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音楽界のパイオニアであり、ローランドの創始者である梯郁太郎氏が死去、87歳

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長年のコラボレーターであったトミー・スナイダーのFacebookにローランドの創始者、梯郁太郎氏が87歳で亡くなったとの声明が掲載された。

梯氏は、1960年代にエース電子工業を設立、1972年にローランドを創業、その後40年にわたり、音楽史に残るアイコニックな楽器をいくつも生み出し、会社を世界で最も大きなシンセサイザー/キーボードのメーカーのひとつに導いた。 ローランドSH-01、Juptier 8、ローランド・JD-800といったモデルは、そのユーザーたちにとって伝説に残るものとなっている。

1980年には、ローランド・TR-808 (リズムマシン)を発売。この発売後、NYで急成長していたエレクトロやHip-hopシーンのミュージシャンたちがドラムマシーンを活用するようになり、音楽の流れを変えることとなる。

ローランド・TR-808は、Linn LM-1といった他のライヴァル製品よりも安く、使いやすいうえに、独特のサウンドを持っていたため、アフリカン・バンバータの「Planet Rock」やマーヴィン・ゲイの「Sexual Healing」、ソフト・セルの「Tainted Love(邦題:汚れなき愛)」、やプリンスの80年代におけるほぼすべての楽曲に使用され、今までの流れを変えるような影響をあたえ、結果として、80年代シーンを形作ることとなった。

1984年に、ローランド・TR-808の後続機ローランド・TR-909が発表、この後続機はベース音に特化したシンセサイザー ローランド・TB-303と同期することができたので、ダンス・ミュージックにおいて、その従来機となったTR-808がHip-Hopに及ぼしたような影響を与えることになった。その間も、ローランド・TR-808はHip-Hopにとっては主要な機器であり続けた: カニエ・ウェストの2008年のアルバム 『808s And Heartbreak』にもその影響は顕著に現れている、またこの作品は、リル・ウェインやドレイクといったアーティストの青写真にもなった。

2013年には、音楽産業への貢献が評価され、梯氏はデイヴ・スミス氏とともに、テクニカル・グラミー・アワードを受賞。また、同じ年の後半には、ローランドのドラムマシーン称えたJoe Mansfieldによるヴィジュアル・ブック 『Beat Box: A Drum Machine Obsession』が発売された。

梯氏の訃報以降、彼の楽器を使用していた多くのミュージシャン達から言葉が寄せられている。マーク・アーモンドは、彼を「音楽を変えた男」と称え、ヒューマン・リーグのマーティン・ウェアは、「‘誠実な人がその愛するサッカー・チームに忠実であるように’、自分たちはローランドに対して忠実だった」とBBCに語った。

トミー・スナイダーはこの悲報をアナウンスした際に、下記のように記している。

「最高にファニーで、素晴らしく、才能に満ち溢れた人物。そして、楽器の世界と音楽に大きく貢献し、何百万人もの世界の人々の心を動かした」

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