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ビートルズ、ストーンズ、エルトン、ボウイらを撮影した写真家テリー・オニールが逝去。その半生を辿る

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ザ・ビートルズザ・ローリング・ストーンズザ・フーエルトン・ジョン、デヴィッド・ボウイをはじめ、60年代スター達のアイコニックな写真を撮影してきた写真家、テリー・オニールが2019年11月16日、81歳で逝去したことが、AP通信によって伝えられた。

彼の代理店であるIconic Imagesは公式声明を公開し、彼が癌との闘病の末、ロンドンの自宅で亡くなったことを報告した。

「Iconic Imagesは悲しみとともに、英帝国勲爵士のテリー・オニールが亡くなったことを発表致します。テリーは一流で、機知に富んだ、魅力溢れる人物でした。幸運にも彼と出会い、また共に仕事をする機会に恵まれた方々が彼の寛大さや謙虚さを証言してくれるはずです。60年代後半における最もアイコニックな写真家のひとりとして、彼の遺した伝説的な写真の数々は、私たちの心に、そして私たちの記憶の中に永遠に焼き付いていくことでしょう」

1938年、ウェスト・ロンドンに生まれたテリー・オニールは、写真にのめり込む前に、ジャズ・ドラマーを目指していた。彼がタブロイド紙“デイリー・スケッチ”の雇われフォトグラファーとして撮影した最も初期のライヴが、まだ結成して間もない頃のザ・ビートルズだった。

「僕は、アビイ・ロード・スタジオに行って、新人バンドのポートレイト写真を撮るように依頼されたんです」と彼が語るインタビューが、Iconic Imagesのバイオグラフィーの中に記されている。「当時の僕はグループをどう撮っていいのかよくわからなかったんですが、僕自身ミュージシャンでしたし、編集部では10年ほど一番若手だったので、だいたいその手の仕事は頼まれました。そうして僕は光がよく見えるスタジオの外へ4人の若者を連れ出しました。翌日そのポートレイト写真が載った新聞は即完してしまいました」。

テリー・オニールは、その後ほどなくして“スウィンギング・シックスティーズ”やその時代を定義づけるミュージシャンやセレブリティ、政治家らの公式記録人となり、まだ最初のレコード契約前のザ・ローリング・ストーンズやキンクス、エルトン・ジョンまで、当時ティン・パン・アレー・クラブでライヴを行っていた全ての若きバンドやアーティスト達の撮影した。

特にエルトン・ジョンは、彼にとってのミューズとなり、テリー・オニールは、1975年10月に行われたあの伝説のドジャー・スタジアムでの2夜連続公演のライヴ写真から、先日出版されたエルトン・ジョンの新たな自叙伝本『Me』の表紙写真まで、数十年間にわたってエルトン・ジョンを撮影し続けた。

エルトン・ジョンはツイッター上で、テリー・オニールへの追悼の意をこう記している。「テリー・オニールは長年、その場その場の僕の心情を捉えた、最もアイコニックな僕の写真を写してきてくれました。素晴らしい才能の持ち主で、面白くて、彼と一緒に過ごす時間が大好きでした。真の個性に満ちた人物を失くしてしまいました。素晴らしき友よ、安らかにお眠りください」。

 

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テリー・オニールにとってもう1人のお気に入りの被写体がデヴィッド・ボウイだった。彼はロックンロール史で最も有名な写真のひとつである“デヴィッド・ボウイとジャンピング・ドッグ”を撮影した。

「一体どんな人物が(彼の中から)現れるのかがわからなかったので、僕はシェークスピア劇の俳優のようにデヴィッドに接していました」と、テリー・オニールはガーディアン紙のインタビューで語っていた。

「彼はエイリアンのようにも、女性のようにも自分を見せることができたんです。彼のやること全てが予測不可能で、毎回とにかく楽しい撮影でした」。

 

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テリー・オニールの仕事は、エルトン・ジョンの『A Single Man』 から、ザ・フーの『Who Are You』、フレディ・マーキュリーとモンセラート・カバリェの『How Can I Go On』、そしてポリスの『Wrapped Around Your Finger』まで、あの時代にも最もよく目にした数えきれないほどのアルバム・ジャケットとして知られている。

また、音楽業界の外でも、オードリー・ヘプバーン、ブリジット・バルドー、エリザベス・テイラーら名女優たちに加え、トム・ジョーンズフランク・シナトラら大物歌手、そして、かのエリザベス女王のポートレイト写真などを手掛けてきた。

1977年に、当時の彼のガールフレンドだった女優のフェイ・ダナウェイが、映画『ネットワーク』でアカデミー賞主演女優賞を受賞した翌日、新聞紙に囲まれてプールサイドのデッキチェアに横たわる姿を捉えた写真は、最も有名な彼の代表作のひとつである。

 

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テリー・オニールの訃報を受けて、彼が撮影してきた著名人たちが続々と哀悼の意を捧げている。

「私たちの親愛なる友人で、フォトグラファーのテリー・オニールの訃報を聞いて、深い悲しみに暮れています。テリーはザ・フーと長年仕事を共にしてくれました。いとしきテリーよ、安らかにお眠りください」とザ・フーはバンドの公式ツイッター上で記している。

また、ピーター・ガブリエルは、「60年代を定義する手助けをした数々の写真を撮り、幸運にも僕も一緒に仕事することができた、偉大なるフォトグラファー、テリー・オニールが亡くなったことを知って非常に悲しいです。彼は自分の被写体を最大限に生かす術を知り、並外れた作品を世に遺してきました」と述べた。

Written By Laura Stavropoulos



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