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世界に影響を与えたヨークシャー出身のミュージシャン・トップ11

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イギリスの中で最も大きな州ヨークシャーは、生き延びる術に長けた誇り高く強靭な人々を育み、クリケット、サッカー、ラグビーでヒーローを生み出してきた地として知られる。ヨークシャーは何世紀にも渡り創造力の温床として、ブロンテ姉妹からG.P.テイラーまで数多くの作家に刺激を与え、周知の通り、音楽的に多様なミュージシャンを、60年代以降に数多く輩出している。

実際、ヨークシャーはロックとポップの豊かなタペストリーにあまりに深く編み込まれている為、この記事の限られたスペースでは、これまで貢献してきた数々の人々に、ただただ感謝の念を示すことしか出来ない。エド・シーラン、カイザー・チーフス、ビル・ネルソン、キャバレー・ヴォルテール、コムサット・エンジェルズ、ザ・クリブス、エンブレイス、ジョン・ニューマン、ニュー・モデル・アーミー、シスターズ・オブ・マーシー、ザ・ウェディング・プレゼント、ブラック・レイス(そうあのヒット曲「Agadoo」は生まれも育ちもヨークシャー)、それからスパイス・ガールズ等々…。今回uDiscoverは通常のトップ10よりに1組をプラスして、世界に影響を与えたトップ11のヨークシャー・ミュージシャン達を祝し乾杯したいと思う。

デフ・レパード
70年後半に初めてブレイクを果たしたニュー・ウェイヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィ・メタルの重鎮デフ・レパードは、3枚目のLP『Pyromania(邦題:炎のターゲット)』(1983年)によりアメリカで名声を得た。また一方、このシェフィールド出身の5人組の、一千万枚の売上げを記録した4作目『Hysteria』(1987年。2017年8月4日には30周年記念盤も発売)は世界中で大規模な爆発現象を起こし、全米アルバム・チャート1位に輝いた「Love Bites」を含む計5枚のスマッシュ・ヒットを生んだ。

Def Leppard – Photograph (And There Will Be A Next Time)

 

■ソフト・セル
シンセ・ポップのパイオニアのソフト・セルは、ヴォーカリストのマーク・アーモンドがサウスポート出身なので、正確に言うとトランス・ペナイン・デュオだった(ペナインはヨークシャーとサウスポーとの中間にある山脈)。しかし彼は、リーズ・ポリテクニックでデイヴ・ボールと出会いバンドを結成しているので、ここではヨークシャー・ミュージシャンとして見なそう。彼等の1981年デビュー作『Non-Stop Erotic Cabaret』はプラチナ・アルバムになり、グロリア・ジョーンズの北の魂がこもった曲「Tainted Love(邦題:汚れなき愛)」の並外れたヴァージョンは、イギリス・トップ40ヒット・チャートにエントリーした11曲中の第1曲目となった。

Soft Cell – Tainted Love (Official Video)

 

■ヒューマン・リーグ
シェフィールドを拠点とするエレクトロ・ポップの先駆者ヒューマン・リーグの最初の2作『Reproduction』と『Travelogue』は絶賛され、マーティン・ラシェント・プロデュースの洒落た3作目『Dare』はチャートのトップに上り詰めた。最大のヒット・ナンバー「Don’t You Want Me?(邦題:愛の残り火)」はアメリカ及びイギリス・チャートのトップを飾っている。

The Human League – Don't You Want Me

 

■ABC
きらびやかなマーティン・フライ率いるシェフィールド出身のニュー・ロマンティック・グループABCは、スタイリッシュなデビュー作『The Lexicon Of Love』(1982年)でポップ界のスーパースターとなり、ありとあらゆる人々を熱狂させた。アルバムはイギリス・チャート1位を記録し、イギリス・トップ20ヒットを4枚生んだが、「The Look Of Love」はその内の3枚目に当たる。

ABC – The Look Of Love (Official Video)

 

■ロバート・パーマー
ウェスト・ヨークシャーの町、バトレー出身のソウルフル・シンガー・ソングライターのロバート・パーマーは、当初エルキー・ブルックスと共にヴィネガー・ジョーを結成し、アイランド・レコードのアーティストとして活躍した。ソロ・キャリアは70年代半ばにスタートし、8枚目のソロLP『Riptide』(1985年)収録の代表作「Addicted To Love(邦題:恋におぼれて)」はアメリカ・チャート・トップを飾る大ヒットとなった。

Robert Palmer – Addicted To Love

 

■ザ・ビューティフル・サウス
自分達のことを謙虚に“なかなか良い/quite good”と表現した、ハル出身のポップスター達ハウスマーティンズは、1986年に見事なアカペラ・ヒット曲「Caravan Of Love」でナンバー・ワンを獲得した。フロントマンのポール・ヒートンはその後ザ・ビューティフル・サウスで息の長い成功をほしいままにした。グループは1989-2006年にイギリス・トップ40ヒットを22曲生み、このヨークシャー・ミュージシャン・リストにその名を連ねることになった。『Choke』(1990年)収録の「A Little Time」は、彼等唯一のイギリス・チャート・トップに輝いた曲だ。

The Beautiful South-A Little Time

 

■ジョー・コッカー
気骨のあるヨークシャーの家系出身のシェフィールド・ブルース・ロックの雄ジョー・コッカーがブレイクするきっかとなったのは、1968年にイギリス・チャート1位を記録したザ・ビートルズ・ナンバー「With A Little Help From My Friends」の感情に訴えるカヴァーだ。その後もジェニファー・ウォーンズとのデュエット曲「Up Where We Belong(邦題:愛と青春の旅立ち)」がアメリカでナンバー・ワンになり、1983年のグラミー賞を獲得するなど、多くの称賛を受けている。

Joe Cocker – With A Little Help From My Friends (Live)

 

■パルプ
1995年のブリットポップの話題をさらったのはブラーとオアシスかも知れないが、同じ年にシェフィールドのダーク・ホースのパルプが軌道に乗り、マーキュリー賞受賞を受賞したアルバム『Different Class』はイギリス・チャート1位を獲得した。この中の素晴らしいスマッシュ・ヒット曲「Common People」で、フロントマンのジャーヴィス・コッカ―はようやくその名が知られるようになった。

Pulp – Common People (Official Video)

 

■アークティック・モンキーズ
2000年代初期のインディ・ロック・スーパースター、ザ・ストロークスとザ・リバティーンズに取って代わったシェフィールド出身の4人組アークティック・モンキーズは、MySpaceとインターネット関連の口コミにより一般ファンが飛躍的に増えていき、バンドの驚異的な作品『Whatever People Say I Am, That’s What I’m Not』は、2005年にイギリス史上最も凄い勢いで売れたデビュー・アルバムとなり、ヨークシャー・ミュージシャン達が21世紀に入ってからも言いたいことがあることを証明した。シェフィールドの歓楽街の非道な出来事が基になっているセカンド・シングル「When The Sun Goes Down」もまたチャートのナンバー1に躍り出た。

Arctic Monkeys – When The Sun Goes Down (Official Video)

 

■ゼイン
ブラッドフォードで生まれ育ったゼイン・マリクは、トップに君臨したボーイズ・バンドのワン・ダイレクションで大スターの座を手中にした。大西洋を挟んだ両国でチャート・トップを飾ったナンバー「Pillowtalk」(2016年)及びデビュー・アルバム『Mind Of Mine』の成功で、彼がソロ・アーティストとしても本気だということが証明された。

ZAYN – PILLOWTALK (Official Music Video)

 

■リチャード・ハーレイ
ヨークシャーの不屈の精神で、シェフィールド出身のリチャード・ハーレイはロングピッグスとパルプで修行した後、ゆっくりとソロ・キャリアを築きながら2005年のマーキュリー賞ノミネート作品『Coles Corner』で脚光を浴びた。それ以来、アークティック・モンキーズなど志を同じくするヨークシャー・ミュージシャン達の励みになっている。高く評価されたソロ・アルバム全7作中6枚目に当たるハードエッジな『Standing At The Sky’s Edge』(2012年)はイギリス・トップ10ヒットし、気が滅入るような、サイケな雰囲気漂う「Down In The Woods」が収録されている。

Richard Hawley – Down In The Woods – 2012 Barclaycard Mercury Prize Awards

 

Written By Tim Peacock


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