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ユーロビジョン・ソング・コンテストで最も記憶に残る楽曲ベスト11

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Photo By Thomas Hases

今回は、ユーロビジョン・ソング・コンテスト(Eurovision Song Contest)に関する答えようのない質問に回答してみた。その質問とは「ユーロビジョン・ソング・コンテストで披露された最高の曲は何か?」というものである。

この点に関しては議論の余地がたっぷりあるし、個人の好みも人それぞれだ。とはいえ今回は、私たちが考えるユーロビジョンのベスト・ソング11曲を年代順に並べてみた。

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1. ドメニコ・モドゥーニョ「Nel Blu Dipinto Di Blu」(第3位、イタリア、1958年)

ドメニコ・モドゥーニョの「Nel Blu Dipinto Di Blu」は、今回のベスト・ソング10曲の中で優勝を逃した唯一の曲である。1958年のコンテストでは1位を獲得することはできなかった。しかしその後、この曲はユーロビジョンで披露された曲の中でも最高に成功した曲のひとつとなった。

この曲には「Volare」という別のタイトルもついているし、ディーン・マーティン、ルイ・アームストロング、デヴィッド・ボウイなど数多くのアーティストたちがカヴァーを吹き込んでいる。そうしたさまざまな別ヴァージョンでこの曲をご存じの方もたくさんいるのではないだろうか。

この曲は、1958年8月から9月にかけて全米シングルチャートで5週連続首位を獲得し、同じ年の全米年間No.1シングルにもなっている。またモドゥーニョのオリジナル・ヴァージョンは、1958年の第1回グラミー賞のレコード・オブ・ザ・イヤー部門とソング・オブ・ザ・イヤー部門で史上初の受賞を果たし、歴史に残るヒットとなった。

Domenico Modugno – Volare ( Nel Blu Dipinto Di Blu ) ( 1958 )

 

2. ルル「Boom Bang-A-Bang」(同点優勝、UK、1969年)

1969年のユーロビジョン・ソング・コンテストでは、なんと4組のアーティストが優勝した。

当時はタイ・ブレーク・システムがなかったため、1969年の審査員は同点で並んだ4曲から優勝作品を選ぶのに苦慮し、最終的にはUK、フランス、オランダ、スペインのあいだでタイトルを分け合うことになった。今回取り上げるのは、その中のUK代表、つまりスコットランドの人気歌手ルルである。

「Boom-Bang-A-Bang」は、歌詞の面では特に凝ったものではなかった (おそらくそのせいで、後にパロディとなることが多かった) 。とはいえこれは’60年代ポップスの素晴らしい一例である。この曲はシングル発売と同時に全英シングル・チャート2位を記録し、ヨーロッパ各国でも大ヒットになった。ちなみに1991年の湾岸戦争時には、曲名が銃声や砲声を思わせる物騒なものだったせいで一時的に放送禁止になり、ブラックリスト入りしてしまった。

Lulu – Boom Bang A Bang (Eurovision – 1969)

 

3. ABBA「Waterloo」(優勝、スウェーデン、1974年)

ユーロビジョンを語る場合、アバに触れることなく済ませることなどできるだろうか?

今や世界中で愛されているこの4人組は、1974年に母国スウェーデン代表として出場して優勝した。コンテストのステージ上で彼らが身につけていた衣装は今では悪名高いものとなっているが、それはさておき、この曲は完璧なポップ・アンセムの実例だった。そしてアバはこのあと何年にもわたって繰り返し完璧なものを作り続けていった。

ABBA Waterloo Eurovision 1974 (High Quality)

 

4. ブラザーフッド・オブ・マン「Save Your Kisses For Me」(優勝、UK、1976年)

2年前に優勝したアバに続き、このUK代表の四人組も男女2人ずつというメンバー構成だった。表面的には、この曲の歌詞は出勤しようとする男が妻に愛情を込めて別れを告げているように思える内容になっていた。しかし最後の行を聴くと、彼が呼びかけている相手が実は3歳になる我が子だということが判明する。

フレアパンツに身を包み、簡単に真似のできるダンスを披露した彼らのパフォーマンスは陽気な仕上がりで、見事1位に選ばれた。

Eurovision 1976 – United Kingdom

 

5. オールセン・ブラザーズ「Fly On The Wings Of Love」(優勝、デンマーク、2000年)

2000年のグランド・ファイナルでは、玄人筋の人間は「Fly On The Wings Of Love」にあまり期待していなかった。このバラード曲を歌ったは、この年の出場者の中でも最年長の2人。とはいえ、いざ投票してみればこの曲はぶっちぎりの優勝となり、ユーロビジョンの歴史の中で最高の曲のひとつに数えられるようになった。

2003年にはスペインのダンスグループXTMとDJ Chuckyがこの曲のカヴァーを発表し、クラブでもヒットさせている。

Eurovision 2000 Winner – Denmark Olsen Brothers -Fly On The Wings Of Love HQ

 

6. ローディ「Hard Rock Hallelujah」(優勝、フィンランド、2006年)

ホラー・マスクをかぶったフィンランドのロック・バンド、ローディは、歴代の優勝者の中でも最も物議を醸したアーティストだろう。彼らは2006年にアテネで開催されたユーロビジョン・コンテストで「Hard Rock Hallelujah」を歌って優勝した。

このバンドはセックス・ピストルズのような危険な雰囲気をコンテストに持ち込んだ。さらには、フィンランドに45年ぶりとなるユーロビジョンでの優勝をもたらした。ソフト・ポップが中心のこのコンテストで勝利したハード・ロックの曲は数少ない。その珍しい例となった「Hard Rock Hallelujah」は、その後ローディの人気を支える代表曲になった。

Lordi – Hard Rock Hallelujah (Finland) 2006 Eurovision Song Contest Winner

 

7. Lena「Satellite」 (優勝、ドイツ、2010年)

2010年のコンテストで旋風を巻き起こしたLenaは当時まだ18歳だった。その若さが、ファイナルに新鮮な風を吹き込んだように思える。この年のエントリー曲はバラードやダンス・ナンバーが多かったが、そんな中、「Satellite」はシンプルながらも自信に満ちたポップ・ソングとしてひときわ目立っていた。コンテストでのパフォーマンスも、キャッチーなこの曲を前面に押し出した、シンプルなものだった。

Lena – Satellite (Germany) Live 2010 Eurovision Song Contest

 

8. ロリーン「Euphoria」(優勝、スウェーデン、2012年)

ロリーンの「Euphoria」は、8カ国でプラチナに認定され、17のチャートでNo.1を獲得。そしてユーロビジョンにエントリーした曲の中で最もダウンロード回数が多い曲として正式に認められた。そうした実績を見ても、この曲は今回のベスト・ユーロビジョン・ソングのリストに入るだけの資格が十分にある。

このユーロダンスのヒット曲は、実に魅力的だ。それゆえ、ユーロビジョン・コンテストにもダンスフロアにも完璧にマッチしていた。何よりロリーンのヴォーカルはとてつもなく印象的で、非常に高い音域まで駆け上がったパフォーマンスは満場の喝采を浴びた。

Loreen – Euphoria – Live – Grand Final – 2012 Eurovision Song Contest

 

9. エメリー・デ・フォレスト「Only Teardrops」(優勝、デンマーク、2013年)

今回のリストにはデンマーク代表の作品が2曲含まれている。その1つ「Only Teardrops」は、伝統的なフォークの影響と最新のダンス・ミュージックの要素を組み合わせていた。

この曲は、ユーロビジョン・コンテストの参加者が辿る2つの典型的なルートをシームレスに融合しており、それゆえ、エメリー・デ・フォレストの曲が2013年のコンテストで優勝したのも不思議ではない。

Emmelie De Forest – Only Teardrops (Denmark) 2013 Eurovision Song Contest

 

10. コンチータ・ヴルスト「Rise Like A Phoenix」(優勝、オーストリア、2014年)

このオペラティックなポップ・ソング「Rise Like A Phoenix」はコンチータ・ヴルストのヒゲのおかげで注目された曲かもしれない。とはいえこれはスケールの大きな力作だった。サビで非常に盛り上がるこの曲は、2014年に優勝した。

この曲によってユーロビジョン・ソング・コンテストとLGBTQ+コミュニティとの親和性はさらに高まり、ヴルストもアイドルの地位へと押し上げられた。

Conchita Wurst – Rise Like a Phoenix (Austria) 2014 LIVE Eurovision Second Semi-Final

 

11. ジャマラ「1944」 (2016年、ウクライナ、優勝)

ここまで挙げた曲にはどれも時代がかった仰々しさがあったが、ジャマラの「1944」はそれらとはかなり雰囲気が異なる。この曲は、2016年のコンテストに政治的な主張を持ち込んだ。この曲の歌詞は、40年代にソ連が行ったクリミア・タタール人の強制移住政策を取り上げていた (ソ連の主張では、タタール人はナチス・ドイツの協力者だとされていた) 。

コンテストのステージで、ジャマラはドラマチックで熱狂的なパフォーマンスを披露した。この曲のインスピレーションとなったのは彼女の家族が体験した実際のエピソードだった。彼女の曾祖父が第二次世界大戦中に家を離れて従軍している間に、彼女の曾祖母は5人の子どもと共に強制的に移住させられたのである。

LIVE – Jamala – 1944 (Ukraine) at the Grand Final of the 2016 Eurovision Song Contest

Written By Tasha Pert


40年ぶりの新作アルバム
ABBA『Voyage』
2021年11月5日発売
CD / iTunes Store / Apple Music / Spotify / Amazon Music / YouTube Music



2010年ユーロビジョン・ソングコンテスト優勝者
Lena「life was a beach」収録アルバム『Only Love, L』
2019年4月9日発売
iTunes Store / Apple Music / Spotify / Amazon Music / YouTube Music



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