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ザ・ビートルズ「Lady Madonna」楽曲制作の裏側:「あの曲を作っていて、僕はどういうわけかファッツ・ドミノを思い出した」

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それぞれに著しく傾向の異なる一連の革新的なシングルをリリースし続けたザ・ビートルズは、1968年に、またもそれまでの楽曲と趣を異にする新曲をリリースした。その年の最初のシングルになった「Lady Madonna」がその曲で、これはビートルズが彼らのルーツに遡った1曲だった。

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Lady Madonna (Remastered 2009)

1994年のインタビューで、ポール・マッカートニーは以下のように語っている。

「“Lady Madonna”は、僕がピアノの前に腰かけて、ブルージーなブギウギ・ナンバーを書こうとしてでき上がった曲です……あの曲を作っていて、僕はどういうわけかファッツ・ドミノを思い出した。そして、ファッツ・ドミノ風に歌い、あのとても風変わりな歌声になったんです」

「Lady Madonna」のレコーディング・セッションは、楽曲の完成から間もなく、1968年2月3日、6日の2日間に分けて行われた。ビートルズの面々は、マハリシ・マヘーシュ・ヨーギーの僧院で瞑想修行するために、インドのリシケシに向かうことになっており、その前にレコーディングを済ませてしまおうと考えたのだった。

2月3日土曜日にベーシックなリズム・トラックのレコーディングを終えたバンドは、その3日後にアビー・ロード・スタジオに舞い戻り、ヴォーカル・パートとピアノ・パートのオーヴァーダビングを行っている。さらに管楽器を加えることが決まったのはこのときのことで、同じ2月6日火曜の夜、EMIのレコーディング・セッションの”フィクサー”、ローリー・ゴールドを介し、急遽4人のサックス・プレイヤーがスタジオに招集された。その中には現在も人気の高いソーホーのジャズ・クラブ、ロニー・スコッツのオーナーであるロニースコットや、ビッグ・バンド・シーンのベテラン、ハリー・クラインの姿もあった。

かくして完成した「Lady Madonna」は、3月15日にはイギリスで発売され、シングル・チャートで2週に亘って首位に立ったが、3月18日にリリースされたアメリカでの最高位は4位だった。

ジョージ・ハリスンとジョン・レノンは2月15日に、ポールとリンゴ・スターはその4日後にインドに向けて出発し、ともに数ヶ月後に帰国する予定になっていた。そんなバンド不在の中、新しいシングルを宣伝するには、プロモーション・フィルムを用意する必要があった。そのため、ビートルズの面々は2月11日の日曜日にいまいちどアビー・ロード・スタジオに集まり、新たに創設されたアップル・フィルムズの主導の下、スタジオ・シーンの撮影に臨んでいる。

最後のフッテージの編集が行われた際には、ピアノを奏でるポールの映像とともに、シラ・ブラックと連れだってチャペル・スタジオをあとにする彼の映像が加えられた(二人はシラのシングル「Step Inside Love」のレコーディングを行ったところだった)。二人の映像は1967年11月に撮られたとされていたが、新たに発見された資料は、ポールがインド行きの飛行機に乗る直前の1968年2月の映像であることを示唆している。

アビー・ロードでプロモーション・フィルムの撮影が行われた際、実際にバンドが演奏していたのは「Lady Madonna」ではなく「Hey Bulldog」だった。ちなみにこの曲は映画『Yellow Submarine』のためにレコーディングされたが、イギリスでの初公開時を例外に、同作の劇中では使用されていない。

The Beatles – Lady Madonna

 

Written By Richard Havers




 

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