パンクとゴッドファーザー:チャック・ベリーがラモーンズやセックス・ピストルズについて語る

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Photo: Chess Records Archives

チャック・ベリーによる、非常に面白いインタビューが1980年代に発行されていたパンクとニュー・ウェイヴを中心としたファン雑誌 Jet Lag に掲載されていた。 ニュー・ウェイヴの全盛期、その雑誌でチャックはザ・クラッシュやワイヤーといった重要なアーティストの作品に関して、彼自身の意見を述べている、その一方でセックス・ピストルズやジョイ・ディヴィジョンに関してはそうではなかったが、トーキング・ヘッズやラモーンズなどに関してかなりの時間を割いて答えている。

全世代のティーンの代表者であったこの雑誌によると、このロックン・ロールの開拓者はJet Lagによって、最新の作品をたくさん聴かされ、その後いくつかの重要な作品に関して、彼の意見を求められたそうだ。 チャック・ベリーは、若いアーティストによる最新リリースと自分もしくは他の人の由緒ある作品を比較してみせたりした。

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例えば、ピストルズによるパンクの重要作品「God Save The Queen」を聴いたチャック・ベリーは、このように尋ねたそうだ。

「こいつ(ジョニー・ロットンことジョン・ライドン)はいったい何にそんなに怒ってるんだ?ギターとその進行は俺のに似てるな。いいバックビートだね。でも、ヴォーカルがほとんど理解できないよ。何かについて激しく怒りを覚えているならば、少なくとも、何について自分が怒っているのかを他の人たちに伝えないと」

ワイヤーの「I Am the Fly」とジョイ・ディヴィジョンの『Unknown Pleasures』 に関して、チャックはこう語っている。

「これこそ、いわゆる新しい作品だよ。過去に聴いたことがないものだ。まるでB.B.キングやマディ・ウォーターズがシカゴの野外劇場のバックステージでやっていたブルース・ジャムのようだよ。楽器は全く違うが、実験的な試みという意味でおなじだろう」

 

ザ・クラッシュの「Complete Control」に関しては、彼はセックス・ピストルズに話をもどしつつ、このように語った。

「初めに聴いたやつに似てるな。リズムとコーディングはとてもよい。このヴォーカルは歌う時に、喉を痛めてたのかい?」

 

ラモーンズの「Sheena is a Punk Rocker(邦題:シーナはパンク・ロッカー)」に対しては、

「素晴らしい曲だね。こいつらは俺に自分が音楽を始めたころを思い出させるよ、たった3つのコードしか知らなかったころをね」

 

そして トーキング・ヘッズの「Psycho Killer」に関して最も熱狂したようた。

「ファンキーな曲だ、間違いない。ベース(ティナ・ウェイマスによる)がすごくいいね。素晴らしいミクスチャーと最高のフローだ。このシンガー(デヴィッド・バーン)はまるで舞台恐怖症を患ってるかのように聴こえるよ」





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