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ローリング・ストーンズ、1976年伝説的ネブワースのライヴ:史上最多有料観客動員記録公演

ザ・ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)の1976年ヨーロッパ・ツアーは、4月末に西ドイツのフランクフルトからスタートし、6月第3週にオーストリアのウィーンで幕を閉じた。22都市、9か国を巡ったこのツアーでは、ユーゴスラヴィアとスペインで初めて公演を行い、延べ55万人のファンを動員した。
それから約1か月後の7月26日に、ミック・ジャガーはロングアイランドのモントークでアンディ・ウォーホルらと自身33歳の誕生日を祝い、翌8月21日には英ネブワース・パークで開催された<ネブワース・フェスティバル>にて、バンドとって1969年のハイド・パーク公演以来、イギリスでの最大規模にして、史上最多の有料観客動員数を記録した公演を行った。この日の観客数は、15万人から20万人に達したとされている。
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“ロック界のグラインドボーン”
ファンは、当時“ロック界のグラインドボーン”と呼ばれたハートフォードシャー州ネブワース・パークでのコンサートに、4.50ドルを支払った。
この日の公演でザ・ローリング・ストーンズのサポートを務めたのは、ドン・ハリソン・バンド、ホット・ツナ、トッド・ラングレン率いるユートピア、レーナード・スキナード、10cc。なかでもレーナード・スキナードは、代表曲「Free Bird」を中心に据えた圧巻のステージを披露。
そして、長らく多くの人に忘れられていることだが、ドン・ハリソン・バンドのメンバー2人は、クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァルのオリジナル・メンバーだったダグ・“コスモ”・クリフォードとスチュ・クックである。
バックステージでは、招待客のためにモエ・エ・シャンドンによるシャンパン・パーティが開かれ、ジャック・ニコルソン、ピンク・フロイドのデヴィッド・ギルモア、ジャーメイン・グリア、トラフィックのジム・キャパルディ、ジョン・ポール・ゲティ3世、ジョン・フィリップス、フェイセズのイアン・マクレガン、ヴァン・モリソン、ポール&リンダ・マッカートニーら、錚々たる顔ぶれが集った。一方、一般の観客に用意されていたのは、1杯12ペンスの紅茶またはコーヒーと、55ペンスのチキンカレーだけだったという。
異例の遅延を吹き飛ばす圧巻のパフォーマンス
同日のコンサートは技術的なトラブルに見舞われ、ザ・ローリング・ストーンズの出演時間は大幅に遅れた。それでも彼らは、待ちわびた観客の不満を埋め合わせるかのように、長時間にわたるステージを繰り広げた。
ストーンズが登場したのは夜11時30分。本来ならコンサートが終了するはずだった時刻から、すでに30分が過ぎていた。その後も演奏は続き、彼らがステージを降りたのは午前2時を過ぎてからだった。この夜のステージには、ミック、キース、ロン、チャーリー、ビル・ワイマンに加え、アメリカの名キーボード奏者ビリー・プレストンとパーカッショニストのオリー・ブラウンも参加している。
全30曲に及ぶ彼らのセットリストは「Satisfaction」で幕を開け、バンドのそれまでのキャリアをほぼ網羅する内容となった。「Little Red Rooster」「Route 66」「Around and Around」を含む初期の楽曲に加え、「Get Off Of My Cloud」「Let’s Spend The Night Together」「Honky Tonk Women」「Jumpin’ Jack Flash」といった代表的なヒット曲、さらにはビリー・プレストンによる短いソロ・コーナーも組み込まれ、「Nothing From Nothing」と「Outta Space」が披露された。
この夜、以下の楽曲が披露されている。
『Beggars Banquet』から「Stray Cat Blues」「Street Fighting Man」(本編ラストで披露)
『Let It Bleed』から「You Can’t Always Get What You Want」「Country Honk」「Midnight Rambler」
『Sticky Fingers』から「Brown Sugar」「Wild Horses」「You Gotta Move」「Dead Flowers」
『Exile On Main St.』から「Rip This Joint」「Tumbling Dice」「Happy」
『Black and Blue』から「Hot Stuff」「Hand Of Fate」「Hey Negrita」「Fool To Cry」
『Goats Head Soup』から「Star Star」
『It’s Only Rock ‘N Roll』からタイトル曲、「If You Can’t Rock Me」、「Ain’t Too Proud To Beg」
圧倒的なパワーと存在感
BBCのListener誌は、この日の公演について、「チャーリー・ワッツはいつも通りきちんとしていて、相変わらずバートランド・ラッセルのようだった。観客は彼のドラムに足元を動かされ、ビル・ワイマンのベースに鼓動を揺さぶられた」と評した。
一方、Sunday Mirror紙は、「午後半ば、焼けつくような太陽で気温が急上昇する中、何十人もの女性がトップレスになった。私服警官も群衆に紛れていたが、逮捕者は薬物関連容疑の1名だけだった。“ポット(マリファナ)”が売られていたと言われていたにもかかわらずである」と報じている。
そして、おそらく、1976年のネブワース公演を最も的確に総括したのはMelody Makerだろう。
「ザ・ローリング・ストーンズは、11万人から25万人とも推定される膨大な観客を集め、疲労困憊するほど長く、引き延ばされたイベントを盛り上げた……この公演は、彼らが今なお圧倒的なパワーと存在感を持っていることを、改めて証明した」
何年経っても、変わらないものはある――。
Written By Richard Havers
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