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ジャズの歴史の中で最も素晴らしい写真 “ハーレムの素晴らしい一日”

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Photo: Art Kane

写真家のアート・ケインは、ジャズの歴史の中で最も素晴らしい写真を撮影した。さまざまな面で、これは最も驚くべき写真と言ってもいい。この写真には、ジャズを代表する名ミュージシャンが57人も映っているのだから。これはのちに、「ハーレムの素晴らしい一日」と呼ばれるようになった。

フリーの写真家だったケインは、この写真を撮影する仕事を『エスクァイア』誌から依頼された。撮影が行われたのは1958年8月12日の午前10時頃。場所はハーレムの5番街とマディソン・アヴェニューのあいだにある東126番街17番地だった。この素晴らしい写真は、『エスクァイア』誌の1959年1月号に掲載された。1994年には、この写真が撮影された経緯を取り上げたテレビ・ドキュメンタリー番組も作られている。その中でクインシー・ジョーンズは、これを「驚異的な写真」だと語っていた。

驚くべきことに、アート・ケインが写真家として撮影をするのはこのときが初めてだった(それまでの彼は、ニューヨークで発行されるいくつかの雑誌でアート・ディレクターを務めていた)。撮影のチャンスを与えられたケインは、ハーレムで写真を写すというアイデアを思いつく。このアイデアには、さまざまな面でリスクがあった。特に、参加者全員を午前10時に1カ所に集めるというのは無謀なように思われた。のちにケイン本人が語っているが、彼は撮影用のスタジオを持っていなかったので、撮影場所については選択の余地はなかった。この写真にも写っているジェリー・マリガンは誰も来ないだろうと考えていた……ジャズ・ミュージシャンにとって、朝の10時というのはあまりにも早すぎる時間だったからだ。

この写真に写っている57人のうち、今も健在なのは残念ながらたったの2人、ソニー・ロリンズとベニー・ゴルソンだけである。

ここに写っている57人の名前は以下の通り。
ヒルトン・ジェファーソン、ベニー・ゴルソン、アート・ファーマー、ウィルバー・ウェア、アート・ブレイキー、チャビー・ジャクソン、ジョニー・グリフィン、ディッキー・ウェルズ、バック・クレイトン、タフト・ジョーダン、ズティ・シングルトン、レッド・アレン、タイリー・グレン、ミフ・モール、ソニー・グリア、ジェイ・C・ヒギンボサム、ジミー・ジョーンズ、チャールズ・ミンガス、ジョー・ジョーンズ、ジーン・クルーパ、マックス・カミンスキー、ジョージ・ウェトリング、バド・フリーマン、ピー・ウィー・ラッセル、アーニー・ウィルキンズ、バスター・ベイリー、オジー・ジョンソン、ジジ・グライス、ハンク・ジョーンズ、エディ・ロック、ホレス・シルヴァー、ラッキー・ロバーツ、マキシン・サリヴァン、ジミー・ラッシング、ジョー・トーマス、スコヴィル・ブラウン、スタッフ・スミス、ビル・クランプ、コールマン・ホーキンス、ルディ・パウエル、オスカー・ペティフォード、サヒブ・シハブ、マリアン・マクパートランド、ソニー・ロリンズ、ローレンス・ブラウン、メアリー・ルー・ウィリアムス、エメット・ベリー、セロニアス・モンク、ヴィック・ディッキンソン、ミルト・ヒントン、レスター・ヤング、レックス・スチュワート、J・C・ハード、ジェリー・マリガン、ロイ・エルドリッジ、ディジー・ガレスピー、カウント・ベイシー。

GDIH

1994年のテレビ・ドキュメンタリーのパート1は以下で見ることができる……これは必見である。

A Great Day In Harlem – Harlem 58 – The Photograph – Part 1

Written By Richard Havers



 

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