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ブライアン・イーノの『Music For Installations』がオーディオとヴィジュアル・アートが交差するところに光を当てる

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ロキシー・ミュージックがまるでレトロな未来派ロケットのごとく我々の集合意識へと斜めに突進してきた最初の時から、イギリスBBCの音楽番組の「トップ・オブ・ザ・ポップス」や「オールド・グレー・ホイッスル・テスト」に縛られたこの世界がブライアン・イーノにとって興味が持てるものであるはずがなかった。短期的な満足感を得るにはロックとポップは全く問題なかったが、それはメインストリームの古いしこりの領域であり、薄暗い電球しか灯されていなかった。ブライアン・イーノは、あえてそのドアを蹴り飛ばして新鮮な空気をいれ、奥まった場所に光を当てたのであり、我々は彼に感謝すべき恩義があるのだ。そしてブライアン・イーノの最新コレクション『Music For Installations』は、再びオーディオとヴィジュアル・アートが交差するところに光を当てた作品となっている。

ブライアン・イーノのインスピレーション溢れる制作テクニックは周知のとおりで、ピーター・シュミットと共同開発した、“最も難解なことを拡大しなさい” や“無資格の人を活用しなさい” など、多岐にわたる指示が書かれたオブリーク・ストラテジーズのカードを活用して、反復作業になりがちなスタジオでのレコーディングを活性化させた。鋭いセンスを備えた美術学校の卒業生らしく、ブライアン・イーノは音楽がいかにその取り巻く環境を補い、融合し、またはどうコメントしてきたかという実用的な関心を長らく示してきた。1978年の『Ambient 1: Music For Airports』はまさにその良い例で、ループのサウンド・インスタレーションとして機能する楽曲をデザインすることを試みた初期の作品だ。

その画期的なアンビエントの出来事から40年が経ち、『Music For Installations』は、ブライアン・イーノが80年代を迎える頃から、静かにしかし根気よく作りあげてきたオーディオ・ヴィジュアルのライトやビデオのインスタレーションで活用してきた楽曲から選りすぐりの作品が収録されている。病的なまでに慣習を打ち壊す傾向にあるイーノは、自身のインスタレーションに対する技法は“静寂な音楽と絵画を動かす”ことであると述べてきた。新作のボックス・セットは1986年から今日に至るまでの素材を活用しているが、『Music For Future Installations』と題された最後のディスクは、読んで字のとおり真新しくレコーディングした作品だけを含んでいる。

Brian Eno – Music For Installations – Live At The British Library (Part 1)

 

ギャラリー・スペース、ミュージアム、公園などで鳴り響くようにデザインされた音を含んだ『Music For Installations』は、美学的に魅力的な芸術品で、スーパー・デラックス盤スタンダードな6枚CDセット、または9枚のレコードLP盤で入手可能。すべて展示写真が収録された64ページの冊子、そしてブライアン・イーノによる新しいエッセイが付属され、これらの楽曲がレコード盤としてリリースされるのは初めてだ。

2006年に東京のラフォーレ・ミュージアムで披露され、2009年にシドニーのオペラ・ハウスに投影されたインスタレーションで使用された21分間に及ぶ「77 Million Paintings – Part 1」は、マルチ・モニターのビジュアルと並行して展開することを目的にしていたが、同時にそれ自体が刺激的で没入できる楽曲として単独で機能する作品の最たる例だ。C#を暗黙のベースに見立て、梵鐘と古びたテレビのようなザラザラしたホワイト・ノイズの噴出がそっと見え隠れする。そして難解で理解不能なロボットのようなボコーダーが途切れ途切れに、まるで潜在意識のくすんだ所から影の人物が登場したかのようにサウンド・ピクチャーに入り込んでくる。

その穏やかで不気味な静止状態は、例としてタンジェリン・ドリームの『Zeit』のような、いわゆるスペース・ロックのぞっとする遠い領域と面白いことに似ているのだ。同様に、「All The Stars Were Out」では、夜行列車のリズムのそっと急ぐシューっという音の上に広がる揺動するシンセは、奇妙にも1967年時代のピンク・フロイドで使われていたリック・ライトのファルフィッサ・オルガンを思い出させる。『Music For Future Installations』のディスクに収録された「Unnoticed Planet」は直接、深宇宙をそのまま引き合いに出し、そしてうそ偽りなく、1970年のジェリー・アンダーソンの『謎の円盤UFO』シリーズに使われたバリー・グレイのエンド・タイトルを示唆している。

また、「Needle Click」の循環するパーカッション・パターンは、容易にサンディ・ネルソンの「Let There Be Drums」と解釈することができるだろう。そして「Flora And Fauna/Gleise 581d」の小さなメロディの断片は三和音のモチーフで表現され、ごくわずかなケアと共にその表面をはって横切る。人目を引くような20分間できらびやかな掛留音へとゆっくり変化する傲慢な「Kazakhstan」さえ、高音シンセ音の小さな、蚊の大群の侵入に襲われる。もし悪魔が細部にいるならば、『Music For Installations』には、私たちを誘惑に陥れる偶発的な魔術が十分に含まれている。

Brian Eno – Kazakhstan (Audio)

 

Written By Oregano Rathbone


ブライアン・イーノ『Music For Installations』

輸入盤/ダウンロード5月4日発売、国内盤は5月11日発売

   


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