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ザ・ローリング・ストーンズ新作発売記念、“ロックの殿堂入り”受賞スピーチ掲載

Published on

9月 16, 2023

管理人

YouTube: Rock & Roll Hall of Fame / Rolling Stones accept award at Rock and Roll Hall of Fame inductions 1989

ザ・ローリング・ストーンズ（The Rolling Stones）が、18年ぶりとなる新作スタジオ・アルバム『Hackney Diamonds（ハックニー・ダイアモンズ）』を2023年10月20日に発売することを発表した。

この発売を記念してストーンズが1989年にロックの殿堂入りを果たした時の、ストーンズによる受賞スピーチをご紹介。ザ・フーのピート・タウンゼントによる紹介スピーチも公開中。

Rolling Stones accept award at Rock and Roll Hall of Fame inductions 1989

ミック・ジャガー

何て言ったらいいんだろう。ピート・タウンゼント、どうもありがとう。彼は最後に、今では俺たちみんなは彼の友人だと言っていたけど、あんなスピーチをされたら友人でいられるかどうかわからないな（笑）。だけどピート、来年にはきみがこの立場に立って、あんな風に誰かに好き放題言われると思うとゾッとするだろう？（笑）

少し話したいことをメモしてきたんだ。まずは、アーメットとヤン・ウェナー、そして“ロックの蝋人形館”に俺たちを入れてくれた選考委員会に心から感謝したい。

イースト・ハンプトンのヤン邸も完成したし、トルコのアーメット邸も完成した。いよいよ彼らがクリーヴランドで、“幻のロックの神殿”の建設に着手できることを願うよ。俺が特に楽しみにしているのは、“アラン・クライン館”だ。彼がリリースした選りすぐりの”新装版”の数々が所蔵されるだろうからね。

今夜の俺たちはいままでにないほど“行儀良く”振る舞っているけど、この受賞がこれまで25年の“行儀の悪さ”のおかげだっていうのは皮肉な感じもする。もちろん、ある程度は音楽のおかげでもあるけどね。少しは感傷的になった方がいいかな。これまでの25年、ここにいるミュージシャンたちと仕事をして来られたことを心から誇りに思う。見ての通り、今夜はミック・テイラーも来てくれている。彼を迎えられて本当に嬉しいよ。ビルとチャーリーは残念ながら来られなかったけれども、ロニーとキースと俺がここに並ぶことができたのを嬉しく思っている。それからこの25年間、キースと一緒に書いてきた楽曲についても心から誇りに思っている。

そして、今夜ここにいないふたりの人物にも敬意を表したい。ひとりはすばらしい友人であり、優れたブルース・ピアニストだったイアン・スチュワートだ。彼は音楽的な面で、風変わりだが貴重なアドバイスを与えてくれた。そのおかげで俺たちはほとんどのあいだ、王道のブルース路線でやって来られたんだ。もうひとりはブライアン・ジョーンズだ。彼の個性や音楽的才能のおかげで、俺たちはブルース路線から逸脱することもあった。それでも、出来上がるのは驚くほどすばらしい音楽だったんだ。

ジャン・コクトーはかつて、「アメリカ人というのは面白い国民だ。自分たちを憤慨させた人間を、あとあと博物館で祭り上げるのだから」と言った。でも俺たちはまだ、展示品になる準備はできていない。だからストーンズを代表して、この栄誉に感謝したい。