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Fujii Kazeと楽曲リリースしたエルミーンが語ったデビューのきっかけやコラボの詳細、日本への愛

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2026年3月27日にデビュー・アルバム『sounds for someone』をリリースしたUK発、スーダン系のR&B/ソウル界の新星アーティスト、エルミーン(Elmiene)。

UK期待の新人登竜門であるBBC Sound of 2024にノミネートされただけではなく、英国のグラミー賞であるBrit Awardの2025年度新人部門にもノミネートされ、「ネオソウルの未来を担う逸材」と称されている。

その歌声はもとよりソングライティングにも注目される彼が急遽日本にきた6月18日にインタビューを実施。2026年3月発売の新作アルバムや、Fujii Kazeとのコラボ、初来日公演となる2026年のSUMMER SONICについて語ってもらいました。

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大好きな漫画とジャケット写真

―― 今回は日本にはおひとりで来られたんですか? 

エルミーン:日本が大好きなんです。5月は丸々ツアーをしていたので、本当は6月は休む予定でした。みんなから「じっとしていなさい」って言われていたんだけど、僕はじっとしていられなくて。1週間予定が空いていると気づいた瞬間、「行くべき場所は日本だ!」とすぐに思いたったんです。ファミチキ、たこ焼き、お好み焼き、全部のために戻ってきました。全部です。

それに、「なんて完璧なタイミングなんだろう」とも思ったんです。Fujii Kazeさんと一緒の曲をリリースすることになっていましたから(取材日は配信前日の6月18日)。それで朝早くにマネージャーに電話して、「僕いま日本にいるんだよ」と言ったら、「….え?」って(笑)。そのリアクションにちょっと焦った僕は「で、でもプロモーションもできますよ」と言って。そんな流れで、今ここにいます。

―― 日本といえば、今年発売されたエルミーンのデビュー・アルバム『sounds for someone』のジャケット写真は『ONE PIECE』へのトリビュートらしいですね。

エルミーン:はい、チョッパーです。チョッパーへのオマージュです。あれは、チョッパーの育ての親でありドクター・ヒルルクとチョッパーへのものです。『ONE PIECE』のドラム王国編で、旗を振っている場面があるんです。

ONE PIECE Log Collection「CHOPPER」PV

 

エルミーン:実はジャケット写真で私が着ている服も桜模様なんです。

―― なるほど!つながりました!

エルミーン:それに、亡くなった父への献辞でもあります。だから、チョッパーとヒルルクの関係とも重なるんです。

―― 『ONE PIECE』はどのように知ったんですか? 漫画で読んだんですか、それともアニメで観たんですか?

エルミーン:私が6歳のとき、母国のスーダンで、アラビア語版の『ONE PIECE』がテレビで放送されていたんです。それが初めて観たきっかけでした。ちょうど休みの時で、第1話が放送されていて、「これは何? すごい!」って思いました。でも当時のスーダンにはインターネットがなかったので、その夏は『ONE PIECE』が放送されるたびに毎日観ていたんです。アニメを見たあとに漫画でも読むようになりました。今でも毎週読んでいます。もう20年くらい『ONE PIECE』を読んでいますね。

―― なるほど。

エルミーン:漫画がアニメの話に追い付いたときのことも覚えています。追いついたのはたしかシャボンディ諸島編あたりでした。

―― お気に入りのキャラは「白ひげ」なんですね? その理由は?

エルミーン:最高だからです。私にとって、白ひげは人生の中でとても大切な父親像でした。私はずっとエースに近い気持ちを持っていて、自分の人生の中に、ああいう存在を探していたんだと思います。父との関係が少し複雑だったこともあるのかもしれません。白ひげは、私にとってそういう存在でした。いろんなはみ出し者たちが集まって一つのクルーになって、彼がみんなの“親父”になる。その感じが大好きだったんです。それに、ただただかっこいいですよね。背中に傷がない。最高ですね。

―― 他に好きな日本の漫画やアニメはありますか?

エルミーン:たくさん、本当にたくさんあります。大好きなのは『PLUTO』『MONSTER』『20世紀少年』です。浦沢直樹さんの作品が本当に好きなんだと思います。

―― 漫画ですか? アニメですか?

エルミーン:漫画です。それらは漫画で読みました。それから『べるぜバブ』もすごくいいです。今ちょうど読んでいます。あとは『キングダム』も大好きです。最高です。『はじめの一歩』も。スポーツ漫画全般が大好きなんです。『あしたのジョー』『イナズマイレブン』も。『進撃の巨人』も大好きです。すごくいいですよね。『呪術廻戦』も大好きです。

 

デビューまでの経緯

―― 最初にバイラルになった曲は、ディアンジェロの「Untitled(How Does It Feel)」のカバーでしたよね。あれを録音した時が、マイクの前で歌った初めての経験だったというのは本当ですか?

エルミーン:そうなんです。あれが初めてマイクで歌った時でした。楽しかったですし、すごく良かったです。リバーブをかけたことがなかったので、とてもワクワクしていました。「うわ、ファルセットがもっと上手く歌える!」って思ったんです。普段ファルセットって声がとても小さくなるので難しいんですよ。でもマイクがあると、それが変わるんですよね。「わあ!」という感じでした。あの曲はリバーブも多くて、ファルセットも多い曲だったので、本当に楽しい時間でした。

@elmiene

―― その前は、普通にライヴなどで歌ったこともなかったんですか?

エルミーン:マイクを通して歌ったことはありませんでした。歌っていたのは、トイレとか、キッチンとか、シャワーの中だけです。そこが私のトレーニング場所でした。

―― それがバズったとき、どんな気持ちでしたか?

エルミーン:本当にすごかったです。投稿したときは、フォロワーが50人しかいませんでした。友達と家族だけです。それで寝て、起きたら7,000人になっていました。「え、何これ!」と思いました。そこからメアリー・J.ブライジやクエストラブが反応してくれて、「何が起きているの?」という感じでした。どうやら、あるR&Bのアカウントが動画を見つけて投稿してくれたみたいです。そこから一気に広がりました。

素晴らしい気持ちでもありましたが、同時に怖くもありました。「これは反響やフォロワーが多すぎる。どうしたらいいのかわからない」と思って。ただただ携帯を見ながら、「ここで何が起きているんだろう」と思っていたんです。本当に不思議な体験でした。そこからキャリアを築くことができたのは、自分でもすごいことだと思います。そういった反応に圧倒されて、そのまま離れてしまうこともできたと思うので。でも最終的には、なんとか形にできました。私は運が良かったんだと思います。

―― 本気でシンガーになろうと思ったのはいつですか?

エルミーン:あのバズは、とても圧倒される経験だったと思います。ワクワクもしましたが、同時にすごく怖かったです。なのでそこから「本気で歌をやっていこう」と決めたのは、少し時間が経ってからでした。カバーがバイラルになった直後に、レーベルやマネージャーからたくさんメールが来たんです。でも私は音楽業界の経験がまったくなかったので、全部偽物だと思っていました。誰が本物で、誰がそうじゃないのか、見分け方がわからなかったんです。その中から、ロンドンで会いたいと言ってくれた3人を選んで、「じゃあ行ってみよう」となりました。ちなみにたくさんの人が私をアメリカ人だと思っていたみたいです。

動画を投稿した翌朝にバイラルになって、その翌日にはロンドンへ行きました。友達のソファで1週間寝泊まりして、3つのミーティングに行ったんです。1週間の予定が、最終的には1か月になりました。ミーティングに行くと、「この人にも会った方がいいよ」と言われて、次の週も残ることになって。気づいたら初めてスタジオに入っていて、いろんなことが次々に起きていきました。その1か月は、人生で最高でもあり、最悪でもある時間だったとよく言っています。夜は友人宅のソファで寝ながら、いろんな人に会いに行っていました。その1か月が終わったあとに、「せっかくだから、自分にできる限りやってみよう」と思ったんです。何が起きているのかはわからないけれど、挑戦しないのはもったいないと思いました。それで挑戦して、気づいたら今ここにいます。

 

 

ソングライティングについて

―― 楽器は何を演奏するんですか?

エルミーン:ピアノを弾きます。数年前に覚えたばかりです。それまでは曲を書くのが少し大変でした。誰かと一緒にいないと書けなかったので。でも今は本当に楽しいです。ピアノが弾けると、どこにいても曲を書けますよ。

―― 曲が先ですか? 歌詞が先ですか?

エルミーン:同時に来ることが多いですね。メロディと言葉が一緒に並んで出てくる感じです。歌っているうちに、言葉がメロディと一緒に浮かんできて、気づいたら曲になっているんです。もちろん、いろいろなやり方があります。とても強いコンセプトが先にある場合もあります。たとえば「Anyways」を書いたときがそうでした。あれは私が書いた中でも特に好きな曲のひとつです。「Comets + Gold」をプロデュースしたヤッコと同じプロデューサーと作りました。

Elmiene – Anyways (Official Lyric Video)

そのときは、すでに強いアイデアがあってスタジオに入った時点で、構成がどうなるかもわかっていました。“すべてのものには終わりが来る。でも、それはそうとして、最近どうしていましたか?”というような物語が最初からあったんです。そこから組み立てていけばよかったので、とても自然でした。

―― 以前のインタビューで、スティーヴィー・ワンダーのように、名盤やクラシックと呼ばれるアルバムを連続して出せるアーティストになりたいと話していました。もう次のアルバムには取りかかっていますか?

エルミーン:はい。私はいつも作っています。出そうと思えば、次のアルバムを出せるくらいの曲はいつもあります。たくさん音楽をストックしているんです。次の作品の制作もかなり進んでいます。でも、それがアルバムになるのか、『Heat the Streets』のような小さなプロジェクトになるのかは、まだわかりません。とにかく、たくさんの曲があります。早くまた制作に戻りたいですね。今はツアー中なので、あまり曲を書く時間がないですが、これが終わったらすぐに書きたいと思っています。

Elmiene – Useless (Without You) (Visualiser)

 

Fujii Kazeとのコラボレーション

―― では、昔のお話から今に移りましょう。明日リリースされる「Comets + Gold」について教えてください。この曲はどのように生まれたんですか?

エルミーン:この曲は、いくつもの段階と章を経て生まれました。「Comets + Gold」は3年前に書いたんです。もともとは自分のための曲でした。その1年後に、音楽出版社から「リアーナが曲を探している」と言われたんです。それで、リアーナに届いたらいいなと思って「Comets + Gold」を完成させました。でも残念ながら届きませんでした。そのあと、この曲は何年か自分の中で眠っていました。

そのあと、Fujii Kazeさんに会うことができて、僕らは友達になりました。僕は彼にこの曲を送って、「この曲の居場所はここだと思う。一緒にやるべきだと思う」と伝えたんです。彼も気に入ってくれて、新しいピアノのコード進行を送ってくれました。それで曲がまったく違う世界に連れていってくれたんです。「これはワクワクする」と思ったことを覚えています。その後、ロサンゼルスで実際に会って、レコーディングして、彼のために2番のヴァースを書きました。だから、本当にたくさんの段階を経てできた曲なんです。

―― 最初から「Comets + Gold」というタイトルだったんですか?

エルミーン:はい、ずっとそうでした。フックと私のヴァースは、最初からずっと同じですね。でも、もともとは私が歌う2番のヴァースがありましたが、それは削りました。Kazeさんが新しいピアノを書いてくれた瞬間、「これはあなたが新しいヴァースも書かないといけない」と思ったんです。だから、彼のヴァースを書くことになりました。

―― ジャケット写真は誰のアイデアだったんですか?

エルミーン:彼と僕、ふたりのアイデアです。みんなで決めたものでもあります。ミュージックビデオの撮影時に撮ったフィルム写真で、とても素敵な写真でした。友人のアイシャが撮ってくれた写真で、彼女の写真を全部見ていく中で、あの1枚がとても美しく見えたんです。シルエットがいいんですよね。私たちはふたりとも、服装でかなり見分けがつくタイプなので、影だけでも「あ、これは僕だ」「これはFujii Kazeさんだ」とわかるんです。そのキャラクター感が好きでした。とても大きく見える写真でもあります。

―― ビデオはコーチェラの直後に撮影されたと聞きました。彼のコーチェラでのパフォーマンスは観ましたか?

エルミーン:私はそのときロサンゼルスにいなかったんで、残念ながら見られませんでした。コーチェラの後にLAにMVを撮影したんですが、彼はコーチェラからそのまま来てくれました。きっとすごく疲れていたはずなので、本当に感謝しています。その数日後に会ってミュージックビデオを撮影しました。とても面白かったですし、すごく良い時間でした。

―― では、ビデオの内容について少し教えてください。

エルミーン:とても楽しくて、ミニマルな映像です。夕焼けから始まって、だんだん夜へと移り変わり、最後には星空や流星群のような世界になっていくビデオなんです。私たち自身が“彗星”や“金色”のような存在であることを示しているような感じですね。照明も本当に美しかった。もっと大きくて奇抜なコンセプトにすることもできたと思うんですけど、私はただ美しく眺められるものにしたいと思いました。

Elmiene, Fujii Kaze – Comets + Gold (Official Video)

 

ツアーとライヴの話

―― では、あなた自身の話に戻りましょう。この夏の北米ツアーは、ほとんどソールドアウトだそうですね。ライヴのお客さんはどんな雰囲気ですか?

エルミーン:本当に楽しいです。すごく熱狂的で、特にアメリカのお客さんは最高ですね。僕は、とても楽しいオーディエンスを作ることができた気がしています。カップルで来てくれる人たちが多いんです。それがすごく楽しいですし、好きなんです。大切な人を連れてきて、一緒に楽しみたいと思ってもらえるようなショーを作れている気がします。それは本当に素敵なことですね。

―― 世代を超えたお客さんもいますか? 若い人から年配の方まで。

エルミーン:はい、います。本当に幅広いです。4歳や5歳くらいの子どもから、80代の方まで来てくださいます。それはずっと私の目標でした。初めてスティーヴィー・ワンダーのライヴを観たとき、そこには小さな子どもも、80代の方もいました。「自分もこういうオーディエンスを作りたい」と思ったんです。

―― ツアーは身体的にも精神的にも大変ですよね。特に北米は広いです。どうやって乗り越えていますか?

エルミーン:とても順調です。チームやバンドのみんなとすごく仲がいいので、それが本当に大きいです。バスで移動する大きな家族みたいな感じなんです。いろんなことが起きますし、本当にいろいろあります。でも7月にまたツアーを再開するのが楽しみです。みんなと一緒だからですね。もし別の人たちと一緒だったら、きっと疲れ果てていたと思います。でも今は最高です。いい海賊団があるんです(笑)。

―― 日本には、SUMMER SONIC出演のために戻ってきますね。どんなショーになりそうですか?

エルミーン:楽しい時間になると思います。僕は歌うのがとても得意なので、たくさん歌を期待してください。それに、僕が大好きな日本でパフォーマンスするので、いつも以上にエネルギーが出ると思います。バンドも同じです。ベーシストのマイクは日本が大好きなんですが、まだ来たことがないんです。他のバンドメンバーは来たことがあります。みんなとても楽しみにしているので、ショーにはすごいエネルギーを持って臨めると思います。もしかしたら、自分史上最高のショーになるかもしれません。

―― 今回はありがとうございました! SUMMER SONICでのステージ楽しみにしております!

Written By uDiscover Team


エルミーン&Fujii Kaze「Comets + Gold」
2026年6月19日配信
iTunes Store / Apple Music / Spotify /Amazon Music / YouTube Music

エルミーン『sounds for someone』
2026年3月27日発売
CD・LP / iTunes Store / Apple Music / Spotify /Amazon Music / YouTube Music

国内盤アルバム『sounds for someone』
2026年7月31日発売
ソフトパック仕様、歌詞・対訳・解説付
予約はこちら



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