(function(h,o,t,j,a,r){ h.hj=h.hj||function(){(h.hj.q=h.hj.q||[]).push(arguments)}; h._hjSettings={hjid:104204,hjsv:5}; a=o.getElementsByTagName('head')[0]; r=o.createElement('script');r.async=1; r.src=t+h._hjSettings.hjid+j+h._hjSettings.hjsv; a.appendChild(r); })(window,document,'//static.hotjar.com/c/hotjar-','.js?sv=');
Join us

News

ロード『Pure Heroine』解説:いかにしてデビューから世界にセンセーションを巻き起こしたのか

Published on

Photo: Paul R. Giunta/Getty Images

2013年9月27日にロード(Lorde)のデビュー・アルバム『Pure Heroine』が発売されたあと、公共の場では「Royals」を聞かずに過ごすことはほぼ不可能と言ってよかった。このヒット曲のおかげでロードの名は一躍有名になり、『Pure Heroine』はこの年を代表する大ヒット・レコードのひとつになった。

もう何年も「Royals」を聴いていない人でも、この曲のタイトルを見ただけで、あのスリンキーで落ち着いたグルーヴが頭の中で聞こえてくるのではないだろうか。この曲のアレンジは、さほど音数の多いものではない。指をパチンと鳴らす音、ヒップホップのビート、最初のサビに続いて始まるふわふわとしたベース。せいぜいそのくらいだ。しかし聞く人の頭にしみわたるには、これくらいでも十分なのだ。それどころか、むしろロード本人の深みのあるヴォーカルを邪魔することなく引き立てている。

その茶目っ気のある自信に満ちた語り口によって、ロードは非常に魅力的なシンガーのひとりとなった。この曲でロードは明らかに何かを掴んだようだった。そして「Royals」は、全米シングルチャートにて9週間にわたり首位の座に留まった。

<関連記事>
ロードが4年振りの新曲「Solar Power」をビデオとともに公開
オリヴィア・ロドリゴが18歳の誕生日に紹介、彼女が影響を受けた18曲とは

Lorde – Royals (US Version)

 

デビューEP『The Love Club』

「Royals」のレコーディングが行われたのは、この曲がラジオでかかる1年ほど前のことだった。この曲が録音されたとき、アルバムの『Pure Heroine』はまだ制作が始まっていなかった。他のソングライターとのコラボレーションが何度か失敗したあと、ロードは2011年12月から、同じニュージーランド 北島の都市オークランド出身のジョエル・リトルとの共作を始めた。リトルは、ポップ・パンク・バンドのグッドナイト・ナースのメンバーとしてニュージーランドで成功を収めていた人物だ。

2012年、2人は3週間かけて「Royals」と他の4曲を仕上げた。これら5曲はロードのデビューEP『The Love Club』として同年の末にSoundCloudにアップロードされた。このEPは成功を収め、ほとんどプロモーションを行なってもいないのにも関わらず6万回もダウンロードされた。その結果、ロードの所属レーベルはこのEPを商業的にリリースすることを決定。当初ロードとジョエル・リトルはEPをもう1枚リリースしたいと考えていたが、その構想はまもなくフル・アルバムへと膨らんでいった。

 

自分自身を醒めた目で見つめる

「Tennis Court」は、ロードとリトルがこの時期のセッションで最初に作った曲のひとつだ。この曲は、アルバム『Pure Heroine』の1曲目としては完璧だった。ここでの彼女は、空虚なエレクトロニック・ビートに乗せて、急速にスターの座につこうとしている自分自身を醒めた目で見つめている。このアルバムで最初に聞こえてくるロードの言葉は、孤立した感覚を伝えようとしている。ここで彼女は「退屈してる」と2回言っているが、次のヴァースでは彼女の自意識が次のように表れ始める。

How can I f*ck with the fun again when I’m known?
私がみんなに知られる存在になったら
また楽しいことに手を出すことなんかできそうもない

Lorde – Tennis Court

ロードは、「Team」ではティーンエイジャーの無頓着さを、また「Glory And Gore」ではセレブ・カルチャーを描いているが、どちらの曲でもサウンドや歌詞はさらに暗くなっている。「Glory And Gore」では、公共のアリーナをエンターテイナーが剣闘士のように決闘する文字通りの「闘技場」として描写。

「Royals」と同じように、これらの曲はポップ・ソングを批判するようなポップ・ソングであり、若いポップ・アーティストへの期待やメインストリームの風潮に反発している。こうした傾向は、「Tennis Court」のミュージック・ビデオにも現れており、ロードはカメラを不安げに見つめ、時折「Yeah」と口にするシーンが切れ目なく続いていく。

 

思春期の自分を受け入れる

とはいえ『Pure Heroine』がひときわ輝くのは、ロードが素直にティーンエイジャーとしての姿をさらけ出しているときだ。「Still Sane」では、新しい名声が自分を変えたのかどうか、自問自答している。またトロピカル・ミュージックの影響を受けた「Buzzcut Season」では、世界のあらゆる悲劇や苦しみから逃れようとしている。

Lorde – Buzzcut Season

そしてアルバムのハイライトである「Ribs」では、ハウス・パーティーの最中にロードがはっきりと悟りの瞬間を迎える。あたかも水中で録音されたかのような華やかなインストゥルメンタルの中で、彼女はその情景を鮮明に描き出しているのだ。

Ribs

 

発売後の反応

評論家は『Pure Heroine』に好意的な反応を示し、多くの人がロードの年齢(17歳)や歌詞の成熟ぶりや深い内容に注目。そしてこのアルバムは全世界で400万枚を売り上げ、商業的にも大成功を収めた。

さらにロードは、世界的に有名なミュージシャンたちからも注目される存在となった。テイラー・スウィフトはロードと親しくなり、デイヴ・グロールはニルヴァーナが「ロックの殿堂」入りしたときのセレモニーで彼女に「All Apologies」を歌わせ、さらにはデヴィッド・ボウイも、彼女を「音楽の未来」と呼んだ。

米人気アニメ『サウスパーク』では彼女のことを面白おかしくネタにし、その中でジェンダー・アイデンティティについて驚くほど親切なレッスンをしている(もっとも、その「親切」は『サウスパーク』にしては……という程度のものではあったが)。

Making Lorde's New Music – SOUTH PARK

 

ポップ・ミュージックのサウンドの再構築

とはいえ『Pure Heroine』の功績は、ポップ・ミュージックのサウンドを見事に再構築した点にある。先達であるザ・エックス・エックスと同じように、ロードのダークでミニマルなサウンドは当時の音楽の流行(たとえばEDMのベース、執拗なダンス・ビート、シンセサイザー中心の音作り)に背を向けていた。

このアルバムがリリースされたあとの数年間、ロードに影響を受けたポップスのプロデューサーたちは派手で煌びやかなサウンドを控えて、削ぎ落とされたシンプルなサウンドに回帰。またヴォーカリストも声を張り上げることを控え、より静かでメロディアスな歌い方を好むようになっていた。

とはいえ、さらに重要なことがある。ロードと『Pure Heroine』の成功が道を切り開いたことで、他の若い女性たちもオルタナティブでアウトサイダーな個性(つまり性的でも挑発的でもない姿勢)を打ち出せるようになったのである。

もしロードがいなかったら、たとえばビリー・アイリッシュのような歌手がスターになっていただろうか? 「Royals」で高らかに宣言されていたように、ロードは別の種類の興奮を追い求めていた。そして彼女のおかげで、私たちもそうした興奮を追い求めるようになったのである。

Lorde – Royals (BBC Radio 1's Big Weekend 2014)

Written By Jacob Nierenberg



ロード『Pure Heroine』
2013年9月27日発売
CD / iTunes Store / Apple Music / Spotify / Amazon Music / YouTube Music


ロード『Solar Power』
2021年6月11日発売
iTunes Store / Apple Music / Spotify / Amazon Music / YouTube Music



Share this story
Share
日本版uDiscoverSNSをフォローして最新情報をGET!!

uDiscover store

Click to comment

Leave a Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Don't Miss