ザ・ビートルズに多大な影響を与えたバディ・ホリーの「Words Of Love」

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バディ・ホリーザ・ビートルズに大きな影響を与えたことは広く知られているが、最も影響を及ぼしたであろう楽曲「Words Of Love」は1957年6月20日に生まれた。この日、ロックンロールのパイオニアであるバディ・ホリーがシングル「Words Of Love」をリリースしたのだ。彼の繊細で心に触れるこの曲は、大西洋の向こう側にいた若者たちを刺激しただけでなく、カナダ出身のドゥーワップ・バンドのカヴァーよって全米でヒットを記録した。

バディ・ホリーのいつもの曲のようにノーマン・ペティがプロデュースを手掛けた「Words Of Love」は、彼のスタジオで数トラックに分けて録音したバディ・ホリーの声を、マスター音源で重ね合わせたことで、スタジオの空気感を取り込んだバディ・ホリーのハーモニーが際立っていた。1957年4月8日に録音されたこのシングルは、わずか2ヶ月後にコーラル・レコーズからリリースされたが、この頃にはカナダ出身のザ・ダイアモンズによってこの曲のヒットが確約されていた。

過去にはコーラル・レコードにも在籍していたこのトロントの4人組ザ・ダイアモンズは、その頃マーキュリー・レコードに所属し、彼らのキャリアにおける最大のヒットとなったロックンロール・クラシック「Little Darlin’」をリリースしようとしていた。結果的にこのシングルは、8週に亘って2位を記録したものの、全米チャート史に残る最も不運な全米1位獲得を逃した楽曲のひとつになった。バディ・ホリーによるヴァージョンがリリースされたその週に、ザ・ダイアモンズによる「Words Of Love」が全米シングル・チャートに初登場して13位を記録している。

1961年から1962年にかけてザ・ビートルズがキャヴァーン・クラブでライヴ・パフォーマンスをしていた時は、ジョン・レノンとジョージ・ハリスンがこの曲のヴォーカルを担当。その後、1964年の終わりにリリースされたイギリスでの4作目のアルバム『Beatles For Sale』に収録のヴァージョンでは、ポール・マッカートニーがジョン・レノンとのハーモニーを披露している。それは1965年、アメリカで『Beatles VI』がリリースされる半年前のことだった。

1964年にはジミー・ギルマー&ザ・ファイアーボールズによる「Words Of Love」がリリースされ、その直後に彼らの最大のヒット曲「Sugar Shack」が全米No.1を獲得している。その後も、元ブリンズリー・シュウォーツのイアン・ゴムや、ザ・ビートルズのキャヴァーン・クラブ時代のオリジナル・ドラマーだったピート・ベストによるビート・ベスト・バンドによってカヴァーされた。バディ・ホリーが75歳になった2011年には、2作のトリビュート・アルバムがリリースされた。『Listen to Me: Buddy Holly』にはジェフ・リンによる「Words Of Love」カヴァーが収録され、もう1作の『Rave On Buddy Holly』にはパティ・スミスによる解釈で収録されている。

Written By Paul Sexton




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