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2020年度から全米アルバムチャート算出方法が変更。新たにYouTubeなどのビデオ再生回数が追加

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米ビルボードは、2020年1月3日以降の全米アルバム・チャート(Billboard 200)の算出方法を変更し、Apple Music、Spotify、Tidal、Vevoに加え、YouTubeでのミュージック・ビデオの再生回数が集計データに加わることを発表した

2013年以降、全米シングル・チャート(Billboard Hot 100)にはYouTubeの再生回数が反映されていたが、、125年の歴史を誇るビルボードの週間アルバム・チャートには現在まで加えられていなかった。尚、一般ユーザーやファンによって制作・生成されたユーザー作成コンテンツ(UGC)の再生回数はアルバム・チャートの対象にはならないが、シングル・チャートには織り込まれるとのこと。

以前は、ショップでのCDやアナログ、またはカセットテープといったフィジカルの販売数がアルバム・チャートの算出において、主だった数値指標だったが、ストーリミング時代の到来にあわせて、楽曲トラックのアルバム換算(TEA)やストリーミング再生のアルバム換算(SEA) といった手法も取り入れるようになっていた。

今回、新たにビデオの再生回数が加わることになり、カントリー、R&B/ヒップホップ、ラテン他、ビルボードのジャンル別アルバム・チャートにも影響が出ることになる。

新たな算出方法は、2020年1月3日から1月9日週の集計データが反映される1月18日付のアルバム・チャートから実施されていく。

ビルボード/ザ ・ハリウッド・リポーター・メディア・グループの社長、ディアナ・ブラウンは下記のようにコメントしている。

「この業界における音楽消費量の計測を支える最も完全で正確なチャートの管理人として、私たちの目指すゴールは、継続的かつ正確に、変わりゆく音楽のあり方に対応していくことです。今回の、YouTubeやその他のビデオ・ストリーミング・データをアルバム・チャートへ加えるするという決断は、音楽消費マーケットの継続的な進化と、消費者のアルバム関連作品へ入り口を反映したものです」

YouTube音楽部門のグローバル・ヘッドであるリオ・コーエンは声明でこう述べている。

「YouTubeチャートで常に上位を独占しているラテン、ヒップホップ、エレクトロニックなどのジャンルに関しては、今後その人気が適切なかたちで認識されていくでしょう。これはYouTubeと音楽業界を連結させる意味において、大きな一歩であり、この決断に至った米ビルボードや音楽業界全体に非常に感謝しています」

世界最大の音楽再生チャンネルであるYouTubeが、音楽的流行や音楽消費に与える影響は絶大である。最近掲載されたニューヨーク・タイムス紙の記事にはこうある。「メディア・リサーチの調査によると、オンライン上で音楽を無料再生できるSpotifyやPandraといったストリーミング・サービスを使用している人口が市場の37%にしか満たない一方で、ストリーミング人口の55%はYouTubeを使用している」

「ビデオが世界有数の音楽プラットフォーム上で、ますます大きな消費の割合を占めていく中で、Billboard 200やジャンル別ランキングに、YouTubeやその他のサービスのビデオ再生が追加されるのは、私たちのアルバム・チャートにとって自然な進歩なのです」とビルボードのチャート&データ部門のシニア・バイスプレジデント、シルビオ・ピエトロルオンゴは語った。

Written By Tim Peacock



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