ブルーノートを代表するジャズ歌手カサンドラ・ウィルソンが70歳で逝去。その功績を辿る

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Cover: Courtesy of Universal Music

史上最も成功したジャズ・シンガーの一人、カサンドラ・ウィルソン(Cassandra Wilson)が70歳で逝去した。

カサンドラのマネージャーは、音楽メディアWBGOに次のようなコメントを寄せている。

「深い悲しみとともに、グラミー賞受賞者であり、伝説的なジャズ・アーティストであるカサンドラ・ウィルソンが亡くなったことをお知らせします。カサンドラ・ウィルソンは、家族、親しい友人、そしてマネージャーに見守られながら、自宅で安らかに息を引き取りました」

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ブルース、カントリー、フォークといったジャンルをジャズと融合させる才能で知られたカサンドラ・ウィルソンは、ブルーノート・レコードと長年にわたってコラボレーションを続け、1993年から2010年までに同レーベルから9作のアルバムを発表した。

その中にはBillboardのジャズ・チャートで1位を獲得し、グラミー賞の最優秀ジャズ・ヴォーカル・パフォーマンス賞を受賞した『New Moon Daughter』も含まれている。彼女は2008年のアルバム『Loverly』で同賞を再び受賞。彼女にとって2作目となるジャズ・スタンダード作品となる同作のタイトルは、ミュージカル『マイ・フェア・レディ』の楽曲に由来している。

また、1999年のアルバム『Traveling Miles』も最優秀ジャズ・ヴォーカル・パフォーマンス賞にノミネートされたほか、『Thunderbird』と『Silver Pony』はいずれもBillboardのジャズ・チャートでトップ10入りを果たしている。

1955年、ミシシッピー州ジャクソンに生まれたカサンドラ・ウィルソンは、ミュージシャンであり教師でもあった父のもとで、幼い頃からジャズに深い愛着を持って育った。大学ではマス・コミュニケーションを専攻したが、在学中も音楽活動を続け、エリス・マルサリスらの助言に背中を押されたことで、ジャズを本格的に追求していく自信を身につけた。

ニューヨークに移り住んだ後は、M-Baseコレクティヴの創設メンバーのひとりとなり、数年間にわたって活動。そこで頭角を現し、その名を広く知られるようになっていった。

1993年にブルーノート・レコードと契約したカサンドラは、同年に『Blue Light ‘Til Dawn』を発表。この作品をきっかけに、より幅広い聴衆へとその名を知らしめるブレイクへの道を歩み始めた。彼女は2013年のStuffのインタビューに同作について次のように語っている。

「“Blue Light ‘Til Dawn”は間違いなく特別な作品です。今でもライヴでは、あの作品から何かしらの曲を、時にはかなり多くの曲をセットに入れています。そして、私を世に知らしめてくれたのが、あのアルバムでした。そのことには、これからもずっと感謝しています」

キャリア晩年もその評価は衰えなかった。2015年にはNYアポロ・シアターで開催されたビリー・ホリデイの生誕100周年を記念したコンサートでパフォーマンスを行い、2022年にはアメリカ国立芸術基金(NEA)による“ジャズ・マスター賞”を受賞している。

Written By Greer Dalton


カサンドラ・ウィルソン『Glamoured』
2003年10月7日発売
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