ザ・フー、エディ・コクラン「Summertime Blues」をライブシングルで発売

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ウッドストック開催前にザ・フーのライブ・アクトとしての素晴らしさに気づいていたアメリカ人は一部だったかもしれないが、1969年のウッドストックでのパフォーマンスでザ・フーはライヴ・アクトとしての実力を見せつけ、アメリカ全土にその素晴らしさが知れ渡ることになった。彼らのステージは生々しいエネルギーに溢れており、そのライヴ感を収録したのが翌年リリースされた伝説的なアルバム『Live at Leeds』だ。1970年7月11日、そのライブ盤に収録されたエディ・コクランへのトリビュートとなった1曲「Summertime Blues」が全米シングル・チャート入りを果たした。

偉大なるロックン・ローラー、エディ・コクラン1958年のヒット「Summertime Blues」はザ・フーの手にかかり、エネルギッシュな4人、ロジャー・ダルトリー、ピート・タウンゼント、ジョン・エントウィッスル、キース・ムーンそれぞれの才能が発揮された曲になった。エディ・コクランは、この曲をジェリー・ケープハートと共作し、グラミーも受賞、ロックの殿堂入りも果たしているが、この曲をカヴァーし、そのロック・バージョンを制作したのは、ザ・フーが初めてではなかった。

サンフラシスコのハード・ロック・バンド、ブルー・チアーの最初で最も大きなヒットとして、1968年にUSシングル・チャート14位にランクインした曲が「Summertime Blues」のカヴァーだった。ザ・フーの全米シングル・チャートの成績はある意味不安定で、1970年のシングル「The Seeker」は44位までしか達成できなかった。2014年以降は、“The Who Hits 50!”ツアーでその曲を復活させ、最近のワイト島フェスティバルに出演した際にも演奏している。

ライヴ盤のシングルはいつの時代も少なからずリスクを伴うものだが、『Live At Leeds』がアメリカでよく売れたため、デッカは「Summertime Blues」を45回転盤としてリリースし、全米シングル・チャートで80位を記録。8月には2週に渡って最高27位にランク・イン、その頃、UKでは全英シングルチャート38位の最高位を記録している。ザ・フーはその後、ワイト島フェスティバルへの出演が決定。唯一無二のライヴを誇る彼らの歴史において、またひとつ印象的な思い出が増やすことになる。

Written by Paul Sexton



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