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なぜ、ビーチ・ボーイズの『Pet Sounds』が芸術品であり続けるのか?

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『Pet Sounds』がイギリスでリリースされたとき、キャピトル・レコードは、雑誌広告を実施した。そこには“今までで最も進歩的なポップ・アルバム!素晴らしい!”と掲載されていた。そして、現在も時々起るようにイギリスのリスナーは、祖国アメリカのファン以上にバンドを受け入れた。そして、イギリスはとりわけ、ブライアン・ウィルソンが自身の音楽を持ち込もうとしているところであった。預言者が尊敬されるのは自身の国以外というのはよく起こることで、この古い格言はまさに、ミュージシャンや彼らの音楽にも適用される。

1966年夏、ビーチ・ボーイズの11枚目のアルバムに 「ストライプのシャツとサーフボードはどこいった?」と困惑させられたファンも確かに存在していた。しかし、この50年の間に『Pet Sounds』は傑作として知られるようになり、最高傑作を選ぶ投票で数えきれないほどトップを飾り、ブライアン・ウィルソンのソングライティング、プロダクション、全方位での創造的才能の頂点として、ファンやミュージシャンから尊敬を集めてきた。

1966年1月18日火曜日に、ウエスタン・レコーダーズで、ブライアン・ウィルソンは彼の代表傑作の制作に本格的に取り掛りはじめ、3か月にわたりロサンゼルスの4つのスタジオで、27つのセッションを続けた。これはひとつのアルバムにかけるには、途方もないスタジオ・セッションにかけた時間であったが、ブライアン・ウィルソンは完璧を追及していたのである。『Pet Sounds』の様々なリイシューで、様々なトラッキング・セッションを聴いてみてほしい。ブライアン・ウィルソンがこのプロジェクトにかかわった他の誰よりも、心を注ぎ、追及してきたことがわかる。

The Beach Boys – Pet Sounds Classic Albums Trailer

 

「Let’s Go Away For Awhile(邦題:少しの間)」は初日にレコーディングされ、テイク18が「Untitled Ballad」と呼ばれていた。スタジオには、ギタリストのアル・ケイシーやバーニー・ケッセル、サキソフォニストのジム・ホーンやプラス・ジョンソン、ベーシストのキャロル・ケイ、ドラマーには現在も活躍しているハル・ブレインが入った。その時、他のビーチ・ボーイズのメンバーは、ブライアン・ウィルソンの替わりにツアー・バンドに加わり、後にスタジオ・メンバーとしても欠くことのできない存在となるブルース・ジョンストンと共に、ツアーのため5000マイル離れた日本の仙台にいた。

Beach Boys Pet Sounds Sessions 1966

2月9日までに、8回のセッションが行われていた。その日、ビーチ・ボーイズの残りのメンバーがブライアン・ウィルソンと共にスタジオ入りしたが、関係者全員にとって困難な一日となった。ブライアン・ウィルソンは、彼がバンドに求めていた複雑なヴォーカルのいくつかをバンドが扱いきれないことにフラストレーションを感じていた。一方バンドの数名は、ブライアンが作り出そうとしている新しい音楽が、彼らの今までのサウンドからかけ離れた先鋭的すぎるものだと思っていた。そんな中生まれたヒット作りの完成品として65年の「Barbara Ann」ほどの好例はないだろう。この楽曲は、ザ・ビートルズの「We Can Work It Out」の全米1位に続いて、2位を記録している。

その月の終わりまでに『Pet Sounds』のセッションはほぼ半分が終了していた、そこには、キャピトルレコードが “「Good, Good, Good Vibrations」これはアルバムの導入となるトラックだ”とメモで書き残した曲「Good Vibrations」の作業も含まれていたが、最終的にはこの曲は『Pet Sounds』には収録されなかった。アルバムの最後のセッションは4月11日に行われ、「Wouldn’t It Be Nice(邦題:素敵じゃないか)」、「God Only Knows(邦題:神のみぞ知る)」のヴォーカルがブライアン・ウィルソンの厳格な基準を満たし、アルバムに収録されることになった。

ブライアン・ウィルソンは、その5日後にアルバムをマスタリングし、アメリカではその1か月後にリリースされた。アルバムのタイトルはマイク・ラヴによって選ばれた。このレコードの音楽が、まさにブライアン・ウィルソンの“ペット(お気に入りの)”サウンドで制作されていることを反映している。すべての尽力、レコードの美しさ、その革新的性質、ブライアン・ウィルソンの創造的な才能の華麗さにもかかわらず、アルバムは、全米アルバム・チャート10位で立ち往生し、ブライアン・ウィルソンを非常に悔しがらせた。

Brian Wilson Beach Boys Pet Sounds 1966

1966年5月16日月曜日、この日は『Pet Sounds』のアメリカのリリース日であり、メンバーのブルース・ジョンストンがアルバムのコピーをもって、ロンドンのヒースロー空港に降り立った日でもある。翌日、ウォルドーフ・ホテルのスイートで、ブルースがジョン・レノンポール・マッカートニーにアルバム全曲を聴かせた、しかも1度ではなく、2度。ブライアン・ウィルソンの素晴らしい音楽に感銘を受けたザ・ビートルズの2人はウォルドーフ・ホテルを去った後、そのままポール・マッカートニーの家に向かい、後に、『Revolver』 に収録される「Here, There And Everywhere」の導入部の制作を行った。

「『Pet Sounds』にはこてんぱんにやられたよ」と2003年にポール・マッカートニーは思い出して語った。「まず第一に、これはブライアン・ウィルソンの作品だ。僕はこのアルバムが大好きだよ。僕の子供それぞれに1枚づつ、人生における教育目的で買ったよ。このアルバムを聴くまでは、だれも音楽的な教育を受けたとは言えないね」。

アメリカでのがっかりするチャート・ポジションにも関わらず、大西洋を越えた反対側のイギリスでは、より良い状況となり、その時点でのバンドの最高位となる2位を全英アルバム・チャートで獲得した。

Beach Boys Pet Sounds 1966

一体、何がそんなにも『Pet Sounds』を素晴らしいものにしたのか?

ブライアン・ウィルソンの最高に感動的なパフォーマンスを含むヴォーカルが素晴らしい崇高な「Caroline No」、マイク・ラヴが輝く「Here Today」、カール・ウィルソンもすばらしい、心臓が止まるほどの大傑作「God Only Knows」も収録。もし機会があれば、最新のアルバム・リイシューBoxに含まれているアカペラ・ヴァージョンを聴いてほしい。バンドは全員若いにもかかわらず、そのアレンジメントの複雑さは人を圧倒するほどだ。ブライアン・ウィルソンは当時たった23歳、グループ中の最年長だったマイク・ラヴもレコーディング中に25歳になったばかり、カール・ウィルソンはたった19歳で、デニス・ウィルソンは21歳、ブルース・ジョンストンとアル・ジャーディンは23歳だった。

「God Only Knows」では、カール・ウィルソンとブライアン・ウィルソンとブルース・ジョンストンのみが歌っている。このアカペラ・ヴァージョンの終わりには、「How was that? Was that cool? (どうだった?いいよね?)」という話し声が入っており、それが曲だけでなくアルバムとしても完璧な締めとなっている。

『Pet Sounds』は間違いなく史上最高にクールなアルバムだ。生活を生きがいのあるものにし、ポップ・ミュージックが世界で最も称賛すべきアート・フォームであることを再認識させる作品だった。そして、『Pet Sounds』はアートだ。

Written By Richard Havers



なぜ、ビーチ・ボーイズの『Pet Sounds』が芸術品であり続けるのか?

ビーチ・ボーイズ『Pet Sounds』

   

ビーチ・ボーイズ『The Beach Boys with the Royal Philharmonic Orchestra』
発売日:2018年6月8日 全世界同時発売
品番:UICY-15747  *日本盤のみSHM-CD仕様

   


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