アイク&ティナ・ターナー久々のヒット曲は、ビートルズの「Come Together」

Published on

1970年代初め、アイク&ティナ・ターナーは、ライヴ・アクトとして、そしてレコーディング・アーティストとして大御所同士のパートナーであり、活動10年目を迎えていた。二人の関係性は、表向きにも見え隠れしていたように調和が取れたものではなかったというのは周知のとおりだが、彼らがペアとして卓越したソウルフルなレコードを生み出したことは忘れてはならない。

1958年に結婚した二人は60年代を通して定期的にソウル・チャートに名を連ねていたが、その勢いは少しずつなくなっていった。最初の5曲のチャート・エントリーは、1960年の「A Fool In Love」から1962年の「Tra La La La La」まで、全曲トップ10入りするヒット作だったが、続いた9曲のどれもトップ20入りせず、ポップのトップ50にクロスオーヴァーすることもなかった。60年代にリリースした最後のシングル「Bold Soul Sister」がその中では最高のソウル22位、ポップ59位を記録した。

すると二人はちょっとロックしてみることを決断した。アイク&ティナ・ターナーはロック市場とも長きにわたって関わっていた。特にザ・ローリング・ストーンズが二人を大好きなアーティストにあげており、アイク&ティナ・ターナーは1966年のザ・ローリング・ストーンズの全英ツアーでサポートを務め、再び1969年11月に始まった彼らの北米ツアーにも参加した。しかし、新しいアルバムのリード・シングルに選んだのは、ザ・ビートルズのカヴァーだった。

ミニットからリリースしたシングルは、ジョン・レノンポール・マッカートニーが作曲した「Come Together」だ。ザ・ビートルズのシングルとして17か月前に発表され、『Abbey Road』の収録曲としてリリースされた楽曲だ。アイク&ティナ・ターナーのヴァージョンは、全米ソウル・シングル・チャートで49位にチャート入りし、21位まで浮上した。全米シングル・チャートでは57位を記録した。飛び抜けた結果ではないが9年前の「Tra La La La La」以来の最高位を達成だった。

続いてアルバムがリリースされると、それも『Come Together』と名付けられ、アイク・ターナーのオリジナル曲と、より良く知られるカヴァー曲の組み合わせが収録された。スライ&ザ・ファミリー・ストーンの「I Want To Take You Higher」は「Honky Tonk Women」とカップリングされ、それは彼らの友人であるザ・ローリング・ストーンズが直前の7月にリリースしたばかりのシングルのB面として収録されていた曲だった。

Written by Paul Sexton



uDiscoverのグレイテスト・ソウル・45s・プレイリストをSpotifyで聴く

Share this story

Don't Miss

{"vars":{"account":"UA-90870517-1"},"triggers":{"trackPageview":{"on":"visible","request":"pageview"}}}
モバイルバージョンを終了