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ビーチ・ボーイズ『Smiley Smile』:困難が続いた1967年に生まれた前向きな一章

当時、『Smiley Smile』は“もし実現していたら”という可能性を残したアルバムだった。しかしそれでも、『Smiley Smile』はビーチ・ボーイズ(The Beach Boys)の物語における、魅力的な一章であることに変わりはない。1967年9月30日、同アルバムは全米アルバム・チャートに初登場した。
その年の初めの数か月、ブライアン・ウィルソンは、1966年の画期的な作品『Pet Sounds』に続く作品を生み出そうと、ますます高度なスタジオ・テクニックを試行錯誤していた。新プロジェクトの最初の仮タイトルは『Dumb Angel』だったが、その後、何千何万ものファンの間で“ビーチ・ボーイズの幻の傑作”として伝説となる『Smile』へと改題された。
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ブライアン・ウィルソンが、作詞家ヴァン・ダイク・パークスとともに『Pet Sounds』以上の音響的な大作を目指して追求した野心的なアイデアや、ときに風変わりともいえる制作手法は、ほかのメンバーを困惑させることも少なくなかった。録音された音源の大部分は最終的にお蔵入りとなり、その後40年にわたって熱心なファンの間でさまざまな憶測を呼ぶことになる。
近年になって、ブライアンは当時の創作過程をファンに公開するようになった。まず2004年のライヴ・パフォーマンスが『Brian Wilson Presents Smile』として作品化され、さらに2011年には、残されていた音源の多くを再構築したボックス・セット『The Smile Sessions』がキャピトル・レコードから発売された。
しかし当時、『Smile』の制作から残された音源はまとめられ、『Smiley Smile』として世に出ることになった。いささか寄せ集め的な内容のアルバムではあったが、キャピトルはそこに前年の傑作「Good Vibrations」と、幻となった作品の可能性を垣間見せる壮大な「Heroes and Villains」を収めた。「Heroes and Villains」はその夏にチャート入りし、イギリスで8位、アメリカで12位を記録するヒットとなった。
実際、イギリスではこの年を通じてビーチ・ボーイズへの支持が衰えることはなく、時機を逸してリリースされた「Surfer Girl」までもが、予想外のヒットを記録した。5月、ロサンゼルスで『Smile』のセッションが崩壊へと向かうさなかも、ブライアンを除くメンバーは英国で8公演、1日2ステージのツアーを敢行し、現地の観客を熱狂させていた。
『Smiley Smile』には、「Vegetables」や「She’s Goin’ Bald」のような気まぐれで、ときにかなり奇妙な楽曲も収められている。一方、「Wonderful」では、ヴァン・ダイク・パークスの歌詞と兄ブライアンのメロディーを、カール・ウィルソンが美しいヴォーカルで歌い上げている。米国ではアルバムは十分な支持を得られず最高41位にとどまったが、イギリスでは11月にチャート入りすると、4週間にわたってトップ10入りし、最高9位を記録した。困難の続いた1967年を、前向きなかたちで締めくくる結果となった。
Written By Paul Sexton

ビーチ・ボーイズ『Smiley Smile』
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