ブライアン・メイ『Another World』から新ビデオ公開。撮影場所の想い出も語る

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5月 1, 2022

管理人

Brian May - Photo: Richard Gray/Copyright Duck Productions Ltd

ブライアン・メイ（Brian May）が、1998年のソロ・アルバム『Another World』のタイトル曲のために新たに制作したパフォーマンス・ビデオを公開した。これはソロ・アルバム『Another World』の復刻版が2022年4月22日にリリースされることを記念したもの。

『Another World』の復刻版（2枚組）には、リマスターされたオリジナル・アルバム（Disc 1）と、リミックス、レア音源、ライブ音源を集めた「Another Disc」（Disc 2）が収録されている。

「Another World」は元々、グィネス・パルトロー主演のラブ・ロマンス映画『スライディング・ドア』のためにブライアンが書いた曲だが、最終的に契約上の問題で使用されなかった。

「（映画の）関係性が起こるか起こらないかという、過去がちょっとしたことが変わっていたらどうなっていたかというストーリーが、本当に心に響いたんだ。自分の人間関係、自分の感情から書いていたから、この曲を書くのは簡単だと思ったんだ」

「だから、この“Another World”という曲は、パラレルワールドではどうなっているのかということをテーマに書いたんだ。映画に使われなくなった時はちょっと悲しかったけど、“よし、これで私の曲になった ”と（ポジティブに）思ったよ。これは私がやっていることの核心だと。そして、この曲は私のアルバムの軸となったんだ」

今回公開された「Another World」の映像の中では、ブライアンは様々な場所で訪れており、見る者に視覚的な衝撃を与えると同時に、ギタリストでありソングライターである彼の感情を揺さぶるものとなっている。ブライアンは、このアルバムにインスピレーションを与えた場所について、次のように語っている。

「カナリア諸島では、テネリフェ島とラ・パルマ島のロケ・デ・ロス・ムチャ―チョス天文台、世界最大の望遠鏡がある場所だね。そしてこのアルバムのジャケットを飾っている木がある美しい小島エル・イエロ島で素晴らしい旅をしたんだ」

このビデオ撮影の旅は、ブライアンにとって人生の形成期を思い起こさせるものだった。幼い頃からの天文学への情熱が、青年期にテネリフェ島の天文台（「スペイン天文学の発祥地」と彼は呼ぶ）で研究することにつながった。

ブライアンは1971年にクイーンに入るために研究を中断したが、「やり残したことがある」ということで再び学び始め、2007年に天体物理学の博士号を取得した。ブライアンにとってこのような重要なランドマークを再訪することは、非常に重要であることが証明された。初めてこの場所を訪れたときのことを、彼はこう語っている。

「私はまだ子供で、経験もなく、自信もなかった。一人で小屋の中にいて、その時は望遠鏡もなく、電話も持たずに何週間も通い続けた。当時は携帯電話もなく、家に電話をかける余裕もなかったから、故郷の家族と連絡を取るには、サンタクルスまで車で行って送る航空便の手紙しかなかったんだ。だから、この場所を再訪するのはとても感慨深いものがあるんだ。本当に “別世界（Another World）”なんだ」

テネリフェ島の環境は、アルバム・タイトルのビデオの背景として、特に重要な役割を果たしたようだ。

「そして、”Another World “は、私にとって多くの意味を持つ曲なんだ。この曲はラブソングであると同時に、私たちが住むことのできる様々な世界について歌っているんだ」

「このアルバムを再リリースするための旅は、私にとって大きなもので、自分の歴史と自分の中にあるものをよりよく理解することができた。それに、このアルバムで私が描いた感情の混乱と光の探求は、全く新しい世代にも通じるものがあると感じている。だから、今こうして発表できることを嬉しく思っているんだ」

Written By Tim Peacock

ブライアン・メイ『Another World』
2022年4月22日発売
国内盤2CD / 国内盤1CD / iTunes Store / Apple Music / Amazon Music /