スプーキー・トゥースやソロで活躍したゲイリー・ライトが80歳で逝去。その功績を辿る

スプーキー・トゥース（Spooky Tooth）のフロントマンとして、またソロ・アーティストとしては「Dream Weaver」や「Love Is Alive」などのヒット曲で知られるシンガーソングライター、ゲイリー・ライト（Gary Wright）が80歳で逝去した。パーキンソン病とレビー小体型認知症の診断を受けていたという。

彼は、2人目の妻ローズと最初の妻ティナ、そして息子たちを後に残した。ゲイリー・ライトの友人で作家・パフォーマー仲間のスティーヴン・ビショップは次のように哀悼の意を捧げている。

「親愛なる友ゲイリー・ライトの訃報を受け、大きな悲しみに包まれています。添付の写真には、共通の音楽仲間であるジョン・フォード・コリーとともに、最初で最後のステージを共にしたときの貴重な思い出が詰まっています。ゲイリーの生き生きとした人柄と類まれな才能は、一緒に過ごしたすべての瞬間を本当に楽しいものにしてくれました。彼のレガシーはこれからもずっと生き続けるでしょう。私は、ゲイリーと彼の妻ローズが私に示してくれた思いやりと優しさをいつまでも大切にし、彼が私と分かち合ってくれた過ぎ去りし日々のストーリーをいつまでも大切にします。この困難な時期に、彼のご家族、友人、ファンの皆さまに心よりお悔み申し上げます」

It is with great sadness that I received the news of my dear friend Gary Wright’s passing. The attached photos hold precious memories from the very first and last time we shared the stage together, alongside our mutual musical pal John Ford Coley. Gary’s vibrant personality and… pic.twitter.com/r7bwnIhKME

— Stephen Bishop (@BishSongs) September 4, 2023

もう一人の友人でミュージシャン仲間のアル・スチュワートは、自身のソーシャルメディアでこう追悼している。

「アルとゲイリーは長年の友人で、アルに彼のツアーバンド、エンプティ・ポケットを紹介したのもゲイリーでした。アルとジル・スチュワートは、ゲイリーの妻ローズと彼のご家族に心よりお悔み申し上げます」

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その生涯

1943年4月26日、ニュージャージー州クレスキルに生まれたゲイリー・ライトは、ブロードウェイ・ミュージカル『Fanny』に出演するなど子役として活躍していたが、アイランド・レコードの創始者クリス・ブラックウェルとの出会いが転機となり、その後ロンドンに移住。

そこでヴォーカルのマイク・ハリソンらとスプーキー・トゥースを結成し、1968年のデビュー作『It’s All About』や1969年の『Spooky Two』など、バンド初期のアルバムで重要な役割を果たした。

また、ザ・ビートルズ解散直後のジョージ・ハリスンとも親交があったゲイリー・ライトは、1970年発表の彼のソロ・デビュー作『All Things Must Pass』に参加しており、その恩返しにジョージは1971年にゲイリー・ライトが発表した2作目のソロ・アルバム『Footprint』に共同プロデュースと演奏で参加している。

1976年に発表された3作目のアルバム『The Dream Weaver』はアメリカで商業的大成功を収め、最終的にダブル・プラチナに認定。同アルバムからのシングル「Dream Weaver」は3週にわたって、「Love Is Alive」は2週にわたってそれぞれ全米2位を記録した。

以降は、同規模の成功を成し遂げることはなかったが、1981年のシングル「Really Wanna Know You」で全米トップ20入りを果たし、2010年の最後のアルバム『Connected』までソロ作品をリリースし続けた。

また彼は、1992年公開の映画『ウェインズ・ワールド』のために「Dream Weaver」を再レコーディングし、リンゴ・スターのオールスター・バンドのメンバーとしても活躍したほか、『Dream Weaver： Music, Meditation, and My Friendship with George Harrison』と題した自伝を2014年に出版している。

Written By Paul Sexton

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