ダイアナ・ロスに“発掘された”ジャクソン家の5人兄弟、ジャクソン5

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“Ripples & Waves Plus Michael”を覚えているだろうか? いや、そんなグループを思い出せる人はいないだろう。彼らの正体を知るためのヒントは、父親によって作られた家族単位のR&Bグループであること。しかし、より大きなヒントは、彼らがインディアナ州ゲイリー出身であるということだ。“マイケル”は、キャリア初期には、彼の兄弟とグループ名を分かち合っていた、そしてそのグループ名はジャクソン5へと改名される。

グループは、地元のレーベル、スティールタウン・レコードから自主シングルをリリースしていたが、その成長に刺激を受けたモータウンが1969年3月に契約した。モータウン創業者のベリー・ゴーディはためらうことなく、大胆にも、このレーベルの新しい5人組はダイアナ・ロスによって発掘されたと告知していくことにした。それは関係者全員にとって、非常に有効な手段であった。ダイアナ・ロスはソロ・キャリアをスタートしようとしていたのだからなおさらだ。

1969年8月、ダイアナ・ロスは、ジャクソン5を紹介するための記者会見を開いた。当時11歳のマイケルと、年上の兄弟たち、ティト、マーロン、ジャーメイン、そしてもっともヴェテランとなる18歳のジャッキーが出席していた。

「I Want You Back(邦題:帰って欲しいの)」は最初「I Wanna Be Someone」というタイトルで、10月にグループの初のシングルとしてリリースされた、作家のクレジットはザ・コーポレーション、これは、ベリー・ゴーディ自身を中心としたチームである。11月にはチャート入りし、モータウンがアルバム『Diana Ross Presents The Jackson 5(邦題:帰ってほしいの)』を発表した12月18日に、チャートを急上昇した。

このシングルは、プラチナムに認定され、新年に入ると、ポップ・チャートとR&Bチャートで1位を獲得した。そしてアルバム(モータウンのアーティスト、ボビー・テイラーが前述のザ・コーポレーションとプロデュース)は独自にチャートを登り始めた。ポップ・マーケットでは、5位まで上昇したにとどまったが、R&Bチャートではとどまるところを知らず、2月から1970年4月まで9週1位にとどまり続けた。

「I Want You Back」はこのアルバムからの唯一のシングルで、アルバムには、「Standing In The Shadows Of Lcve」、「My Cherie Amour」、「(I Know) I’m Losing You」や、1968年のマーヴィン・ゲイのシングル「Chained」などジョベット(*ベリー・ゴーディが作った音楽出版社)が権利を有するモータウンのヒット曲のカヴァーが数曲収録された。まだ、ディズニー映画の楽曲「Zip-A-Dee-Doo-Dah」も収録されている。ジャクソン5のバブルガム・ソウルの始まりだ。

Written by Paul Sexton



ジャクソン5『Diana Ross Presents The Jackson 5』
   

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