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ジャズ&ブルース歌手、バーバラ・モリソンが72歳で逝去。その功績を辿る

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Barbara Morrison - Photo: Kevin Winter/Getty Images

2022年3月16日、アメリカ出身のジャズ&ブルース歌手、バーバラ・モリソン(Barbara Morrison)が72歳で逝去した。3度のグラミー賞ノミネート歴を誇る彼女は、自身名義の作品に加え、ジミー・スミス、ジョニー・オーティス、ケブ・モ、ケニー・バレル、テリー・ギブスらとレコーディングを行なったスタジオ作品の数々、レイ・チャールズ、ディジー・ガレスピー、エタ・ジェイムス、カウント・ベイシー・オーケストラらとのツアーで広く尊敬を集めた。

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Farther On Up The Road

ロサンゼルス・タイムズ紙が報じている通り、今月初め、彼女は心血管系疾患で入院し、GoFundMeで行われたクラウドファンディングには、13,000ドル(約150万円)以上の支援金が寄せられていた。この訃報を受けて、ソーシャルメディア上には彼女への愛溢れる多くの追悼メッセージが投稿されており、ドラマーで作曲家のスティックス・フーパーは、次のように記している。

「胸が張り裂ける思いです。時が経てば、もっと言いたいことが出てくるでしょう。今はただ、我がソウル・シスターよ、安らかにお眠りください」

また、ロサンゼルス市文化局は、バーバラ・モリソンの功績を讃え、こう追悼を捧げた。

「歌、創造性、そしてコミュニティへの貢献という意味深いレガシーを残してくれました。彼女の記憶が私たちを鼓舞し続けてくれますように」

Barbara Morrison – Summertime Live HD

1949年3月10日、デトロイト近郊の街、イプシランティに生まれたバーバラ・モリソンは、その後の活動の拠点となったロサンゼルスでジョニー・オーティスやエディ・“クリーンヘッド”・ヴィンソンらとの共演を経て、1984年に自身のファースト・アルバム『Love Is a Four-Letter Word』をリリース。

その他、彼女名義の作品には、1990年にデヴィッド・T・ウォーカーとクルセイダーズのジョー・サンプル、ウィルトン・フェルダーと共演した『Love ‘n’ You』、1995年にティロ・ベルク・ビッグバンドと共演した『Blues for Ella: Live』、スチュアート・エルスターをゲストに迎えた2021年の最新作『Warm & Cozy』などがある。

また彼女は、「Farther On Up The Road」でヴォーカルを務めた、ジミー・スミスの1989年のアルバム『Prime Time』や、ドク・セヴェリンセン&ヒズ・ビッグ・バンドのアルバム『Swingin’ The Blues』、ケブ・モが2001年にリリースした『Big Wide Grin』などにゲストとして参加している。

エディ・“クリーンヘッド”・ヴィンソンやジョニー・オーティスとの仕事について、彼女は2011年のロサンゼルス・タイムズ紙の取材にこう語っていた。

「エディにはよく、“自分だけの音を手に入れるんだよ、お嬢さん!”と言われていました。ジョニーにも“なぜバーブラ・ストライサンドみたいな歌い方をしているんだ?同胞の音楽を学んだらいいよ!”と言われましたね」

モントルー、モントレー、ロングビーチ、ノースシーなど、数々の有名ジャズ・フェスティバルに出演し、NYカーネギー・ホールのステージにも立ったバーバラ・モリソンは、2011年に糖尿病で足を失った後も歌い続け、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)でグローバル・ジャズ研究の准教授に就任した。2020年、同大学は彼女の名前を冠にした奨学金制度“Barbara Morrison Scholarship for Jazz”を発足させた。

Written By Paul Sexton




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