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アスランのリード・シンガー、クリスティ・ディグナムが63歳で逝去。その功績を辿る

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Christy Dignam - Photo: Cody Glenn/Sportsfile via Getty Images

アイルランドが誇るロックバンド、アスラン(Aslan)のリード・シンガーとして知られているクリスティ・ディグナム(Christy Dignam)が、長い闘病生活の末、2023年6月13日に63歳で逝去した。

今年1月、珍しい血液疾患による癌を患っていることを公表した彼は、緩和ケアを受けながら最後の数ヶ月を自宅で過ごし、家族に看取られたという。6月13日午後、彼の娘キエラは、父の訃報をソーシャルメディアを通して次のように伝えている。

「家族を代表して、私の父であるクリスティ・ディグナムが亡くなったことをお知らせしなればならないのは胸が張り裂ける思いです。父は、本日、2023年6月13日午後4時、長く勇敢な闘病生活の末、彼が望んだ自宅にて、家族に見守られながら安らかに息を引き取りました」

また、キエラは同声明の中で、深い悲しみにある家族のプライバシーを尊重するよう求め、彼のファンが示してくれた愛とサポートに感謝している。

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華々しいメジャー・デビューから突然の解散、再結成に至るまで

1960年5月23日にダブリンで生まれ、ダブリン北部のフィングラスで育った個性的で率直、才能豊かなクリスティ・ディグナムは、1970年代後半から音楽を始め、後にアスランとなるバンドを結成した。

1986年、BBCラジオ1のジャニス・ロングの番組で録音したセッションが反響を呼び、UKの主要音楽誌の一つであるMelody Makerは、アスランをロック・シーンで最もホットなバンドと評し、複数のレコード会社が彼らとの契約に本格的に興味を持ち始めるようになる。同年末、アスランは、アイルランドのホットプレス/スタッグ・アワードで、その年の最も有望な新人バンドに贈られる“Most Promising New Band賞”を受賞し、EMIと契約した。

彼らのデビュー・シングル「This Is」はラジオから人気に火が付き、1987年のデビュー・アルバム『Feel No Shame』はアイルランドのチャートで1位を獲得。クリスティ・ディグナムの伸びやかなヴォーカルは広く賞賛された。

This Is

彼らに2作目のアルバムのゴーサインが出され、アメリカでは、アスランがU2の成功をなぞる存在になるだろうと噂されるなど、彼らがついに世界進出を目論んでいるかに思えた頃、その裏では事態が大きく揺らいでいた。1988年末、薬物使用を理由に、クリスティ・ディグナムがバンドから解雇され、アスランは解散に至ったのだ。

その数年後、彼は当時を振り返り、自分の中に感じていた“闇”を薬物で打ち消そうとしていたことを明かし、幼少期に受けた虐待との因果関係についても語っている。

クリスティ・ディグナムは、そうした個人的な苦悩を抱えながらも、ギタリストのコナー・ゴフとのデュオ“ディグナム&ゴフ”としてライヴを行うなど、音楽活動を継続した。1993年には、故郷フィングラスで“一夜限り”と銘打たれたアスランの再結成ライヴを行い、その後正式に再結成することを決意したバンドはBMGと契約を結び、バンド最大のヒット曲として知られる「Crazy World」を書き上げる。

Crazy World

近年、アスランはアイルランド国内外でのライヴ活動で高い評価を得ており、特にクリスティ・ディグナムは、コミュニケーション能力の高い、地に足のついたフロントマン、そして表現力豊かなシンガーとして、その実力をあらためて証明していた。

アイルランド現大統領からの追悼声明

彼の訃報を受け、アイルランドのマイケル・D・ヒギンズ大統領は次のような声明を発表し、彼の遺族に哀悼の意を表している。

「過去40年間、クリスティとアスランのバンドメンバーは、我が国の文化生活に多大な貢献を果たしてきました。アスランは、とても愛されているアルバム作品や“This Is”、“Crazy World”といったヒット・シングルに加え、とりわけライヴや観客との驚くべき繋がりによって記憶されることでしょう。クリスティはそうした繋がりの中心人物であり、アスランのライヴでは、いつも彼の情熱的なパフォーマンスが思い出に残る一夜を約束してくれました。そうして、クリスティとバンドは全国ツアーでの多くの夜を通して、我々への果てしない献身を見せてくれました」

Written By Tim Peacock



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