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ビートルズが全米シングルチャートの1位~5位を独占という前人未踏の偉業を達成した週

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それは、1964年の4月のことだった、アメリカにおけるブリティッシュ・インヴェイジョンが決定的なものになったのだ。ザ・ビートルズの「Can’t Buy Me Love」が全米シングル・チャートで27位から1位にジャンプ、アップ、そのあとの4つの場所もすべてザ・ビートルズの作品がその場所を占めることとなった。これはかつてない偉業であり、そのあと繰り返されることもないであろう。

ザ・ビートルズの初期のアメリカのレーベルとそれにまつわる物語は非常に複雑だ、それは、ヴィージェイから1963年2月7日にリリースされた「Please Please Me」から始まる。ヴィージェイがリリースできたのは、EMIのアメリカ・レーベルであるキャピトルがその機会をパスしたからに他ならず、それにより、夫婦が運営するブラック系に非常に強かったインディアナ州ゲイリーにあるレーベルのヴィージェイがオファーをすることになった。

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Please Please Me (Remastered 2009)

ヴィージェイは数々の財政的な問題を抱えていたため、ザ・ビートルズの次のシングル「She Loves You」(1963年9月イギリスで4週1位を獲得)のリリースの際には、EMIから権利を借り受けたスワン・レコードというフィラデルフィアの小さなレーベルがリリースの準備を整えた。キャピトルはまたもこのリリースを拒んだのだ。

スワンは9月18日に、「She Loves You」をリリースするが、大したラジオでのオンエアも得られず、その存在が知られなかったため、レコード・バイヤーたちからはわずかの関心しか得ることができなかった。1月になり、NBCが『The Jack Paar Program』でザ・ビートルズが「She Loves You」を演奏する映像を放映し、多くの人が完全に気づくまでに、ザ・ビートルズはうまくいきはじめる。

キャピトルはとうとうザ・ビートルズの可能性に目覚め、1963年のクリスマス直後に「I Want To Hold Your Hand(邦題:抱きしめたい)」をリリース。3週間後に全米シングル・チャート入りをはたし、1964年2月1日には1位を獲得、7週にわたってその座を守った。その座をうけ渡すことになるのは、スワン・レコードからリリースされた「She Loves You」であり、2週間1位をキープ、このおかげで他の独立系レーベルのライヴァル以上にレーベルが長持ちすることになった。

She Loves You (Mono / Remastered)

エド・サリヴァン・ショウに登場したザ・ビートルズに対する大きな反響を受け、ヴィー・ジェイは彼らの子会社トリー・レコードから「Twist and Shout」(ヴィージェイからリリースされたアメリカ・デビュー・アルバムに収録)をリリースし、1964年4月4日に2位を獲得する。 「Twist and Shout」は、ザ・ビートルズの「Can’t Buy Me Love」に阻まれ、唯一1位をとることができなかった。5月の初めには、「Can’t Buy Me Love」、「Twist and Shout」と新しいシングル「Do You Want To Know A Secret」がチャートの3位までを占め、トップ10内には、他のイギリスのグループでイヴ・クラーク・ファイヴが2曲ランクインしていた。

Written by Richard Havers




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