(function(h,o,t,j,a,r){ h.hj=h.hj||function(){(h.hj.q=h.hj.q||[]).push(arguments)}; h._hjSettings={hjid:104204,hjsv:5}; a=o.getElementsByTagName('head')[0]; r=o.createElement('script');r.async=1; r.src=t+h._hjSettings.hjid+j+h._hjSettings.hjsv; a.appendChild(r); })(window,document,'//static.hotjar.com/c/hotjar-','.js?sv=');
Join us

Stories

賛否両論を呼びながら大成功となったジャネット・ジャクソン『The Velvet Rope』

Published on

1997年10月7日、ジャネット・ジャクソンが6枚目のスタジオ・アルバム『The Velvet Rope』を発表した。このアルバムは、性的なテーマをあからさまに表現し、人間関係の複雑さや精神的なトラウマの重荷を描いていたため、多くのリスナーは意表を突かれた。かなり物議を醸したこのアルバムについて、2001年にジャネットはこう語っている。「私は、自分が経験してる出来事をいつも歌にしてる。それはまるで、自分自身を切り開いて、中身を全部露出するような感じ。その時点で、自分がとても無防備な状態になる。あの『The Velvet Rope』というアルバムを出したときはやたらと中傷されたけど、私はとにかく自分が口にするすべての言葉に正直でいたかったの」。

ジャネットは、1982年にA&Mレーベルでソロ・デビューした。当初A&Mは、彼女をキュートで当たり障りのない”近所の女の子”的なイメージで売り出そうと躍起になっていた。しかし本人はプロデューサーの操り人形でいることに不満を募らせ、自分のイメージを作り変えようと決意する。そして1986年から元タイムのソングライター/プロデューサー・コンビ、ジミー・ジャム&テリー・ルイスと組み、自分の人生を反映させた曲を作り始めた。そうしてできたアルバム『Control』はプラチナ・ディスクに輝く大ヒットを記録。このアルバムは半自伝的な内容になっており、自分から主導権を取る主体性や自分自身に正直である率直さをテーマとしていた。これがヒットしたことでジャネットはたちまち大人気ポップ・スターとなり、有名な兄のマイケル・ジャクソンに肩を並べるほどの存在感を持つことになった。

「自分のベルベットのロープの内側に人を招き入れてる」

1997年に『The Velvet Rope』が発表されたころのジャネットは、自信に満ちた若い女性へと成長していた。『Control』に続いて発表した2枚のアルバム、1989年の『Rhythm Nation 1814』と1993年の『Janet』は、やはり頼りになるジャム&ルイスとの共同プロデュースで作られており、こうした作品のヒットで彼女は世界一有名な女性歌手の座にまで登りつめていた。そしてヴァージン・レーベルと新たな契約が結ばれた(8,000万ドルという契約金は当時としては記録的な額だった)。

Photo: James White

しかしヴァージン移籍後の第1弾アルバム『The Velvet Rope』は賛否両論を呼ぶ問題作となり、ジャネットの名は泥にまみれた。特に強い拒否反応を示したのは、キリスト教を熱心に信仰する保守派だった。彼らは同性愛を肯定するジャネットの姿勢を激しく非難した。同性愛に関するジャネットの姿勢は、たとえば「Free Xone」といった曲に表れている。この曲の場合、ファンク調のバックビートに乗って性差別が皮肉られていた。また「Tonight’s The Night」(オリジナルはロッド・スチュワート)は、レズビアンの誘惑を歌う大胆なカヴァーへと変身していた。

このアルバムは、全体がジャネット・ジャクソンの内なるプライベートな世界への招待状になっていた。そこは、普段はベルベットのロープで遮断されている場所。このアルバムの題名とコンセプトを本人はこう説明している。「映画のプレミア試写会やナイトクラブの横を通り過ぎると、入場できる人と入場できない人を遮断するロープが見えるでしょ。ああいうベルベットのロープは人間の心の中にもあって、他の人を遮って自分の気持ちを隠してる。私はそういう気持ちをさらけ出して、深く掘り下げようとしてるの。自分のベルベットのロープの内側に人を招き入れてるというわけ」。

サウンドの面では、『The Velvet Rope』は万華鏡のように多彩だ。ポップス、R&B、ジャズ、ロック、ファンク、フォーク、ヒップホップ、エレクトロニカ、クラシック、トリップホップといったさまざまなスタイルがジャネットの個性というプリズムを通して屈折し、他にはない非常に個性的な音を作り出しているのである。

Janet Jackson – Together Again (Official Video)

 

「精神を浄化するような、かなりセラピーっぽい経験」

アルバムのトーンを決定づけるタイトル曲「The Velvet Rope」で、ジャネットは魅力的なグルーヴに乗りながらこう歌う。「真実の人生を生きれば自由になる」。これ以降の曲でも、彼女はさまざまな話題について自分の考えを述べている。キャッチーなレトロ・ソウル「Together Again」ではエイズで死んだ友人を追悼し、「What About」ではDVの問題を採り上げている。この曲はソフトなバラードと耳障りでハードなR&Bのあいだで揺れ動くドラマチックな展開になっており、さながら二重人格のような作品に仕上がっている。

このアルバムの第1弾シングル「Got Till It’s Gone」には、ア・トライブ・コールド・クエストのQティップと共にジョニ・ミッチェルも顔を見せている(ジョニが1970年に発表したプロテスト・ソング「Big Yellow Taxi」がサンプリングされている)。さらには、ニュー・ジャック・スウィングのグループ、ブラックストリートも悲しげなスロー・ジャム「I Get Lonely」に参加していた。この曲はアルバム『The Velvet Rope』から出た最大のヒット・シングルとなり、全米R&Bチャートで首位に立っている。

Janet Jackson – Got Til It's Gone

 

ジャネットは、このアルバムのレコーディングに入る前のワールド・ツアー中に神経衰弱で苦しんでいたと告白している。『The Velvet Rope』のレコーディングは、時にはなかなか進まないこともあったという。とはいえそうした過程は、最終的には本人にとって個人的にも音楽的にもやりがいのあるものになった。内心を吐露するようなこのアルバムはジャネットにとって貴重なセラピーとなり、自らの個人的な問題にも折り合いを付けることができた。「あのレコーディングはたくさんのことを学ぶ機会になったから、決して悪いものじゃなかった。精神を浄化するような、かなりセラピーっぽい経験になったの。曲作りは、心を解放する確実な手段になった」。

激しい賛否両論を呼んだとはいえ『The Velvet Rope』は世界各国のアルバム・チャートで首位に立ち、”抜群の人気を誇る女性歌手”というジャネット・ジャクソンの立場を改めて固めることになった。しかしジャネットにとって、レコードをたくさん売ることよりも大切なことがあった。それは、自分自身を成長させ、自分の中に潜む悪魔を振り払うことだった。何にも増して、『The Velvet Rope』でジャネットが見せた誠実さは、まったく偽りのないものだった。「自分の音楽の中で自分に嘘を付かないことが大事なんだと思う。そういうかたちでしか、私は曲を作ることができないの」。

Written By Charles Waring



ジャネット・ジャクソン『The Velvet Rope』

   

ジャネット・ジャクソン『The Best』 

   

 

Share this story
Share
日本版uDiscoverSNSをフォローして最新情報をGET!!

uDiscover store

Click to comment

Leave a Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Don't Miss