるプリンス・ポールが、ビッグ・ダディ・ケイン、ビズ・マーキー、クリス・ロック、デ・ラ・ソウルらをゲストに迎えて制作したコンセプト・アルバム。描写が細かく非常に濃密な内容の同作は、音楽におけるストーリーテリングのお手本といえる作品である。

My First Day (feat. Chris Rock)

 

37位: ベータ・バンド『The Beta Band』

ロック・バンドである彼らが1999年に発表したデビュー作は、ポップ、ロック、ヒップホップ、フォークなど多種多様な音楽をごちゃ混ぜにした秀作だった。

The Beta Band – The Beta Band (Full Album)

 

36位: コントロール・マチェーテ『Artilleria Pesada Presenta(重砲のプレゼント)』

メキシコのヒップホップ・グループであるコントロール・マチェーテが、ラテン・ポップ界における中心グループとしての地位を確立した2ndアルバム。またこの作品は、ジャンルを超えたコラボレーションの数々が実現するきっかけにもなった。

Si Señor

 

35位: メイシー・グレイ『On How Life Is』

「I Try」や「Still」といった人気ナンバーを含むこのデビュー作で、メイシー・グレイにしか出せないブルージーなハスキー・ヴォイスは世界中に知れ渡った。

Macy Gray – "I Try"

 

34位: TLC『FanMail』

大きな影響力を誇る女性ヴォーカル・グループによる3作目のスタジオ・アルバム。大ヒット曲「No Scrubs」を含む同作は、リサ・”レフト・アイ”・ロペスの存命中にリリースされた最後の作品となってしまった。

No Scrubs

 

33位: ジニュワイ『100% Ginuwine』

シンガーのジニュワインがプロデューサーにティンバランドを迎えて制作した1作。昔ながらのソウルを基調としつつ、それを未来的なサウンドに仕上げた作風はR&B界のトレンドを一変させた。

So Anxious

 

32位: ブラッカリシャス『Nia』

サクラメント出身のヒップホップ・デュオによるデビュー・アルバム。所々ぎこちなさや小難しさを感じる箇所もあるが、重々しいビートと秀逸なライムを特徴とする同作は、全編を通してアンダーグラウンド・ヒップホップの基本に忠実である。

If I May

 

31位: メアリー・J. ブライジ『Mary』

R&Bシンガーであるブライジは、このアルバムで自身のルーツであるヒップホップから脱却した。同作を聴けば明らかな通り、彼女の優れた歌唱センスを持ってすれば、ソウルや、昔ながらのR&B、そしてポップまで歌いこなせてしまうのだ。

Your Child

 

30位: ススム・ヨコタ『Sakura』

日本のプロデューサーによるアンビエント・ミュージックの名作。同作における電子音はサウンド全体を埋め尽くすためではなく、ギターやピアノのシンプルな演奏の美しさを際立たせるために使用されている。

Susumu Yokota Sakura full album(2000)

 

29位: ドクター・ドレー『2001』

伝説的なプロデューサー/ラッパーであるドクター・ドレーが、前作から長いブランクを経てリリースしたアルバム。「Still D.R.E」や「Forgot About Dre」など優れたヒップホップ・ナンバーを収めた同作で、長らくプロデュース業に専念してきた彼は、再びジャンルを牽引するラッパーとしての地位に返り咲いた。

Still D.R.E.

 

28位: ベースメント・ジャックス『Remedy』

UKの電子音楽デュオがニューヨークのハウス・ミュージック・シーンに影響を受けて作り上げたデビュー作。グルーヴ感が強く、多様なスタイルを内包する彼ら独自のダンス・ミュージックを聴けば、アルバムの最初から最後まで踊り続けたくなることだろう。

Rendez-Vu

 

27位: クリスティーナ・アギレラ『Christina Aguilera』

「Genie In A Bottle」や「What A Girl Wants」といった不朽のヒット曲を含む、クリスティーナ・アギレラのデビュー作。このアルバムで彼女は、エネルギッシュな歌声とキャッチーな曲作りの才能を兼ね備えたシンガーとして世に知られるようになった。

Genie In a Bottle

 

26位: エスビョルン・スヴェンソン・トリオ『From Gagarin’s Point Of View』

三人組ジャズ・グループである彼らは、印象的なタイトル・トラックを収めたこのアルバムで世界的にブレイク。ポップな彼ら独自のジャズ・サウンドを世界中のリスナーに知らしめた。

The Chapel

 

25位: アリソン・クラウス『Forget About It』

ファンからの人気が高い「Ghost In This House」や「Stay」などの楽曲を収めた、ブルーグラス・シンガーの1999年作。装飾を極力排したシンプルなサウンドの同作では、彼女の卓越したストーリーテリングを堪能できる。

It Wouldn't Have Made Any Difference

 

24位: ニューロシス『Times Of Grace』

オークランド出身のデス・メタル・バンドであるニューロシスの作品群の中で指折りの完成度を誇る1999年作。同作は彼らが一切の妥協なく作り上げた挑戦的なアルバムであり、心臓の弱い人にはお勧めできない。しかし一度その魅力にハマってしまえば、もうこの作品なしの人生には戻れなくなるだろう。

Neurosis Under the Surface

 

23位: バックストリート・ボーイズ『Millennium』

男性ヴォーカル・グループのバックストリート・ボーイズによる3作目のスタジオ・アルバム。名ポップ・ナンバー「I Want It That Way」を含む同作で、彼らは世界的スターの仲間入りを果たした。

I Want It That Way

 

22位: ビルト・トゥ・スピル『Keep It Like A Secret』

グループにとってメジャー・レーベル移籍後2作目のアルバムとなった『Keep It Like A Secret』で、リード・シンガー兼ソングライターのダグ・マーシュはポップ路線に作風を転換した。とはいえマーシュは、インディー・ロック・バンドとして彼らが得てきた評価を損ねない形で、メインストリーム向きのサウンドを見事に作り上げてみせたのである。

Carry the Zero

 

21位: ドレクシア『Neptune’s Lair』

大きな影響力を誇った電子音楽デュオ、ドレクシアのデビュー・アルバム。神話や神秘の世界に深く入り込んだそのサウンドは、当時あまりに斬新だった。そして現在でも、同作は史上最高のテクノ・アルバムの一つとして広く認められている。

Drexciya – Andreaen Sand Dunes

 

20位: ナイン・インチ・ネイルズ『The Fragile』

トレント・レズナーは楽曲のアレンジに関して非常に緻密なアプローチを採ってきたが、独創的なその手法はこのアルバムで頂点を極めた。そんな同作は、インダストリアル的なノイズからアンビエントなインストゥルメンタルの演奏まで、実に幅広い要素を含む1作である。

We're In This Together

 

19位: レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン『The Battle Of Los Angeles』

グループ最大のヒット曲「Guerilla Radio」を収録した、ラップ・ロック・バンドの1999年作。リリースから数十年が経過した現在でも、画期的なそのサウンドはまるで色褪せていない。

Guerrilla Radio

 

18位: レッド・ホット・チリ・ペッパーズ『Californication』

ヒットを記録したタイトル・トラックや、グラミー賞に輝いた「Scar Tissue」を収めた1999年作。ギターにジョン・フルシアンテが復帰したこのアルバムは、セールス面でもグループ史上屈指の成功を収めた。

Californication

 

17位: サンタナ『Supernatural』

ラテン・ロック・バンドのサンタナがアリスタ・レコードからリリースした復活作。ローリン・ヒル、イーグル・アイ・チェリー、エリック・クラプトンなどの有名ミュージシャンがゲスト参加した同作で、ベテランの域に達した彼らは再び世間の注目を浴びたのである。

Smooth

 

16位: 植松伸夫『Final Fantasy VIII:  Original Soundtrack』

この作品はテレビ・ゲームのサウンドトラック盤でありながら、独立した音楽作品としても長年のゲーマーからゲームをやらない人たちまでを幅広く楽しませてきた。

The Man with the Machine Gun

 

15位: エリ・ゲラ『Lotofire』

メキシコ人シンガーのエリ・ゲラが、フェミサイド(女性嫌悪を理由とした殺人)や環境保護主義などシリアスな題材にも取り組んだヒット作。トリップ・ホップの影響を滲ませるサウンドに抑制の効いた彼女の歌声が重なる同作は、繊細ながらも力強いアルバムだ。

Tengo Frio

 

14位: マライア・キャリー『Rainbow』

不滅のパーティー・チューン「Heartbreaker」を含む、大物シンガーの7作目となるスタジオ・アルバム。聴くたびに若いころの淡い恋心や夏の日の風景を思い出す、ポップなR&Bの傑作である。

01. Heartbreaker (Mariah Carey Ft. Jay-Z)

 

13位: ディクシー・チックス『Fly』

「Ready To Run」や「Cowboy Take Me Away」といったヒット曲を収め、米チャートの首位に輝いたカントリー・グループの1999年作。多様なスタイルを取り込んだサウンドや巧みな語り口を特徴とする同作は、テイラー・スウィフトをはじめ、カントリー・ポップ界における未来の女性スターたちが活躍するための道を開いた。

Cowboy Take Me Away

 

12位: スモッグ『Knock Knock』

ビル・キャラハンが失恋をテーマに作り上げた感動的なアルバム。抑制が効いていて、ほろ苦く、そして一貫して希望に満ちた同作は、苦しい状況の中にも希望を見出せることを教えてくれる。

Cold Blooded Old Times

 

11位: ケリス『Kaleidoscope』

ポップなR&Bの分野を代表するアーティストであるケリスのデビュー・アルバム。ケリスの歌唱や大胆なストーリーテリングに宿る浮世離れしたエネルギーが、プロデューサーを務めたザ・ネプチューンズの二人の手腕によりいっそう引き立てられている。

03. Kelis – Caught Out There

 

10位: デスティニーズ・チャイルド『The Writing’s On The Wall』

「Say My Name」「Bills, Bills, Bills」「Bug A Boo」「Jumpin’ Jumpin’」などの名曲を含む、女性ヴォーカル・グループの2ndアルバム。彼女たちがポップ・ミュージックに精通しているだけでなく、素晴らしいシンガーたちでもあることを証明した作品だ。

Bills, Bills, Bills

 

9位: マグネティック・フィールズ『69 Love Songs』

ステファン・メリットがヴォリューム1から3の三部構成で作り上げた野心作。薄っぺらいロマンスは排除し、恋愛の良いところと悪いところ、そして醜い部分までを深く掘り下げて描いたアルバムである。

All My Little Words

 

8位: シガー・ロス『Ágætis byrjun』

アイスランドのバンド、シガー・ロスの2ndアルバムは、濃密なアレンジと美しいメロディーが魅力の1作だった。このアルバムがきっかけで、もともと狭いコミュニティーだけのものだったポスト・ロックは世界的な一大現象に発展したのである。

Svefn-g-englar

 

7位: スリーター・キニー『The Hot Rock』

ロック・バンドのスリーター・キニーが内省的な作風に転換した4thアルバム。人間の心理や人間関係の暗い側面を考察した同作には、彼女たちの驚くほどの引き出しの多さとそのストーリーテリングの手腕がよく表れている。

Hot Rock

 

6位: ザ・ルーツ『Things Fall Apart』

ヒップホップ・バンド、ザ・ルーツが1999年に発表した傑作。先見の明と批判精神があり、そして聴く者を鼓舞するこのアルバムは、リリースから数十年が経ったいまでもヒップホップ・ファンを唸らせ続けている。

You Got Me

 

5位: MFドゥーム『Operation: Doomsday』

いまは亡きラッパーのMFドゥームが1999年にリリースした『Operation: Doomsday』は、密度の濃い歌詞と完成度の高いサウンドに飲み込まれるような感覚に陥る1作だ。これを聴けば、ドゥームが大物ラッパーたちに尊敬され続けている理由がよく分かるはずだ。

Doomsday

 

4位: ブリトニー・スピアーズ『…Baby One More Time』

記録的な大ヒットとなった表題曲を含む、ポップ界の女王のデビュー・アルバム。ポピュラー音楽のシーンを彼女の色に染めるとともに、10代のポップ・スターたちが活躍する新時代の到来を予感させた1作である。

… Baby One More Time

 

3位: フレーミング・リップス『The Soft Bulletin』

オーケストラを起用したかのような壮大なサウンドが印象に残る、ロック・バンドのフレーミング・リップスによる傑作アルバム。心を強く揺さぶる同作は、90年代を代表する名盤の一つとして広く認められている。

Race for the Prize (2017 Remaster)

 

2位: モス・デフ『Black On Both Sides』

ブルックリン出身のラッパー、モス・デフのデビュー作。「Ms. Fat Booty」や「UMI Says(母より~ウミ・セズ)」など愛される名曲を収録した同作で、彼はジャンルを代表する優れた作詞家としての地位を確立した。

Ms. Fat Booty

 

1位: エミネム『The Slim Shady LP』

ラップ界のベテランによる2ndアルバムにして、エミネムという”悪役”の名を世間に広く知らしめた1作。大ヒットを記録した「My Name Is」を含む同作は大きな物議を醸したものの、このアルバムが”史上最高のメジャー・デビュー作の一つ”であることは誰にも否定できなかった。

My Name Is

 

Written By Sam Armstrong



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